「断言しましょう。こちらは1点を取れば勝利確定です」
二宮の発言に対して大半が信じられない表情をしていた。多分言葉の意味がわからないんだろう。私もわからない。
「す、凄い自信ですね……」
「そうですか?私は当たり前の事を言っただけですよ」
多分皆はその当たり前を裏付ける根拠が知りたいと思うんだよ。私も知りたい!
「み、瑞希ちゃん。皆は瑞希ちゃんの当たり前を受け入れていないみたいだよ?」
清本の助け船をこれ程ありがたいと思った事はあるだろうか?流石、二宮との付き合いが1番長いだけはある。
「……では説明しましょう。先程も言ったように、私達のチームは1点が取れれば勝利確定です。人数差こそはありますが、絶対的な戦力が相手側にはほぼいません。いずみさんくらいでしょうか?」
「あ、相手は96人いるんだよね?なんでそこまで言えるの?」
「野球は9人でやるスポーツです。控え選手は多いに越した事はありませんが、その96人全員が野球をする訳ではないので、キチンと試合が出来れば人数の差は関係ありません」
「た、確かに……?」
「そして絶対的な戦力が相手側にいない事も、こちらには追い風ですね」
「で、でも男子選手は全員向こうに行っちゃってるよね?」
「確かにこちらは女子選手しかいません。ですが今の川越シニアは他のシニアに比べて男子選手のレベルはそれ程高くないのですよ」
『えっ!?』
驚愕の事実。川越シニアの男子選手はハリボテだった……?
「可笑しいとは思いませんか?私達の世代が入団した最初の夏に男子選手が背番号をもらっていたのは16人。秋になると11人、春にはいよいよ7人と有力な男子は減っていっているのです」
「でもそれってその人が引退したからなんじゃないの?」
「無論それもあるでしょう。しかしそれ以上に男子選手が『才能ある女子』達に追い抜けなくなっています。打線の中軸が亮子さん、和奈さん、友理さんの3人になってからは1度もソレが覆された事もありません……。以上の事から川越シニアの男子選手のレベルが年々落ちていっている理由ですね」
(まぁ今の監督が才能のある女子選手を見付けるのが上手い事も理由に含まれていますが、それを口にする必要はないでしょう)
二宮はハッキリと言った。ウチの男子選手のレベルが落ちて行っている事を。そして……。
「最後の理由になりますが、あの96人は致命的な弱点があります」
『致命的な弱点?』
相手96人には何かしらの弱点であり、それが私達を勝利に導くものになり得るらしい。
「それが何かは試合の日になればわかる事でしょう」
も、もったいぶるなぁ……。
「それと紅白戦の先発は朱里さんにしますので、その為の準備は怠らないでくださいね」
……はい?
金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?
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