鬼畜提督与作   作:コングK

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相方の熱に押されたのと単純に仕事が忙しくて完全に放置してました。
何とか完結させんと。

宗谷の御船印帳めっちゃよかったのでお勧めです。数に限りがあるらしいので、欲しい方は早めに行った方がよいかと。

まさか、艦これ二期で宗谷出て来ると思ってなかったなあ。

あ、艦これ10周年おめでとうございます。
続けてやっているけど、今回のイベントのあの無敵空母はまじ汚い。まあ、昔のゲージが時間で復活するよりはいいけど。(いいのか?)
まさか、オーパーツ震電改が実装されるなんて……。



特別編ⅺ 「そうだ宗谷へ行こう」

世間一般はごーるでんうぃーくだ。山だの海だの遊園地だのあちこち混雑してバカなことこの上ないぜ。何のためにわざわざ混んでいるところに行きたがるんだ。日本人の習性ってやつなんだろうな。

 

「しれえ、春ですよ!」

「そうよ、テートク! 春よ!」

 唐突に言い出したのは我が鎮守府の初期艦びーばーと二番目に来た児ポロリ。

 この鎮守府で一・二を争うウザさを誇るこいつらがこう言い出すときはろくなことがありゃしねえ。大抵どこかへ連れていけというおねだりだ。佐渡ヶ島のロリコンなら大喜びだろうが、俺様は違う。孤独を愛する男なのだ。人混みの中に好き好んで外出なんざアホのすることだ。

 

「ああ、春だな。ランドセルならてめえで買いな」

「むうっ! 失礼な! 雪風は子どもじゃありません!!」

 お前なあ、歯をむき出して怒ると顔がまんまびーばーだぞ。大体、子どもと言われて怒るところが、てめえで私はがきんちょですって言っているようなもんだろうが。

 

「相変わらずテートクは失礼ね。何度も言ってるでしょ! あたしたち艦娘は見た目どおりじゃないって」

「そういう話はよく聞くが、少なくともお前らに関しては見た目通り、そのまんまだなちゅらるがきんちょだ」

「ええ!? わっかんないかなあ~。最近のあたしのお色気度。絶対上がっていると思うんだけど」

 スカートをつまみ、ひらひらとさせるグレカーレ。それで色気を出しているつもりか? 俺様からすればだらしないがきんちょ以外の何物でもないぞ。大体何を根拠に色気が上がっているとのたまうのか。お前のスカウター、ブルマに頼んで直してもらえ。

 

「そんなことを言ったら、しれえだってどう見てもおじさんですが、子どもっぽいじゃありませんか!」

「そうよそうよ! 雪風、いいこと言った!」

「俺様が子どもっぽい? 何言ってんだ、お前。どう見てもあだるてぃな紳士の俺様を子どもっぽいだと?」

「そうです! 時雨ちゃんやジャーヴィスちゃんもそう言ってました!」

 ふんすと鼻息を荒くする雪風にうんうんと頷くグレカーレ。だが、そもそもがきんちょであるあいつらに聞く時点でお前は間違っている。腐れ縁のあの元ペア艦に年中ぺらぺらとおしゃべりが止まらないあの英国製壊れたスピーカーの評価なんぞ食べ〇ぐのインチキレビュー以上に信じられるか。

 

「酷い言い様ね。でも、証拠もあるわよ!」

自信満々のグレカーレが懐から出したのは桜の装丁がされたもの。

「未だにスタンプなんか集めているじゃありませんか! 子どもっぽい証です!」

 自信満々に俺様に指を突き立る雪風。お前なア。人に指差しするなと教えただろうが。おまけにスタンプだあ? 何を言ってやがるんだ、こいつは。

「え!? ほらここにあるじゃないですか」。

 あっ、バカだ、こいつ。それはスタンプ帳じゃねえ。

「それは御朱印帳ってんだ。神社や寺に行くともらえるもんで、風流な大人の趣味だぞ!」

「ええっ!? 嘘ですよね」

「嘘なもんか。一昔前は御朱印集めが流行ったもんだ。最近はそうでもないがな」

「違います! しれえがお寺や神社に行くなんて信じられません!」

「あ、それ分かる。神様なんかくだらねえとか言いそうだし」

 きっぱりと言い切りやがった。妖怪大好きな俺様にとっちゃ神も仏も同じようなもんよ。信じていないだけでな。それよりも、だ。

「グレカーレ! てめえまた俺様の部屋に勝手に入りやがったな!」

 すぐさまグレカーレから御朱印帳をひったくると、すかさず両手で奴のこめかみをぐりぐりと締め付ける。

「痛い、痛いって、テートク! 愛情表現が過激すぎだってば!」

「何が愛情表現だ! お前はいい加減懲りるということを知りやがれ! 毎度俺様の部屋に忍び込みやがって! 最近はお前のせいであのジャーヴィスまでこそこそ部屋の中を焦っていくんだぞ!」

「え!? そうなの? その割にはけろりとしてない?」

「あの野郎は目敏いからな」

 こっちがせっかく用意したトラップをこれ見よがしに破っていきやがる上に、わざとらしく、『ジャーヴィス参上、ダーリンのカップラーメンはいただいたわ!』なぞと犯行声明を残していきやがるからな。

「何よそれ~! 贔屓反対! 何であたしばっかり痛い目に遭うのよ!」

「あの野郎は追いかけると逆に喜びやがるんだ。知らんふりして無言で三日位いると向こうから謝って来るんだよ。お前とは大違いだ」

「うぐぐぐぐぐ」

 

 ぐうの音も出ねえ馬鹿はほっといて、ぴんと俺様の脳裏に閃くことあり。

「そういや響の野郎が宗谷の御船印が出来たと言ってやがったな」

「ゴセンイン!? 何です、それ」

「御朱印の船版だ。船の印みてえなもんだ」

 なんでも南極観測船宗谷を見学するともらえるんだと。御朱印好きの俺様としては見逃すことはできねえな。

 

「へー。面白そうね!」

「雪風も興味あります!」

 食いつくがきんちょず。だが、勘違いするな。

「だれもお前たちを連れて行くとは言ってねえ。行きたきゃてめえで行きな!」

「えーーーっ!」

「どう考えても一緒に行こうって流れだったじゃない!」

「何が嬉しくてお前達がきんちょと休みの日まで一緒にいなきゃならねえんだ! 俺様は保護者じゃねえんだぞ!!」

「いいじゃん、みんなでお弁当持ってさあ」

「そうです! 息抜きも必要ですよ!」

 年中息抜きしている奴らが何を偉そうに言ってやがる。そういうのは自分で弁当を作ってから言え。お前らが付いてくると他にもわらわら来るから嫌なんだ。俺様は静かに見学したいんだよ。

「へー。ダーリンって思ったより繊細なのね!」

 にょきりと突然顔を生やしてきたのは英国製がきんちょ駆逐艦ことジャーヴィス。

「なんだ、お前! どこから現れやがった!」

「定時報告に来たら、思いがけずラッキーなことを聞いたわ! みんなでピクニックもいいわね!」

「ちょっと、あんた。報告書書いたのあたしじゃない。自分の手柄にするんじゃないわよ」

 ため息をつきながらやって来るのはジョンストンだ。

 お前も大変だな。うちは常識人が少ないからさぞ気苦労が耐えねえ筈だ。

「むー! どういうことよ!」

 眉をしかめ、頭突きをくらわそうとするジャーヴィス。そういうとこだよ、そういうとこ! 

「でも、その御船印ってのには興味があるわね。色々な船にあるのかしら」

「まあ、御朱印みたいなもんだろうな。御朱印もそれぞれの神社や寺ごとに特徴があるしな」

 記念日にしか出さない御朱印なんてものもあるし、寺によって色々工夫されている。また一筆書く人間の力量もある。奈良の坊さんは達筆ぞろいだったな。

 

「法隆寺なんかは和を以て貴しとなすという聖徳太子の言葉を御朱印に書くし、石庭で有名な竜安寺の御朱印は石庭なんて身も蓋もねえもんだ。まあ、それが逆に面白いんだがな」

「へえ。それは興味深いわね。一度行ってみたいわ」

 

 ほお。さすがはジョンストン。周囲のがきんちょ共とは違って趣味が良さそうだな。よし、お前を連れて宗谷に行ってやろう。

 

「え!? い、いいの?」

 

戸惑うジョンストンとは裏腹に口々に文句をいうがきんちょども。

 

「何よそれー! ジョンストンばっかりずるいずるい!」

「しれえ、依怙贔屓は許せませんよ!」

「ジョンストンが行くなら、相棒の私も当然必要よ!」

「やかましい! 俺様の高尚な趣味を理解しようという奴を連れていくのは当然だ!」

 お前たちは夢の国でも行って、ネズミと人ごみに揉まれてろ。

 

 




登場人物紹介


与作………………好きな御朱印は烏森神社のカラフルなもの。
ジョンストン……浮かれ気味でいたためか、一番大事なことに気が付かず。
フレッチャー……ジョンストンから話を聞くや、すぐさま提督室に乗り込む。
時雨………………雪風達から話を聞き、与作達の休暇に合わせて休暇をとろうと画策する。
もんぷち…………御朱印の話を聞き、妖精印を作ってぼろ儲けしようと画策するが、どう見てもみみずのような字とただのしみに見えるため却下される。
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