最強のスラッガーを目指して!【本編完結】   作:銅英雄

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番外編 清本和奈の洛山生活374

ノーアウト一塁で打席には武田さん。

 

 

ズバンッ!

 

 

『ストライク!』

 

(うひぃ~!速い!)

 

見たところ、打てる気配はなさそうだけど……?

 

「タイムお願いします」

 

一塁にいる瑞希ちゃんがタイムを掛けた。武田さんへ助言をするのかな?

 

「武田さん、流石にバットは振りましょう。当たるものも当たりません」

 

「い、いやー。振ろうとした時にはもう球がミットに収まってたんだよね……。朱里ちゃんや真深ちゃん含めた皆はよく打てたねぇ……?」

 

何を話してるのかと思えば、バットを振る事だった。確かにいくら速くても、振らなきゃ何も始まらないよね……。

 

「とにかく振らない事には何も始まりません。相手がどんな球を投げようとも、武田さんがどんなに打てない打者だとしても……」

 

「酷くない?」

 

瑞希ちゃんがナチュラルに毒舌を……。こういう無自覚な毒舌で何人もの人の心が折れたって、前に誰かが言ってたような……。

 

「それでも、バットを振ればきっと何かが起こります。野球とはそういうスポーツなのですから」

 

良い事は言ってるんだよね。ただ瑞希ちゃんからそれを訊くのがなんだか不思議な気分になるだけ。

 

 

ズバンッ!

 

 

『ストライク!』

 

か、完全に振り遅れてる……。でも私達もよく打ててる方だと思うの。

 

(うーむ。振ってみたのは良いけど、タイミングが全然合わないや……)

 

 

ズバンッ!

 

 

『ボール!』

 

幸いというか、コントロールがそんなに良くないから、四球を狙うのも1つの手だよね。

 

 

ズバンッ!

 

 

『ボール!』

 

 

ズバンッ!

 

 

『ボール!』

 

あっという間ににフルカウント。ここまで来たら、次のいずみちゃんに繋ぐ為に四球狙いが妥当かも。

 

(よ、よし!こうなったら四球でいずみちゃんに繋ごう……!)

 

丁度武田さんも同じ考えみたい。

 

「…………!」

 

 

ゴゴゴゴゴ……!

 

 

こ、この圧って……!?

 

(えっ?何この圧は……!?)

 

表のイニングで武田さんが5連打された時と同じ……?

 

「…………!」

 

「ま、魔球でござる!」

 

魔球って、朱里ちゃんが急に投げてきたあの1球!?そんなの打てっこないよ!

 

(ど、ど、どうしよう!?あんな魔球に手を出すと怪我じゃ済まないよね!?でも二宮さんはバットを振らなきゃ始まらないって言ってたし……)

 

武田さんも慌ててる。私だって同じ気持ちだよ!怪我しないようにしなきゃ……!

 

(え、ええい!こうなったら自棄だ!)

 

「はいっ!!」

 

武田さんが変な掛け声をしたその瞬間……。

 

 

カッ……!

 

 

「えっ!?」

 

『えっ!?』

 

今……武田さんのバットが光った?

 

 

カキーン!!

 

光ったのと同時に、相手の魔球にバットが合わさる。そして打球はホームランとなった。な、なんだか変な気分だよ……。

金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?

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