数時間飛行機で身体を休めて、いよいよ飛行機は目的地のアメリカに着陸した。
「つ、着いた……」
「や、野球王国アメリカに……」
ちなみに私と清本は緊張しっぱなし。だってアメリカ……というか海外なんて初めて来たし、仕方ないよね。
「2人共、緊張していないで行きますよ」
「ま、待ってよ瑞希ちゃん!」
なんで二宮はこんな堂々としてるんだろうね。頼もしいけどさ?
「と、ところで私達はどこに泊まれば良いのかな……?」
「チームの宿泊場所は急遽数人分入れなくなれましたので、私達は別の場所に泊まらなければならない訳ですが……」
二宮の言うように、私達日本代表が泊まる筈だったホテルは一部屋分足りないと向こうに言われた。だから私達がその一部屋分を他の人達に譲り、別の所に泊まらないといけない。次回以降があれば、こうはなりたくないものだ。
「フロイスさんが私達に宿泊場所を提供してくれるって言ってくれたから、とりあえずフロイスさんと合流する事になってるよ」
以前フロイスさんがアメリカへ帰る日に何かあった時用に連絡先を交換したのだ。あの時はそんな事が起こってたまるかと思ったんだけど、今思えばこれは伏線だったのかも知れない……。
「おーい!こっちこっち!」
待ち合わせ場所に向かおうとした矢先、フロイスさんが大きく手を振っていた。
「探す手間が省けましたね」
言いたい事はわかるけど、それは声に出しちゃいけないやつ。
「いやー、朱里ちゃんも瑞希ちゃんも久し振りだね」
「そ、そうですね……」
相変わらず風薙さんに負けず劣らずのコミュニケーション能力だ。思わずたじたじになっちゃう……。
「瑞希ちゃんとは割と頻繁に話してるけど、朱里ちゃんは一向に連絡をくれないんだもんね」
「い、一応緊急時用の連絡先だったので、そんな容易に連絡するのは違うかなと思いまして……」
「そんな事気にしなくても良いのに~!」
からからと笑いながらフロイスさんは言う。おおらかで優しい人なんだけど、未だに話すと緊張するな……。
「……で、そっちの君は初めましてだよね?私はリリ・フロイス。朱里ちゃんと瑞希ちゃんのマブダチだよ」
「あっ、はい!き、清本和奈です!瑞希ちゃんと朱里ちゃんのと、友達です!」
清本の人見知りが発動しちゃったよ……。私も大概人見知りかなって思ってたけど、清本はその上を行ったよ。あとこのご時世にマブダチって言葉を聞くとは思わなかった。
「清本和奈ちゃんね……。うん、朱里ちゃん達と一緒にいるだけあって良い感じだよ」
「あ、ありがとうございます……?」
これはあとで知った事だけど、フロイスさんには人の能力を見抜く技術があるらしい。この場では具体的な事を言ってなかったけど……。
「皆揃った事だし行こうか」
「えっと……。行くってどこにですか?」
宿に関してフロイスさんに相談したところ『私に任せなさい』と頼もしい啖呵を切ってたけど、場所については何も聞いてないんだよね……。
「私の家」
えっ?
金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?
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