鬼畜提督与作   作:コングK

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資源がなくなってしまいました。諦めて丙にしようか悩み中です。


第十話 「鬼畜提督の休日(中)」

「なあにい~?置いてないだあ?」

二人を振り切って俺様は金太郎に行く前に早速下調べをしておいたPCショップへと赴いた。なんでもこの辺では一番の品揃えってことだが、生憎とお目当ての物は扱っていないらしい。

「ドワーフさんの最新作『茂作 ~ド田舎調教編~』が売ってないなんて驚きだぜ。それでよく地域一番の品揃えなんて威張っていられるな。」

「そんなこと言われましても。大体ドワーフなんてメーカー聞いたことないですよ。よっぽどマイナーなメーカーなんじゃっていててて!や、やめてください。」

若い店員の口元を鷲掴みする。舐めた口ききやがって。かつては東の巨人と謳われた今は無き某エ○フさんを偲び、そのテイストを後世に残すべく細々と作り続けている偉大な職人たちを汚しやがるとはよ。

 

「その口、潰してやろうか?」

「わ、悪かったですよ。許してください。」

「ふん。分かればいい。店員だったらもっと勉強しろ!」

やれやれ。俺様らしくない。勉強不足の青二才相手にここまで切れちまうとはな。ただ俺様の青春

時代を彩った思い出を汚されたようで我慢がならなかったぜ。

「ドワーフさんがないとすっとメジャーどころかあ。」

お目当てがないからといってすぐには帰らねえ。せっかくの機会だ。今はあれこれネットで買える時代だが、俺様はこうして手に取って見るのが好きだ。パッケージを手にすると、エロ職人達の息遣いが感じられるからな。

 

『幼妻ひより』『淫臭の学園』『僕は姉さんに恋をする』『ラブラブCHU』・・・。う~ん。なんだ、これが今の若いののトレンドなんか?純愛系とソフト路線しかないじゃないか。痴漢だの調教だの規制が厳しくなったかもしれんがよ。あんなの実際やるかやらないかだ。やるからには人生がそこで終わるってことを覚悟しなきゃならねえ。魔が差して、なんてのは心が弱い奴の言い訳さ。

っと、何だこれは。『鎮守府メモリアル~運命の海を越えて~』だあ?

 

「おお、お客さん。お目が高い。そちら今人気急上昇中ですよ。」

さっきの店員が来て熱のこもった営業トークをかます。なんでも潰れた古参メーカーの有志が結集し、起死回生の一策として世に出した代物だそうだ。プレイヤーは鎮守府の新米提督として、船娘たちとの交流を深め、男女の仲になっていくという・・。新宮カトリーヌだの、鹿島みやびだの明らかに香取教官・鹿島教官をモデルにしただろうヒロインの中で俺様が驚いたのは秋山しぐれなるキャラがいたことだ。

 

「秋山しぐれだあ?これはあれか、あの駆逐艦時雨がモデルなんか。」

「ええ。お客様よくご存じで!!どことなく憂いを帯びたボクッ娘ということで、結構な人気ですよ。ご購入ですか?」

「あほか。何が悲しくてあの野郎を思わせるものを買わなきゃならねえんだ。ネタとして買うってのならありだが・・。って何だと!?」

「お客様!?」

 

俺様のYSKレーダーに感あり!!敵艦が接近中だと!?

 

ぴんぽーん。

「いらっしゃいませーー。って、ええ?何でこんなところに外国の艦娘が・・・。」

 

おい。マジかよ。なんだ、あいつらの追跡性能は。とにかく金太郎に行っている余裕はねえ。

休日までがきんちょの面倒なんて御免だからな。さっさとおさらばしよう。

 

「え!?ジャージのおじさん?その人ならさっき店内をうろついていたけど(さすがに18禁コーナーに行ったとは言えないな。武士の情けだ。)」

ふん。ベテラン店員と見える。俺様に塩を贈るとはよお。一瞬で距離を詰め、店員の耳下で囁く。

「あんた、なかなか粋じゃねえか。今度ハイスペックPCを買うぜエ。」

「あっ!いた!テートク!」

「逃がしません!!」

「ふん。遅いわ!!」

 

カチリとモードを切り替える。目の前に映るのは灰色の世界。視界の隅ではスローモーションで動く雪風たち。神速。それは人の領域を超えた世界。いかな艦娘とて追いつけはすまい。

 

それから一時間。なぜだか行く先々に現れる奴らをことごとく撒いて俺様がやってきたのは近くの公園。もういい加減足がグロッキー状態だ。短時間での神速の連続使用は足に負担がかかり過ぎる。

 

「ちくしょう、疲れたぜ。なんなんだあいつらは。」

すぐ側にあったベンチに腰掛ける。ん?隣りで若い姉ちゃんが寝てんのか。昼間からいい身分だな。

気を落ち着けるためにたばこを一服。そういや、鎮守府に着任してからまともに吸ってねえな。

色々忙しくてすっかり忘れてたぜ。

 

ぷるるるるる。携帯が鳴る。面倒くさいが憲兵の爺かもしれん。

「はい、こちらニコニコ電話相談室・・。」

「あ、え?テートクじゃないの。い、今江ノ島鎮守府のテートクを探してて。」

「鎮守府の方に戻っているんじゃないですかね。タクシーで戻られてはいかがでしょう。」

「ん!?その声テートクでしょ!!ちょっとどこ・・」

ぽちっとな。ふー。あいつらもしつこいな。てめえらだけで遊べばいいじゃねえか。なんでおっさ

んの後について来たがるのかね。

ぷるるるるるる。

「だあ、しつこいな。固定電話だと?今度こそ爺か。もしもし!?」

「もしもし、与作かい?酷いじゃないか!僕が入れた要請書を忘れてくるなんて!!」

 

げ。時雨の野郎だ。めんどくせえ野郎の電話をとっちまった。あの野郎ちょいちょい電話をかけてくるから鎮守府にかけてきたときは居留守を使ってたんだが、こっちには登録してなかったぜ。

仕方ねえ。んーー。あーーあーー。

 

「もしもし、与作?」

「(鼻声)おかけになった電話番号はナイスバディな艦娘以外からの連絡は受け付けておりません。後数年女を磨いて出直してください。・・・」

「だから、僕たち艦娘には年齢は関係ないって言ってるだろう!」

「・・もう一度繰り返しお伝えします。この電話番号はナイスバディな艦娘以外からの連絡は受け付けて・・」

「もういい!与作には失望したよ!」

 

がちゃん。おーおー。随分手荒く電話を切ったもんだな。だが、失望上等だぜ。ようやくあいつも諦めてくれるってこった。にしても、時雨といい、グレカーレ・雪風といい、最近の俺様は駆逐艦に祟られてるのかね。

 

「まったく、駆逐艦はうざくて仕方がねえ。」

思わずこぼすと、隣りからくすくすと笑い声が上がる。見るとさっきまで寝ていたねーちゃんがにやにやしながらこちらを見ていた。

 




登場用語紹介

ドワーフ・・・某エ○フの後継者を標榜するインディーズメーカー。主なヒット作は『茂作 ~ド田舎調教編~』『上級生』『ペガサスナイト』

登場人物紹介
与作・・・・・・どうしても茂作が欲しいので、最終手段でPCから注文しようと考えている。
グレ&雪風・・・もはや当初の目的は忘れ、銭形警部気分を満喫。
ショップ店員・・実は時雨押し。
ベテラン店員・・後日本当にPCを買いに来た与作と意気投合。
時雨・・・・・・「与作には本当に困ったもんだよ。」
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