最強のスラッガーを目指して!【本編完結】   作:銅英雄

885 / 1797
番外編 清本和奈の洛山生活364

9回裏のツーアウト。打席には朱里ちゃんが立ってるよ。

 

「あ、あっという間にツーアウトになっちゃった……」

 

「あのバットを貫通するって球の攻略に難航してるんだよ。無理もないって……」

 

朱里ちゃんは今尋常じゃないレベルのプレッシャーに苛まれてると思う。私だったら、震えそうだよ……。

 

「ですがここでなんとかしないと、埼玉選抜が負けてしまう事もまた事実……。勝負の行方は朱里さん次第ですね」

 

「朱里が遥に繋げばまだ望みはあるけど……」

 

「もし朱里ちゃんまでもが打ち取られちゃったら、そのままゲームセット……。頑張ってほしいよ。朱里ちゃんにも、埼玉選抜にも……」

 

だから朱里ちゃんには頑張ってもらわないと……!

 

「無論朱里さんがこのまま終わるとも考えにくいですが……?」

 

話の途中で瑞希ちゃんが空を見る。どうしたんだろう?

 

「どしたの瑞希?突然空を見上げて……」

 

「……いえ、なんでもありません」

 

(空が妙に黒いですね。それも試合に影響されない程度の黒さ……。これは静華さんから聞いた5年前の情報とも一致します。そして今の時間帯は奇しくもその時と同じ……。つまりこの試合が終われば……)

 

気になるので私も空を見てみると、雨が降りそうなレベルで曇っていた。な、なんだか雷も落ちそうだよ……。

 

 

カンッ!

 

 

試合に戻ると、朱里ちゃんが風薙さんの球を当てていた。

 

『ファール!』

 

「すっご!?朱里ってばあのお化け球を当てちゃったよ!」

 

「いよいよ攻略の尾を掴んだよ感じですね。あとは雷轟さんに繋げる一打を打つだけですね」

 

「いける……。いけるよ朱里ちゃん!」

 

2球目……。

 

 

ガッ……!

 

 

「いっ!?」

 

「打ち上げちゃった……?」

 

サード方面に力なく上がる打球。捕らないで!

 

『ファール!』

 

「ふぅ……。心臓に悪いって」

 

「命拾いしましたね」

 

『埼玉選抜、あわやというところで命拾いです!しかし依然として危険な状況には変わりありません!!』

 

『ですがタイミングが合ってきています。次の1球でもしかしたら……』

 

瑞希ちゃんや実況の言うように、今の埼玉選抜はかなりの窮地忍者立たされてる……。

 

(でも朱里ちゃんはきっと遥ちゃんに繋いでくれる……。私はそう信じてるよ)

 

 

カンッ!

 

 

朱里ちゃんが遂に前に飛ばした!打球は……えっ!?

 

『な、なんと早川選手が当てた打球がサード方向の地面に減り込んでいます!』

 

「えっ?打球が地面にめり込んでる!?」

 

「打球の勢いがそのまま地中に届いたみたいですね。その衝撃で打球も止まっています」

 

「こ、こんな事って、あるんだね……」

 

朱里ちゃんはそれを見て全力疾走。ベース手前まで到着すると、ヘッドスライディングする。判定は……!

 

『セ、セーフ!』

 

「やった!朱里が遥に繋げた!」

 

「これで希望が見えてきたね……!」

 

次は遥ちゃんの打席。ここで決めなきゃ、埼玉選抜の負けはほぼ確定……。遥ちゃんには頑張ってほしいよ……!

金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?

  • 見たい
  • 見たくない
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。