最強のスラッガーを目指して!【本編完結】   作:銅英雄

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VS横浜シニア②

1回裏、2回表と両チームノーヒット。清本の打席も鋭いライナーに対して躊躇なく捕球する嶋田さん……。この人はこういうところが評価されてるんだろうね。

 

そして2回裏。この回は……。

 

「…………」

 

(横浜シニアの4番打者……嶋田さんから始まるんだよね)

 

二宮のリードと一ノ瀬さんの変化球が合わされば、そう簡単には打てないんだけど……。

 

 

カンッ!

 

 

『ファール!』

 

打球は一塁線切れてファール……なんだけど。

 

「えっ?えっ?」

 

ファーストを守っている清本が完全に反応に遅れていた。あの人の怖いところだ。ちなみにアメリカでは捕球を試みようとした選手のグラブを弾く打球を打つ人もいるらしい。世界は広い……。

 

「チッ……!」

 

「な、なんか舌打ちしてきたんだけど……」

 

嶋田さんは一ノ瀬さんを仕留め切れなかったのか、舌打ち。一ノ瀬さんはそれに対して嫌そうに嶋田さんを見ていた。

 

(変化球を駆使して抑えるしかなさそうですね。嶋田さんを相手にストレートは見せ球にもなりません)

 

(そもそも見せ球が通用する相手じゃないでしょ……)

 

 

ズバンッ!

 

 

『ボール!』

 

2球目はシュートを外してボール。やっぱり嶋田さんを相手に普通の配球じゃ打ち取れないんだね……。

 

(私だったらどう攻めるだろうか……)

 

私の場合は二宮がサインを出さずにグラブを構えているだけだから、配球だの投球配分だの色々考えないといけないんだよね。一体二宮が何の目的でそうしているのか、私には皆目見当が付かないよ。監督に聞いたらその答えがわかるのかな……。

 

 

カキーン!!

 

 

『ファール!』

 

気が付けばフルカウント。先程のファールは嶋田さんが一ノ瀬さんのカーブを捉えて、レフト線まで運んで行ったものらしい。

 

(はぁ……。心臓に悪い)

 

(ここで仕留めましょうか。出来れば三振にするのが望ましいですが……)

 

(アウトが取れれば、なんでも良いよ……)

 

次で8球目……。

 

 

カキーン!!

 

 

嶋田さんは一ノ瀬さんの投げたシンカーを捉え、その打球はセンターへ。スタンドに入りそうな勢いのライナー。

 

「アタシの責任重大じゃん……!」

 

懸命に打球を追っている金原はフェンスに登り、腕を伸ばす。その結果は……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふぅ……。危ない危ない。スタートが遅れてたら、スタンドに入っちゃってたよ……」

 

『アウト!』

 

結果は金原がなんとか打球を捕ってアウトとなった。まだ序盤だってのにヒヤヒヤするよ……。

 

「……チッ!」

 

嶋田さんは舌打ちして、ベンチへと戻って行った。もう見た目と言い、態度と言い、ヤクザっぽさが増したよ……。

 

(これで序盤の山場は越えた……。あとはこっちが点を取るだけなんだけど……)

 

清本が抑えられているのを見ると、それも難しいんだろうね……。

金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?

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