最強のスラッガーを目指して!【本編完結】   作:銅英雄

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番外編 清本和奈の洛山生活292

「はぁ。非道さん達に勝利を献上したかったなぁ……」

 

試合に負けた私は1人落ち込む。私が知る限りで1番惜しいと思う試合なだけに、悔しさが。悔しさが……?

 

(あれ?なんだかあんまり悔しくないや。なんでだろう?)

 

相手が白糸台だから?でもそれだと因縁の相手にまた勝てなかったって考えにもなるような……。

 

「お疲れ様です。和奈さん」

 

「瑞希ちゃん……」

 

理由を考え続けてると、瑞希ちゃんが声を掛けてきた。

 

「お疲れ様。それにしても……。また白糸台には勝てなかったよ」

 

「まぁ対洛山に対して有効な鋼さんを先発に回しましたからね。それでも私達はかなりギリギリの勝利でしたが……」

 

私達と試合するって時は鋼さんよりも新井さんの方が登坂機会は多かった気がする。てっきり今日の試合でも新井さんが投げるものだとばかり思ってたよ……。

 

「……鋼さんが私達相手に有効だって、なんで今になって実行したの?」

 

瑞希ちゃんならもっと早くにそれに気付いてたと思うし、もっと実行してた筈。今になってなんで……。

 

「何故今になって……ですか。確かに香菜さんと洛山の相性については当初から気付いていましたが、その結論が今になったのは、獄楽島での合宿のお陰になるでしょうね」

 

「あの合宿が……?」

 

「はい。香菜さんが白糸台の中で1番伸びています。そして地獄の合宿を経て、新井さんに負けないレベルのエース投手として成長しました。正直それがなければ、洛山戦は新井さんが投げていたでしょう」

 

鋼さんが成長したから……か。確かにあの合宿以来白糸台とは試合してなかったし、その結論にも頷けるね。

 

「むしろ今日の試合内容なら新井さん先発だと仮定すると、1点差で私達が負ける計算でした」

 

「そうなの……?」

 

「洛山の打線は元より速球に強く、特に上位打線を何度も誤魔化せはしなかったでしょう」

 

「でも……。決勝戦では私達よりも打線が強力な遠前と試合するんだよね?」

 

「そうですね。しかし戦う舞台が準決勝と決勝戦ではまるで違うので、新井さんが先発で成り立ちます。むしろ現状況で香菜さんを決勝戦で投げさせる訳にはいきません」

 

瑞希ちゃんは力強くそう言った。決勝戦かぁ。洛山には無縁だからなぁ……。

 

「それに新井さんはこの決勝戦に向けて色々と仕上げています。そう簡単には私達も負けません」

 

「そっか……。決勝戦、頑張ってね!」

 

「なるようにしかなりませんが、無論私なりに全力を尽くします」

 

瑞希ちゃんはいつでもドライな反応してるけど、いつだってチームの事を考えるんだよね。多分決勝戦はこれまでにない激戦になるんだろうなぁ……。

金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?

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