最強のスラッガーを目指して!【本編完結】   作:銅英雄

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番外編 二宮瑞希の白糸台生活 夏大会編 1年目 62

ツーアウト。朱里さんが連続三振を決めています。亦野さんも渋谷さんも打率は決して低くない筈なのですが、朱里さんを相手に持ち球を探る……という名目上このような事態を生んでいる訳ですが……。

 

(クリーンアップに入ると、また別の球種が見られる筈……。新井さん、お願いします)

 

生粋のファストボーラーである新井さん相手なら、恐らく朱里さんが投げるのは……。

 

 

ズバンッ!

 

 

『ストライク!』

 

(な、なんだ今のストレートは!?私の投げる球よりも遅い筈なのに、手が出なかった……)

 

やはり投げてきましたね。朱里さんの本気……即ち最速のストレートを。

 

「今早川が投げたストレートはこれまでとは違うな」

 

「梁幽館戦や咲桜戦で投げていたものよりも球威が増しています」

 

球種を増やしつつも、球速UPも決して怠らない……。それでいて何故スタミナが一向に増えないのかが疑問で仕方ありません。朱里さんは本来抑え投手に向いている……という事ですか?

 

「へー、あんな球も投げられるんだ……」

 

「私達に投げた球は手を抜いていた……と?」

 

「いえ、あれはあれで朱里さんの本気でしょう。スタミナ消費を抑える為のものではありますが……」

 

球速を変化球に合わせたストレートと、今投げた最速のストレート……。どちらも朱里さんの本気には違いありません。問題は朱里さんを相手に決め打ちは不可能……という事です。

 

「何にせよ勝負の時が楽しみだね~!」

 

「そうだな。一応早川からホームランを打った事はあるが、新井に投げている球は私には投げてこなかった……」

 

その時は多分流しのつもりで投げていましたし、神童さんのホームランそのものが不意を突いた一発だったので、投げる隙がなかったのでしょう。

 

「朱里さんの持ち球は神童さん以上です。当てるだけなら難しくありませんが、前に飛ばすとなると朱里さんが持つ球種を散らすだけでそれが困難になります」

 

(新井さんに投げているストレート、渋谷さんに投げたストレートに見せ掛けたパーム……。恐らくそれ以外にも私が知らない球種がきっとあるでしょう。それなら今回の私の目的は朱里さんの球種を全て引き出す事ですね)

 

朱里さんの球種を1つでも多く引き出しておきましょう。知らない事程に怖いものはありませんから……!

 

『ストライク!バッターアウト!!』

 

(……1打席目は手が出なかったが、次は絶対に打ってやる)

 

新井さんにはずっと本気のストレートでしたね。本来ストレートは新井さんの得意球なのですが、朱里さんのノビのあるストレートと山崎さんのリードを合わせ、更には他の球種を織り混ぜてくる……。本当に朱里さんは敵に回ると厄介極まりないですね。

 

『早川選手、白糸台の打線を連続三振で切り抜けました』

 

『1打席目は様子見……。それを白糸台の選手達も、早川さん自身もそう思っているでしょう』

 

解説をしている宮永選手の言う通り、この序盤戦はまだお互いに様子見の段階です。2打席目以降に仕掛けていく予定です。

 

『そうなると白糸台が動き始めるのは2打席目以降になる……という事ですか?』

 

『恐らくですが……』

 

私の打順が回ってくれば、可能な限り球数を稼がせてもらいますよ。チームの勝利の為に……!

金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?

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