対春日部シニア戦は0対2で私達川越シニアの勝利。正直清本がホームランを打ってなかったら延長戦だっただろうな……。そうなると、体力のない私じゃ無理だ。
「和奈ってばよくホームランを打てたね~!」
「ミート力のある亮子さんをも三振に仕留めたあの投手を打つのは簡単ではなかったですよ」
金原と高橋さんが清本を称えている。それ程までに三森夜子さんのピッチングは凄かったんだよね。同じ中1とは思えないよ。
(しかしあの3姉妹とは引退まで県内のライバルになるのか……)
あんなハラハラとする試合をあと何度行えば良いのだろうか。そう考えるだけで胃が痛くなってくるよ……。
「早く整列に行きますよ。相手チームも待っています」
「そうですね。行きましょう」
二宮と高橋さんに促されて、私達は整列に向かう。
『ありがとうございました!!』
挨拶を終え、電光掲示板に映る0対2のスコアを見て、私達は本当に勝ったんだ……という実感が強くなった。
「早川朱里!」
突如、私の名前を呼ぶ声が。何故にフルネーム?
「貴女達は……」
振り返ると、そこには三森3姉妹が。あれ?もしかして私目を付けられてる……?
「今日の試合は完敗だったわ。貴女1人に、私達は負けた……」
そんな事はないと思うんですけどね。それを言えば私達だって貴女達3姉妹に辛酸嘗めさせられてるよ……。
「でもまだまだ私達の勝負は始まったばかりよ!」
「次の公式戦は夏……。次こそは貴女から打つ」
3人共私に対して闘志ギラギラなんだけど……。まぁここまで見てくれているのなら、私も何か返さないとね。
「……私だって負けるつもりはないよ。特に貴女達、3姉妹には打たせないから」
だって打たれたらほぼ失点に直結するんだもん。二宮が言ってた。
「望むところよ。私達姉妹はこれからも更に連携を磨くわ」
「それだけじゃなく、私達の短所も克服するわよ!」
「そして長所は伸ばせるだけ伸ばす……」
(短所克服はともかくこれ以上長所を伸ばされると、本当に誰よりも速くなるんじゃ……?)
そんな三森3姉妹よりも足の速い選手が私達川越シニアに入ってくる事になるのは少し先の話……。
「行くわよ夕香、夜子。帰って練習よ」
「了解!走って帰るわよ!」
「夕香姉さんは相変わらず猪突猛進……」
そう言って三森3姉妹はダッシュで去って行った。ここから春日部まで走って帰るって、何時間掛かるんだろう……?
「……何はともあれ、初戦は勝てたね。このまま勢いに乗っていくよ!」
『はいっ!!』
監督の言葉で私達は更に気合いが入る。この調子で全国まで進んでやる……!
川越シニアは春日部シニアに勝った勢いでどんどん勝ち進み、決勝戦進出まで駒を進めた……。
金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?
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