最強のスラッガーを目指して!【本編完結】   作:銅英雄

921 / 1797
三森3姉妹③

試合は0対0のまま、7回を迎えた。

 

互いに譲らない展開で、本当に1点がものを言う試合となってしまったのだ。

 

「いやいや。朱里はアウト全部三振じゃん。7回表も三振しか取ってないじゃん……」

 

私の横で金原がなにか言ってるけど、無視の方向で。

 

「いずみちゃん、この回先頭打者だよね?」

 

「おっと、そうだった……」

 

7回裏。上位から始まるし、出来ればここでサヨナラ勝ちしてほしいところなんだけど……?

 

 

ズバンッ!

 

 

『ボール!フォアボール!!』

 

「やった!サヨナラのランナーが出たよ!」

 

「しかしランナーが溜まってからが本番ですね」

 

二宮の言うように、ランナーが出てからが本番だ。一塁が埋まっている状態だと、併殺が取られやすい。春日部シニアの場合は特に……。

 

(でも金原が塁に出たなら……)

 

私が思っている事は六道監督もわかっているようで、金原に盗塁のサインを出していた。

 

 

ズバンッ!

 

 

『ボール!』

 

「セカンド!」

 

「よっ……と!」

 

 

ズザザッ!

 

 

『セーフ!』

 

金原の盗塁は無事に成功。シニアの切り込み隊長は盗塁も一級品だね。向こうの守備パターンから察するに、ここは一塁を埋める為に歩かせてくるんだけど……。

 

「あれ……?向こうの投手が代わったよ?」

 

「出て来たのは……センターを守ってた奴だな」

 

ここで投手交代か……。まぁ金原に投げてた球も勢いがなくなってたし、仕方ないのかもね。

 

(でもそれなら控えから出すと思ったんだけど……?)

 

「センターにいた三森夜子さんは時々リリーフを務める事があるみたいですね」

 

私の疑問には二宮が答えてくれた。多分三森夜子さんが投手を務めるのはあの姉妹の連携はセンターラインだけでなく、ピッチャー、セカンド、ショートのラインでも成立するからなんだろうね。

 

 

ズバンッ!

 

 

『ストライク!』

 

 

しかも先発投手よりも速いんだけど……。これに加えて二遊間の鉄壁守備があるんでしょ?

 

(外野の守備が若干薄くなったのが不幸中の幸いなのかな……)

 

これなら外野に飛ばせばなんとかなると思ってたんだけど……。

 

 

ズバンッ!

 

 

『ストライク!バッターアウト!!』

 

 

ズバンッ!

 

 

『ストライク!バッターアウト!!』

 

あっという間に二者連続三振。シニア内では金原と同等のミート力がある友沢まで三振してしまうなんて……。

 

「次は和奈さんの打順ですよ」

 

「和奈ちゃんや友理ちゃんはこれまでノーヒットだから、ここいらで打ってほしい気持ちがあるよね」

 

「まぁあの投手からはそんな簡単に点が……」

 

 

カキーン!!

 

 

「取れないと思ってたんですけど……」

 

 

ドゴッ!

 

 

「バックスクリーンに直撃しましたね」

 

「……なんか複雑な気分だよ」

 

勝てたから良いんだけどね?ちょっと相手チーム(主にマウンドに上がった三森夜子さん)に同情しちゃうなぁ……。

金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?

  • 見たい
  • 見たくない
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。