『よろしくお願いします!』
神奈川選抜との整列と挨拶を済ませると、嶋田さんが話し掛けてきた。
「久し振りだな清本ォ……」
「お、お久し振りです……」
こうして対面してると、嶋田さんの圧が凄いよね。不良みたいで萎縮しちゃうよ……。
「『あの時の教え』からテメーなりに研鑽を続けてるみたいだな?」
「は、はい!嶋田さんから教わった『手首を鍛える』、『握力を鍛える』、『素振りを毎日500回以上する』、『それ等に見合った下半身を身に付ける』を毎日実践してます!」
「そこに関しちゃ疑ってねェよ。このウチの教えを真っ直ぐに実行した数少ない1人だからなァ……」
「あ、ありがとうございます……」
嶋田さんとチームが別れてからも、嶋田さんの教えを破った事は1回もないからね。お陰で洛山でも、この京都選抜でも4番を任されるレベルにまで成長してるし……。
「まァ今日はウチの新たな教え子もいるから、お手柔らかになァ?」
「わ、私達だって負けませんよ?」
嶋田さんの教え子って、ミーティングで言ってた人達だよね?まだ1年生らしいけど、既に全国区の3年生並の活躍をしてるんだって。
「それじゃー気張ってこっか!私達京都選抜は先攻だから、まずは先制点だね」
『はいっ!』
私達は先攻。神奈川選抜の先発投手は星さん。紅洋高校の1年生みたいだけど……。
ズバンッ!
『ストライク!』
「は、速い……」
「ありゃ……。球速だけなら、風薙選手並かもねー」
「その風薙彼方率いる遠前高校は紅洋高校相手に6点取っています。その時の紅洋高校の先発投手も星美智瑠でしたので、打つのは不可能ではないかと」
マネージャーさんによる冷静な分析が入るけど、1打席でこれは結構キツいかも……。
ズバンッ!
『ストライク!バッターアウト!!』
「エルゼちゃんが三振しちゃった……」
悔しそうに戻ってくるエルゼちゃん。凄く悔しそうにしてる……。
「決して打てない球速じゃないのに、この体たらくよ……。悔しいったらありゃしないわ!」
「あそこまで速いのは極稀なんだけど、京都予選では結構速い球がよく投げられてたよね……」
だから決して打てない訳じゃないと思う。白糸台との試合だって、新井さんが先発投手なら多分勝ててたもん。まさかそれを見越して、鋼さんを投げさせたの……?
『アウト!』
リンゼちゃんも打ち取られちゃった……。リンゼちゃんがバントを打ち上げるのって、カナリア珍しい光景だよね。
「予想以上にノビがありますね……。和奈さんも気を付けてください」
「う、うん……」
私が気を付けるのはもちろんなんだけど、その前に非道さんが打っちゃいそうだなぁ……。
金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?
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