最強のスラッガーを目指して!【本編完結】   作:銅英雄

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番外編 二宮瑞希の白糸台生活 夏大会編 1年目 50

試合は進んで6回裏。マウンドには朱里さんが上がっています。

 

「朱里ちゃんと勝負……!」

 

こちらの攻撃は和奈さんの打順から……。

 

(初球はストレート!)

 

(これは……速い方のストレートだ!)

 

 

カキーン!!

 

 

『ファール!』

 

初球から朱里さんのストレートを捉えます。

 

「場外まで飛んで行ったな……」

 

「味方としては頼もしい限りです」

 

敵に回ると厄介な事この上ないですが……。練習試合の時も和奈さんを抑えるのは苦労したものです。

 

 

ズバンッ!

 

 

『ストライク!』

 

(しまった!SFF!?朱里ちゃんの速い方のストレートと球速が同じだから思わず釣られてしまったよ……。次はちゃんと見極める……!)

 

「今投げたのはSFFか……。早川の持ち球はかなり豊富だな。1打席で打つのは厳しそうだ」

 

「ですが攻略法もあります」

 

「攻略法……?」

 

「まぁそれについては私が打席に入って確かめます。シニア時代と変わっているかどうかを……」

 

もしも朱里さんの攻略法がわかれば、神童さんならきっと打ってくれるでしょう。

 

『ファール!』

 

「しかし今のファールで15球目か……。清本も随分と粘るな」

 

「和奈さんはスラッガーでありながらも、かなり粘り強い打者です。練習試合の時でそれはわかっている筈ですが……」

 

「まぁ……な。改めてそう思ったんだよ」

 

 

ガッ……!

 

 

「打ち上げましたね」

 

「だがフラフラとしながらも打球は伸びて行ってるぞ?あのまま入るんじゃないか?」

 

そうなるとこちらとしてはありがたいのですが……。

 

『アウト!』

 

世の中そう甘くはありませんね。

 

「惜しかったね和奈」

 

「完全に詰まらされたよ……」

 

詰まらせてホームランスレスレの当たりを打てるのは異常なんですけどね。しかし……。

 

「朱里さんが最後に投げた球はシニアでも殆んど投げなかったので、意表を突かれましたね」

 

「朱里せんぱいがあれを投げるのは主に紅白戦で和奈ちゃん相手にだもんね」

 

朱里さんが和奈さんに投げたのはツーシーム。これは朱里さんが和奈さんに勝つ為に編み出された球ですが、シニア時代よりもキレが上がっていますね。

 

「でも2人共ナイスファイトだったよ!」

 

「ええ、どちらが勝っても可笑しくなかった……。特に速いストレートとSFFは良かったわ」

 

(朱里が清本さんに投げたのはツーシーム……。他の変化球に比べて決め球に匹敵する球威だったわね。新越谷に入ってからの朱里の成長を私は余り知らない。それは朱里が新越谷に残りたいが為に私達に内緒で練習した成果……と考えるべきかしら)

 

朱里さんは茜さんにわからないように身に付けた球をこうして見せている訳ですが、朱里さん的には自身の成長を見てほしいのでしょうか?

 

『アウト!チェンジ!!』

 

中田さんと非道さんも打ち取られたみたいですね。やはり朱里さんは侮れません。

 

「さて……。いよいよ7回だな」

 

「頑張っていきましょう」

 

6回が終わり、7回に突入。いよいよ白糸台のエースが登坂します。

金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?

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