種十号先生への感謝を込めて。本当にお疲れ様でした。ありがとうございました。
グレ「なにこれグレカーレ、はっじまるよお~!!」
そろりそろり。
毎度毎度提督の部屋に忍び込もうとするグレカーレ。
学習能力がないと言われそうだが、実はそうでもない。
「今回のあたしには強い助っ人がいるもんねー」
にんまりと笑みを浮かべるグレカーレに楽しそうに頷く助っ人のジャーヴィス。
「ダーリンの秘密を暴くと言われては黙っていられないわ! 気合いを入れて調査しましょう!」
ノリノリで乗り込んだ二人を待っていたのは、PCの画面を見ながら固まる提督の姿。
「げっ!! て、テートクいるじゃん!」
「潜入捜査は失敗ね~。出直しましょうか?」
「ん!? でもいつもだったら、ふん、だのけっだの罵声を浴びせてくるテートクがやけに静かじゃない?」
「そう言えばそうねー。ねえ、ちょっとダーリン?」
「あ、ちょ、ちょっと」
「聞こえているの? ダ――――リーーーーン!!!」
耳元で叫ぶジャーヴィスに途端に与作が反応する。
「うるせえぞ、がきんちょ! 今が何時だと思ってる!! ご近所さんに迷惑だぞ!!」
「ご近所なんていないじゃない」
「ダーリンが反応しないのがいけないのよ」
「ふん。俺様はショックなことがあったんだ。がきんちょの相手なんてしていられねえ。失せな」
「ちょ、ちょっと何があったのよ!」
「種十号先生の鎮守府目安箱が終わっちまうんだよ」
「え!? 何それ」
「鎮守府ってことはどこかの鎮守府なのかしら」
「クソガキどもが! ちょうどいい。俺様は胸にぽっかり空いた穴が埋められなくて困っている。お前たちに俺様の好きな漫画鎮守府目安箱について語ってやるぜ」
与作「そもそもだ。鎮守府目安箱ってのは種十号先生が書かれた公式のアンソロジーよ。どこかにある鎮守府の練度上限を突破した艦娘たちが鎮守府内の艦娘達の困りごとを解決していく。はあとふるうぉおみんぐな作品だ。一部の連中は狂気だのと喜んでいるがな」
グレ「ええっ!? 困りごとを解決していくのになんで狂気なのよー」
与作「原作通り、イメージ通りの艦娘像だし、キャラクターデザインは可愛いんだが、どうにもこうにも出る奴らがぶっとんでいやがってな。ネタのぶっとび具合が新鮮で常に楽しさを提供してくれる素晴らしい作品なんだぜ」
ジャ「常識では計り知れない面白さがあるってとこかしら」
与作「いいこと言うじゃねえか。ちびっこ探偵団。その通りよ。史実無視。予測不可能な艦娘同士の組み合わせによる新たな化学反応。想像のビックバン。面白さの宝箱。その掛け合いが自然に流れる見事なストーリー。なんとも言えない逸品だったぜ」
グレ「ふうん。続き物なの、それって」
与作「一話完結だからな。それぞれの回で人によってお気に入り回は違うだろうさ。俺様なんかは好きな回が決まっているがな」
ジャ「気になるわね、ダーリン。どんな回が好きなの?」
与作「それじゃあ、俺様的に好きな回5選を語っていこう。」
グレ「じゃあ、まず最初は?」
与作「初霜、ジャーヴィスの回だな!」
ジャ「Really?」
与作「ああ。大和のオムライスが食べたいジャーヴィスがテンションが上がりまくり、やたらNGワードのホテルという言葉を口走りそうになる。それを懸命に阻止しようとする初霜の健気さ溢れる回だ。地味に大和がケチャップで絵を描くのが下手というネタがじわじわとくるもんだ」
ジャ「あと四つね」
与作「荒潮回だな。エイプリルフールの当初に悩まされた目安箱委員会が荒潮に依頼の真偽を確認してもらうという回だ。とにかくこの回の荒潮はぶっとんでいて、トンカチ持ったり、縄を振り回したり好き放題だ。またその時の表情がなんともいえない。谷風の微妙な嘘といい、ネタに事欠かない。」
グレ「うちの鎮守府だともんぷちが色々やらかしそうね」
与作「お前もな。そしてお次は、ハロウィン回だ。ローマにリットリオ、そして海防艦の佐渡が見事な核融合を見せた。リベッチオも出てきたが、終始ネタが読めず先が気になる話だった」
ジャ「残りはどうなの?」
与作「そうだなあ、早霜、蒼龍回かな。バレンタインにチョコを作ろうとする早霜の話なんだが、どういう訳だかもののけが出てくる」
グレ「ごめん、テートク。意味が分からない」
与作「考えるな、感じろ。意味を理解しようとしては駄目だ。そして俺様はありのままを語っている」
グレ「チョコ作ろうとして、どーしてもののけが出てくるのよ!」
与作「そりゃあ読めば分かる」
ジャ「それじゃあ、最後は何? ダーリン!」
グレ「あたしの回がないんだけど、テートク」
与作「慌てるな。最後こそお前とフレッチャーが出てくる回だ。『あみぐるボチャン』や、『ポンポポンピペペ』など後世に語り継がれるような言葉が遺された回だった。ちなみにこの回読んだために、この物語でフレッチャーが出てきたらしいぞ」
グレ「ええ!! 作者って影響され過ぎじゃない!?」
与作「鎮守府目安箱を読んだことがある人間なら、この物語を読んで、作者はやたら影響されているって感じるだろうぜ。本人も読み返して気付いたらしいが、鎮守府目安箱に出ている艦娘は大体出ている」
ジャ「成程。私やグレカーレは出ているものね! あら、でも出ていない子もいるみたいだけど・・・・・・」
与作「ふふん。そいつこそ、実は作者がお気に入りの艦娘ってことだな。万が一気になるなら読んでみるしかねえぜ」
ジャ「でもそんなに楽しい物語が最終回なんて悲しいわね」
与作「どんな物語にも終りはあるからな。だが、とても楽しいアンソロジーだった。艦これやっている人間にはおすすめの逸品だったぜ。史実のことを上手くいれてくる公式四コマ吹雪がんばりますも楽しかったが、作者的には鎮守府目安箱は群を抜いて面白かったな。種十号先生には感謝しかねえ」
グレ「それじゃあ、これ借りてくね、テートク。あみぐるボチャンってのが気になるし」
与作「ダメだ! 俺様が思い出に浸りながら読み直すんだ! お前は自分の給料で買えばいいだろうが!」
グレ「え、ちょっちょっと押さないでよ~~」
ジャ「ダーリン、少しくらいいいじゃない~~」
与作「うるせえ、とっとと出て行け!」
きい~~~ばたん!!
アトランタ「何やってんの、あんたら。また提督さんの部屋に忍び込んだわけ?いい加減凝りなよ」
グレ「テートクが面白そうな漫画の話ばかりして見せてくれないんだもの!」
ジャ「そうよ、あれじゃあ生殺しよ!! 目安箱が気になって仕方ないわ!!」
アト「ああ、鎮守府目安箱か。あたしの部屋にあるけど」
グレ「え!? 見せて見せて!!」
アト「分かったから、すがりつくなよ、全く! 北上が駆逐艦をウザがるのも分かるかも」
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