最強のスラッガーを目指して!【本編完結】   作:銅英雄

874 / 1797
番外編 清本和奈の洛山生活353

一ノ瀬さん対上杉さんの第1ラウンドが幕を開けた。瑞希ちゃん曰く、この打席に関しては一ノ瀬さんが有利みたいだけど……?

 

 

ズバンッ!

 

 

『ストライク!』

 

初球は様子見なのかな?上杉さんもバットを振って来ない……。

 

「見送りかぁ。まぁ羽矢さんの球は普通の変化球とは格が違うし、球種の質を見定めるにはこの見送りも仕方ないかもね」

 

「恐らく上杉さんが一ノ瀬さんの球を捉えるのは、様々な要素も相まって3打席目になるでしょうね」

 

 

カキーン!!

 

 

「打ってきた!?」

 

「カーブにタイミングが合っていましたね」

 

打球はライト線へ。

 

『ファール!』

 

「ほっ……。なんとか切れてくれたよ」

 

「やっぱスラッガーとの勝負って、神経が磨り減りそうだよね~。羽矢さんも朱里もそうだけど、よくもまぁ投手をやっていけるよ」

 

「いずみさんは投手には向いていなさそうですね」

 

「かもね~。アタシはそこまでメンタル強くないからさ……」

 

いずみちゃんです無理なら、私はもっと駄目かも……。

 

 

ガッ……!

 

 

……って話をしてる間に、上杉さんを打ち取ってる!?

 

「えっ?打ち取ったの!?羽矢さんが投げた球は一体……」

 

「一ノ瀬さんが投げたのはシンカーですね。上杉さんのデータによりますと、他の球種に比べてシンカー方向に曲がる球の打率が低めにあるようです」

 

『アウト!』

 

ピッチャーフライ……。本当に一ノ瀬さんが上杉さんを打ち取ったんだ。

 

『な、なんと一ノ瀬選手、アメリカ最強のスラッガーを打ち取ったぁ!!』

 

『追い込むまで投げていたカーブと合わせて、中々苦戦しそうな変化球ですね。一ノ瀬選手独自の変化が相手打者を翻弄させました。そしてそれは上杉選手も例外ではなかった……』

 

「しっかしいくら苦手でも、上杉さんを打ち取るのは簡単じゃないっしょ?」

 

「確かに並大抵のシンカーなら、上杉さんも問題なく対処出来るでしょうね。しかし一ノ瀬さんの投げる変化球は不規則な曲がり方をする上に、直前まで投げていたのはシンカーとは逆の方向に曲がるカーブ……。意識もカーブに釣られてしまう事も、打ち取った要因になりますね」

 

瑞希ちゃんの補足説明を差し引いても、最後に投げたシンカーは特別な球な気がしたんだよね……。

 

(カードとシュートを一ノ瀬さんは投げるみたいだし、あのレベルの球が複数あるって考えると確かに苦戦しちゃうかも……)

 

瑞希ちゃんが言ってた攻略に時間が掛かる要因は、その辺りにあるのかも知れないね。

 

「幸先良く抑えたし、埼玉選抜は先制点を取りたいところだね」

 

「ですが簡単にはいかないでしょう」

 

この決勝戦はかつてないレベルの野球をしている……。埼玉選抜には頑張ってほしいなぁ。

金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?

  • 見たい
  • 見たくない
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。