最強のスラッガーを目指して!【本編完結】   作:銅英雄

801 / 1797
番外編 清本和奈の洛山生活280

ツーアウトだけど、打席には遥ちゃんが入る。遥ちゃんが打席に立つと、色々期待しちゃうよね。私の予想を毎度越えてくるから……。

 

 

ズバンッ!

 

 

『ストライク!』

 

「かなり厳しいコースに決めて来てるね~」

 

「うん……。下手に手を出したら凡退しちゃうよ……」

 

「しかしその理屈を跳ね返すのが雷轟遥という打者です。理論をも超越するスラッガーがここで打てるかどうかは見物ですね」

 

理屈を跳ね返す、理論を超越する……かぁ。私も色々と言われてたけど、遥ちゃんも同じみたいなんだよね。遥ちゃんの野球センスたっての事だと思うけど……。

 

 

カキーン!!

 

 

『ファール!』

 

「えっぐ……。場外まで飛んじゃってるじゃん」

 

「ホームランだったと思うと、冷や汗ものではありますね」

 

確かに当たりは良い。良いんだけど……。

 

「でも遥ちゃん、ちょっと振り遅れちゃってるよ……?」

 

振り遅れを感じてしまった。多分今の一打がホームランにならないなら遥ちゃんは……。

 

「えっ?嘘でしょ?あれで振り遅れてるの?風1つでホームランになりかねないあの場外弾が?冗談は和奈のデタラメパワーだけにしてよ?」

 

「じょ、冗談じゃないもん。遥ちゃんが振り遅れているのも、私が鍛え上げたパワーも……。デタラメじゃないもん……」

 

初めて野球道具を触ったあの日から、嶋田さんにスラッガー適性があるって言われたあの日から、ずっとずっと頑張ってきたもん。不正じゃないもん……。

 

 

ズバンッ!

 

 

『ストライク!バッターアウト!!』

 

遥ちゃんは三振。やっぱりあの場外ファールは振り遅れから来るものだったんだね……。

 

「遥ちゃんが三振しちゃった……」

 

「ここで打てなかったのはかなり痛手だね~。ここからは下位に向かうし、新越谷は劣勢になっちゃったよ」

 

「確かにいずみさんの言う通り、新越谷の勝率はここに来て大きく下がりました……が、世の中に絶対はありません。0.1%でも勝勢の可能性があるのなら、そこに抗えば良いだけです」

 

瑞希ちゃんの言う通りだよね。たった極小の可能性だったとしても、そこを目指して頑張るべきだよね!

 

「瑞希がそんな事を言うなんて珍しい……。低い確率は切り捨てるタイプだと思ってたよ」

 

「今回のケースのように、その低い確率から得られるリターンはかなり大きいですからね。多少のリスクを負ってでも強引に勝利に繋がるのなら、私はそのように動きますね」

 

多分今の一言は高校に入って変わった瑞希ちゃんの発言なんだろうね。人は日々成長していくものだよ。

 

(ただしここからは新越谷が0点に抑えた上で、逆転する必要がありますが……)

 

「……まぁその心配はなさそうですかね」

 

「どうしたの瑞希ちゃん?」

 

「なんでもありません」

 

瑞希ちゃんの発言は気になるけど、今は新越谷の応援が第1かな。まだ試合は終わってないよ!

金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?

  • 見たい
  • 見たくない
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。