最強のスラッガーを目指して!【本編完結】   作:銅英雄

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番外編 清本和奈の洛山生活373

9回裏。1点を追い掛ける私達の攻撃は……。

 

「瑞希ファイトーっ!」

 

「が、頑張って瑞希ちゃん!」

 

瑞希ちゃんから始まる。ここまでノーヒットだけど、瑞希ちゃんに限っては全然心配してないんだよね。

 

「なるようにしかなりませんが、行ってきます」

 

これまで瑞希ちゃんには凄く助けられてきた。そしてこの試合も……。

 

(でもこの試合が終わったら、また敵同士……なんだよね)

 

リトル時代からずっと一緒だったから、こうして離れてみると瑞希ちゃんがいないと心細い事が多かったんだよね……。

 

 

ズバンッ!

 

 

『ストライク!』

 

初球は見逃し。瑞希ちゃんはこれまでずっとバットを降ってなかったけど、この打席もそうなるのかな……。

 

 

ズバンッ!

 

 

『ストライク!』

 

これで追い込まれた。瑞希ちゃんは私達の為に常に動いてる気がするよ。だとするとこの見逃しも何かしらの意味があるかも知れないね。

 

「ちょ、ちょっとちょっと!まるで打つ気が見られませんよ!?」

 

「まぁ今日日女子高生に投げる球じゃないし、仕方ないんじゃないの?」

 

「でも打てる人は打ってるでしょ!?」

 

埼玉選抜の2人が瑞希ちゃんの見逃しについて言い合ってる。瑞希ちゃんの事を何も知らないと、こんな反応になるのも致し方ないのかな……?

 

「す、凄い言われてるね。瑞希ちゃん……」

 

このままヒートアップする前に、止めた方が良いよね……?

 

「まぁ仕方ないよね~。付き合いの長いアタシ達でも瑞希の行動がわからない事もあるし。でも……」

 

「この打席の二宮は確実に繋ぐ事を意識してるね」

 

いずみちゃんと朱里ちゃんがそんな2人を諌めるこういうところは2人の優れてるところだよね。見習いたいよ……。

 

「繋ぐ事……?」

 

「どういう事ですか?」

 

「見てればわかるよ」

 

 

カンッ!

 

 

『ファール!』

 

3球目に瑞希ちゃんが打ち始めた。朱里ちゃんの言う繋ぐ事を瑞希ちゃんは今やってのけているんだ。

 

「始まったね~☆」

 

「そうだね。この場においては味方で良かったよ……」

 

「は、始まったって……?」

 

「二宮のカット打ちだよ。今から数球は粘るつもりだね」

 

リトル時代から私達が攻略出来ない投手を相手にこうして粘るのが、瑞希ちゃんのバッティングスタイルなんだよね。見るのかなり久々だけど……。

 

「す、数球って……。相手は170キロ投げる投手ですよ!?」

 

そうなんだよね。相手は170キロ投げる剛腕投手……。瑞希ちゃんとはいえ、中々に無茶な事をするよ。怪我してないかなぁ……?

 

 

カンッ!

 

 

『ファール!』

 

またファール。タイミングはほぼ完璧に合ってるよね。

 

「何が瑞希をそうさせるのかな?」

 

「私の推測だけど、二宮の動体視力がそうさせてるんじゃないかな?あの速球に対しても難なく着いて行ってるし」

 

捕手をしてる強みの1つかもね。どんな速い球も、どんなに大きな変化する球も、瑞希ちゃんに掛かれば捕れない球はないような気がするよ……。

 

 

カンッ!

 

 

『ファール!』

 

これで5球目。どこまで粘ってくれるんだろう?本当に頼もしいよ!

 

(相手投手が魔球を投げる事まで考えると、粘り過ぎも良くないですね。それなら……)

 

「…………?」

 

瑞希ちゃんが武田さんを見てる……?

 

「この辺りで決め打ちですね」

 

 

カンッ!

 

6球目。瑞希ちゃんは二遊間を抜ける当たりを打った。

 

(どうして瑞希ちゃんはカット打ちを止めたんだろう?)

 

「よーし!私も続くよ~!」

 

その辺りの理由が次の武田さんにあるのかな?

金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?

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