最強のスラッガーを目指して!【本編完結】   作:銅英雄

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番外編 清本和奈の洛山生活372

9回表。3点リードしている私達はかなり余裕を持って守備に挑めるよ。

 

(かといって油断は駄目だよね……。気を引き締めなくちゃ!)

 

「よーし!この回を抑え切って、フィクション達に勝つよっ!」

 

「ヨミちゃん、頑張ってね。二宮さんのリードにはしっかりと従うように」

 

「はーい!」

 

前のイニングから朱里ちゃんと交代した武田さんが投げるから、余程の事がない限りは大丈夫だと思うけど……。

 

(何か不安が拭えないよ……。なんなのかな?)

 

「武田殿」

 

「わっ!?びっくりした……。どうしたの村雨さん?」

 

色々考えていると、静華ちゃんが武田さんに話し掛けていた。何か作戦会議でもするのかな……?

 

「朱里殿が最後の打者を抑えた時の事を覚えているでござるか?」

 

「えっ?う、うん。流星群のような綺麗な球を投げてたよね」

 

あの摩訶不思議な球について静華ちゃんは何か心当たりがあるみたいで、武田さんに対策でも話すのかな?

 

「そんな朱里殿と同等に相手選手は全員魔球の対となる技……魔打法があるのでござるが、相手チームはこれまで1度も魔打法を使っていない……。心しておくでござるよ」

 

ここで衝撃の事実が……。相手も朱里ちゃんが投げたような摩訶不思議な事が出来るの!?魔打法……?

 

「魔打法……何か対策はないの?」

 

武田さんが対策を静華ちゃんに訊く。これまで投げてなかったみたいだし、余計に気になるよね……。

 

「対策はただ1つ。魔球で迎え撃つ事でござるが……。武田殿は何か今までになかった力が身体の奥底から湧いてくる……というのはないでござるか?」

 

魔打法の対策は魔球のみ……。もしも武田さんが朱里ちゃんのように魔球を投げられなかったら、そこで打たれ込まれて終わり……なのかな?

 

「う~ん……。特にないかなぁ?はっ!?ひょっとして向こうに魔打法を使われたら、どうしようもない!?」

 

「…………」

 

「無言!?何か言ってよ~!!」

 

静華ちゃんは険しい表情で俯いている。こんな静華ちゃんは初めて見るよ……。

 

「行きますよ武田さん。ここまで来たら覚悟を決めるしかありません」

 

「……そうだね。よし!私も覚悟を決めた!魔打法でもなんでも来いっ!!」

 

武田さんも覚悟を決めたみたいで、瑞希ちゃんと一緒にマウンドに上がる。そうだよね。ここまで来ると、覚悟を決めるしかないよね。

 

(私達も守備で武田さんの助けにならなきゃ……!)

 

絶対に勝つよ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……と、意気込んだ武田さんと守備に付く私達。

 

「…………!」

 

 

ゴッ……!

 

 

「!?」

 

(な、何この妙な圧は!?)

 

妙な圧を感じた直後……。

 

 

カキーン!!

 

 

あっという間にホームラン。これが静華ちゃんの言う魔打法なの?こんな簡単に打たれちゃうの?

 

 

カキーン!!

 

 

カキーン!!

 

 

カキーン!!

 

 

カキーン!!

 

 

そして続けざまに打たれ続ける武田さん。追加でホームラン2本と三塁打、二塁打を打たれる。あっという間に逆転されちゃったよ……。

 

「ヨミちゃん……」

 

「山崎さん、今の私達に出来るのは武田さんを信じる事だけだよ」

 

山崎さんが武田さんを心配してる……。気持ちはわかるけど、朱里ちゃんの言う通り武田さんを信じる他ないよね。

 

「その通りでござる。あの5連打は致し方のないもの……。割り切るしかないでござるよ」

 

「そうだけど……」

 

「それに武田さんの表情を見てみて?」

 

「ヨミちゃんの……表情?」

 

武田さんの方を見てみると、笑っていた。なんだか楽しそう……。

 

「こんな状況なのに……笑ってる?」

 

「逆転されて世界の危機だっていうのに、武田さんは楽しそうに投げてるんだよ」

 

 

ズバンッ!

 

 

『ストライク!バッターアウト!!』

 

楽しそうに投げる武田さんは後続の打者を三者連続三振に抑えた。武田さんの強さの秘訣がわかった気がするよ。

金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?

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