最強のスラッガーを目指して!【本編完結】   作:銅英雄

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天王寺宗教

天王寺さん達の紹介が終わり、川越シニアの練習が始まる。しかし……。

 

「こ、この光景はちょっと異常なんじゃないかな……?」

 

「まるで派閥が出来上がったみたいですね」

 

清本と二宮の言うように、今の川越シニアは天王寺さん達と一緒に練習する天王寺派と、個々で実力を磨いているそれ以外で別れている。

 

派閥が出来る事そのものは悪い事じゃないんだけど、問題はその対比。シニア全体の9割以上が天王寺さん達の方に行っちゃって、個々で練習……というか天王寺さん達の所に行ってないのが私含めて10人くらいしかいない。

 

「こう見るとなんか宗教感があるね……」

 

「そうだねぇ。野蛮な男子達が天王寺先輩のお陰でおとなしくなるのは良いんだけど、私は素直にあの人に着いてはいけないよ」

 

天王寺さん達に着いて行ってないのは二宮、清本、渡辺、橘、友沢、高橋さん、一ノ瀬さん、私と今日は欠席している2人だけだ。

 

「問題は天王寺さん達が私達の事をどう思っているか……ですね」

 

「友理先輩、どういう事ですか?」

 

「天王寺さん達の所に行ってないのは私達だけ……。今の私達は向こうからすれば不穏分子に見えていても可笑しくない……という事ですよ」

 

「つまり最悪の場合、私達は削除されるって事……?」

 

「本当に最悪の場合……ですが……」

 

「はぁ……。面倒だ……」

 

高橋さんと一ノ瀬さんが苦い顔を……。しかも一ノ瀬さんはいつもより憂鬱そうな表情をしていた。

 

「確かに天王寺先輩の示す練習方法や、個人の伸ばすべきところを伸ばす方法、弱点を克服する方法は合理的だが、あそこまでの光景になるのはいくらなんでも可笑しい気がするな」

 

「亮子ちゃんもそう思う?私も内容を聞いた時は成程とは思ったし、私のやらなきゃいけない事まで提示してくれたのは助かるけど、あんな宗教みたいに崇拝するのはなんか違くない?」

 

友沢と橘の話によると、天王寺さんは個人の伸ばすべき長所、克服すべき短所等を瞬時に見抜いて対策する眼と手腕は良いけど、あそこまで人集りが出来るものなのか……と、対策方法がわかったのなら天王寺さん達に頼りきりは良くないんじゃないか……との事らしい。正直私も同意見だ。

 

「あっ、もちろん私は朱里せんぱいの事を崇拝してますからねっ❤️」

 

「別に崇拝していらないんだけど……」

 

まぁ橘の方は置いておいて、確かにこのままだと色々と不味い気がする。最悪の事態が起きないように、私達も天王寺さん達に着いて行くべきなのかなぁ……?

 

(……って、天王寺さん達に着いて行っている9割以上の人達はこんな事を思っていたのかな?)

 

そういう風に錯覚させて、排除されるのが怖くなり、やがてそれ等は多数派を生み、反乱分子を潰していく……。これって一種の洗脳なんじゃないの!?

 

「…………」

 

「…………」

 

なんか夢城姉妹がこっちを見ている気がするし……。六道監督は今のこの状況をどう思ってるのかな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

天王寺さん達の状況改善案が全く思い浮かばないまま、シニアリーグの秋大会が幕を開けた……。

金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?

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