レクリエーションが行われる前。私はお手洗いで用を足していた。
(なんか色々ととんでもない展開が待っていたね。まさか二宮の姉が来るなんて……)
しかもプロゲーマーだって話だし、初野以外の後輩4人が大ファンだったみたいだし……。
(ん……?話し声?)
私達が宿泊している部屋の前で話し声が聞こえた。あそこにいるのは……二宮とNさん?
「今日は来てくれてありがとうございます」
「なんのなんのー。可愛い妹の頼みなら、吝かでもないんだよー?」
「可愛い妹……ですか」
「そーそー!母さん達も気に掛けてたみたいだしねー」
(姉妹で積もる話を話してるってところかな?Nさんは色々なところふらふらしてるって聞いてたし、こうして2人で会話するのもかなり久し振りなんだろうね……)
それなら会話が終わるまでロビーで時間を潰してようかな……。
「…………」
「どしたのー?」
「……いえ、先程までそこの物陰に朱里さんがいました。どうやら去って行ったみたいです」
「そーなのー?全然わからなかったやー。瑞希は人の気配が察知出来たりするんだねー?」
「情報収集を繰り返している内に、人の気配に敏感になったのかと思います」
(恐らく朱里さんは私達に気を遣っていたのでしょうね。他人の気配りは出来るのに、どうして自分の身体の気配りは出来ないのでしょうね……)
「それよりもー」
「なんですか?」
「こうして久し振りに姉妹水入らずで話してるんだし、そんな堅苦しい敬語は抜きにしてほしいなー」
「……と言われましても、私はもう9年はこの口調で話しています。この話し方が私のデフォルトなんですよ」
「その9年前からずっと敬語で話していたとしても、本来の喋り方を忘れた訳じゃないでしょー?」
「それは一理ありますが、それに関しては貴女にも同じ事が言えるのではないですか?いつまでそんな間の抜けた話し方をしているのです?」
「それは瑞希ちゃんと一緒だよー。私もこの話し方がデフォなのだー」
「まぁそういう事にしておきましょう」
「それでー?姉の前くらいはあの時までの口調で話そうよー。私達にとっても大事があるんだしさー」
「9年経った時点で当時の話し方……と言われても、その話し方は再現出来ませんが。……それで?こういう話し方を私にさせるって事は余程大事な話なのよね?」
「……ああ。瑞希が長年追い求めていた『あの情報』についてコネクションを駆使して、私なりに色々調べてきた」
「そう……。私があの時からずっとずっと探し求めていた情報の一部が知られるのね」
「今から話す情報で瑞希が今後得なければならない情報がわかると思う」
「じっくり聞かせてもらうわ。貴女はこうして私と話をする為にわざわざ沖縄まで来たものね?」
「違いないな。じゃあまずは……」
ロビーから戻ると、既に二宮姉妹が部屋に戻って来ていた。姉妹同士の会話は終わったのかな?
「遅かったですね?」
「ちょっとロビーを見て回っていてね……」
「ロビーの売店は品揃えが良いからね~!アタシも色々買っちゃったよ」
確かに金原の言う通り、売店の品揃えはかなり良かった。やっぱりチケットで行かないと数万円毟られる高級ホテルは違うや。
「それじゃあ人数も11人揃ったし、言い具合にお菓子とかジュースもあるし、ゲーム大会を始めよっかー」
Nさんの音頭で親睦会と銘打ったゲーム大会が開催された。
金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?
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