ばっどもーにんぐ。ようやくすりぬけくんと北上の戦いが始まるかと思ってわくわくしてたらよ。
北上からこいつは一筋縄じゃいかないから、一週間ほど時間をくれだとさ。そりゃあ、任せたんだからな、俺様だって文句は言わねえ。専門家の言うことだしよ。ただ、期待が高まっていただけにやる気が萎んで何もやる気がしねえ。そりゃあそうだろうよ。ようやく待ちに待ったえさにありつけると思ったら、調理するから待ってろって言われているようなもんなんだからな。
「こら、与作。全然気合がないじゃないか!建造ばかりしていないで、未達成の出撃任務、こなしてしまおうよ。」
今日の秘書艦、口うるさい時雨の奴がまたしゃしゃり出てくる。どうしてこいつはこういつも正論を言うのかね。やだやだ。正論を言うのはいいが、俺様の今のテンションを分かってないだろう。
「そんなこと言うがよ。お前たちの練度はどうなんだ。うちは元々戦力が少ないうえにがきんちょ駆逐ばかりだからな。練度が低くちゃお前がいても足手まといになるだけだぞ。」
「それなら心配ないよ。二十日あまりの演習と訓練の結果、雪風は改に、グレカーレとフレッチャーも練度は二十を超えている。」
はああ?二十日余りで練度がそこまで上がるか普通?お前なんのブートキャンプやったんだよ。
「いや、普通に僕と戦闘演習したり、僕の訓練内容をやったりしただけだけど?」
しれっと話す時雨に納得。うん。いるわ、こういう奴。自分ではよかれと思ってやっているが、やられている方からすると、とんでもないスパルタなやり方する奴。また、悪意がないから断わりづらいしなあ。これはあの三人には特別休暇でもどこかでやった方がいいな。
「そういうことなら、鎮守府近海でも軽く攻略してこい。まあ、うちの鎮守府もそろそろ動かねえと上からどやされるからな。」
「了解。みんなを集めるね。」
〇九:〇〇。執務室に集まった北上以外の江ノ島鎮守府の面々は、時雨以外皆一様に緊張に顔を強張らせていた。雪風とグレカーレは二度目の、フレッチャーに至っては初の実戦である。訓練をしてはきたものの、実際に海に出て深海棲艦と相対することとなると、そのプレッシャーは計り知れないものがあった。
「よし。全員揃ったな。北上の方には工廠での仕事に専念してもらう。そこで、アトランタ。」
「う、うん。何?提督さん。」
まさか自分がいきなり呼ばれるとは思わず、アトランタが戸惑いを見せる・
「お前に今回の旗艦をやってもらう。」
「ええっ!?な、なんで?あたしはこの中で一番新参者だよ。他から来たんだし。」
自らが旗艦と言われ動揺するアトランタに、与作は順々と説明する。江ノ島鎮守府では、豊富な実戦経験を持つ者が偉大なる七隻の二名しかいないこと、その二名に頼っていてはこの後いずれ困る事態に陥るだろうこと。
「だからよぉ。今後順番に旗艦は回していくつもりだが、今回に限っては、米国で経験のあるお前さんがうってつけなのさ。それになんだって?新しく来ただの、他から来ただの何か関係があるのか?お前はもううちの鎮守府の所属なんだろう?」
「え・・・、う、うん。」
「だったら四の五の言わずに俺様の命令を聞くんだな。同期の連中からの情報じゃあ、鎮守府海域でも奥深くに行くと、空母がうようよしているらしい。お前さんお得意の対空砲火の腕の見せ所じゃねえか。?」
「え?て、提督さん。なんで知って・・・。」
「自分の艦隊にいる奴のことを知っておくのは基本だろうが。」
「う、うん。あ、あたし頑張る。頑張るよ、提督さん!」
アトランタは深く頷くと、旗艦の任を引き受けた。
在日米軍基地から引き取られた彼女にとって、この江ノ島鎮守府内でいかに自分の立ち位置を見つけるかは大問題であった。なんとか活躍する場を見せねば、また『役立たず』の烙印を押されてしまうのではないか。米軍の人間にそう言われた時には、道具扱いされているのだからと自らを慰めることができたが、ここでは違う。
己の提督は今言ったではないか、『対空砲火に期待している。』と。それはとりも直さずこの短い間に彼女のことを知ろうとし、その得意とするところを理解していることに他ならない。
(この提督さんの期待は裏切ったらダメ。あたしが嫌。)
アトランタは時々行う衛星通信で、度々サラトガがアトランタのことを羨ましがるのがなぜなのかようやく分かる気がした。
「よし。任せたぜ。それじゃ、続いて雪風、グレカーレ、フレッチャーの順で、殿は時雨に任せる。全体の動きを見ていてフォローに回れ。」
「了解!」
「もんぷち、今回撮影隊は同行できるのか?」
『あー、無理ですね。前回のことがトラウマになってるらしく、スタッフが集まらなくて・・・。』
「おい。前回のことって大分前じゃねえか。いつまで引きずってんだよ!!」
『急に出撃が決まるからですよ!妖精にも都合ってもんがあるんですよ!』
「ふん。都合云々を抜かす奴があんなに頻繁に台所に出入りするのはおかしいがねえ。まあいい。一応お前も羅針盤妖精上がりなんだろ。おつかいは二度目だが、初めての奴もいる。またついて行ってくれ。」
『いいですけど、ちゃんと手当ははずんでくださいよ!』
「ったく、がめつい野郎だな、この女王は!」
〇九:三〇。
艤装を装着した第一艦隊が港に勢ぞろいし、アトランタが号令をかける。
「抜錨!江ノ島艦隊前進!」
「アトランタ~ん!気合入れすぎてとちらないようにねー。」
照れた様子を見せるアトランタに港から手を振る北上が茶々を入れる。アトランタはうるさいと一言言うと、気合を入れて出撃していった。
一括りに鎮守府近海域と言われている海域だが、厳密に言うと、その鎮守府ごとにカバーする範囲が大きく異なっている。多くの提督と艦娘が所属する大規模鎮守府では、細かく範囲が定められ、深海棲艦の侵攻に対し、漏れがないような配置がなされているが、太平洋側に位置する横須賀鎮守府こそは、その最たるものと言えるだろう。首都も近く、まさに国防の要であり、所属の艦娘、提督・行動範囲は共に日本最大を誇る。
では、その近くに位置する江ノ島鎮守府はどうかと言えば、単体ではとるに足らない弱小鎮守府であるものの、しかし、まさにその横須賀の近くという立地のため、大本営からは一緒くたにされ、横須賀鎮守府が取りこぼすであろう伊豆諸島方面の警戒を任されていた。
「そっち、フレッチャー、右に対処して!」
「了解!!Enemy in sight! Fire!!」
アトランタとフレッチャーの砲撃を受け、爆炎に包まれ沈んでいく軽巡ホ級と駆逐二級。この鎮守府近海ではもっとも強い駆逐艦と言われる駆逐ニ級だが、江ノ島鎮守府の面々からすれば大した相手ではない。何しろ雪風・グレカーレの二人は既に駆逐ナ級Ⅱとの実戦経験済みである。あの禍々しいオーラを放つ先制雷撃の使い手に比べれば、その強さは天と地ほどの開きがある。
「うん。いい感じじゃない。次行こう、次!」
「頑張りましょう!この間の汚名を返上しないと!」
「二人とも、気を楽にしていないと、思わぬミスが生まれるからね。」
時雨のアドバイスに二人は気を引き締める。仕方がなかったとはいえ、二人の初出撃の思い出は苦いものであった。もう二度とあのような思いは味わいたくはない。
「「了解!!」」
大島を過ぎ、三宅島に差し掛かった時、ふいにアトランタが叫ぶ。
「レーダーに感あり。敵機動部隊見ゆ!」
「おいでなすったか。対空戦闘用意!!」
与作の声に、かねてからの手筈通りに対空主砲・高射装置を装備した時雨・フレッチャーそしてアトランタがずらりと並び、来襲した敵機を次から次へと落としていく。
「敵空母二隻を視認!残りは重巡・軽巡・駆逐で計六隻編成の模様!!」
雪風が手持ちの双眼鏡で確認した事実を伝え、グレカーレが無線で与作に指示を確認する。
「アトランタは引き続き空母の相手を継続。フレッチャーは時雨と共に、敵重巡を相手しろ。雪風、グレカーレは軽巡・駆逐を倒せ。時雨が相手だと思えば楽勝だ。」
「どういうことだい、与作!」
「あ、それ納得。」
無線越しの与作の言葉に思わず頷くグレカーレ。何しろ鎮守府での訓練でどれだけしごかれたことか。今目の前にいる敵集団が子供だましに思えるほどだ。
「遅い!!」
「そこですっ!!」
グレカーレと雪風の砲撃にまず敵軽巡が沈む。当てるつもりで撃ったが、よけられると思っていた二人は拍子抜けしてお互い顔を見合わせた。
「ね、ねえ。雪風。思うんだけどさ、あたしたち実はすんごく強くなってない?」
「時雨ちゃんの地獄のしごきに耐えましたからね・・。あれは何度沈むかと思ったかわかりません・・。」
「ちょっと、二人!聞こえてるよ!!」
言いながらも、敵重巡の砲撃を的確に躱す時雨。
「!!」
至近距離に近づいた時雨に一瞬怯んだ重巡リ級が主砲を構え直すも、
「じゃあ、よろしくね!」
瞬間的に時雨が右にずれるや、
「今です!」
タイミングを合わせて、放たれたフレッチャーの砲撃がリ級の顔面にヒットする。
「グアアアア!!!」
よろけるリ級はさらに追撃で放たれた魚雷の前に瞬く間に沈黙した。
他の四隻が順調に深海棲艦と戦う中、アトランタは一人、空母二隻を相手どって対空戦闘を繰り広げていた。
「次から次へとやる気満々だね。あたしもだけど。叩き落とせ!Fire、 Fire、 Fire!」
序盤に三隻で行った対空砲火の際に、アトランタは見た。自分よりも遥かに正確に敵艦載機を撃墜する時雨の姿を。そして、気づく。与作の期待に応えようとするアトランタに華を持たせるべく、敢えて時雨が手を抜いていることに。
(あたしは防空巡洋艦だぞ?それがいかに偉大なる七隻とはいえ、駆逐艦に良いように手柄を譲られてんだ。黙っていられるかよ!)
使えない船。それが、在日米軍でのアトランタの評判であった。大規模作戦でドロップし、再び故国のために戦おうと意気込んでいたが、火力が低く期待できないと、基地周辺の警戒ばかりをさせられていた。そのため、アトランタの元提督はモードナイトメアを搭載し、使えない船を使えるようにしようとしたのである。当の本人からすれば不本意で、演習中に発見した対空能力の高さを元提督に伝えたのだが、眉唾物として取り上げてすらもらえなかった。
「これで、あたしの十八番である対空戦闘も引けをとっていたら、居場所がなくなる!」
アトランタの焦りは相当であり、それは大きな隙を生むこととなった。正面ばかりに気を取られ、大きく回りこまれていたことに気づかず、背面に爆撃を受ける。
「あ痛っ!こ、こん畜生!!」
すぐさま敵機を撃墜するも、いつの間にか接近していた空母ヲ級に羽交い絞めにされ、アトランタは身動きを封じられる。
「く、くそ!離せ、離せって言ってんだろうが!」
「ヲッ!!ヲッ!!!」
「お前、まさか・・あたしもろとも沈もうって・・。」
敵の思惑に気づき、もがくアトランタだったが、ヲ級Aは意地でも離さずと腕に増々の力を籠める。
「こんなところでやられてたまるかっての・・・。」
こうなったらモードナイトメアを使うしかない。そしてこいつらに悪夢を見せてやろう。
「提督さん、ナイトメアを使うよ。OK?」
アトランタ自身が意識してモードナイトメアを使ったことはほとんどない。大抵火力が足りないと上が判断したとき唐突に発動されることが多く、おぼろげな記憶とボロボロなまま入渠ドックに放り込まれた自分を見て、彼女は己の身に何が起こったかと気づくのが常だった。
この艦隊での発動は初めてであり、念のために与作に確認をしたのだが・・。返ってきたのは拒否の言葉だった。
「馬鹿か。こんな程度の相手でいちいちあんなもん使うな。」
「な、何言ってんのさ。このままじゃやられちゃうよ!痛いのはあたしだけなんだから、お願い!」
アトランタは声を震わせてモードナイトメアの許可を求めるが、与作は頑としてそれを認めない。
「ヲッ!!ヲヲッッ!!!」
アトランタを抑えつけたヲ級Aは懸命に自分の同型艦に呼びかける。一瞬躊躇したヲ級Bだが、こくりと頷くと、艦載機を放った。
「提督さん、お願い。あれを使えばすぐ抜け出せるんだからさ。」
「だめだ。あいつを使った後にお前がどうなるか俺様は知っている。だから許可しねえ。」
「そ、そんなこと言ってたら・・ってああっ!!」
艦載機が近づいてくるのが分かる。このままでは自分はあれにやられる。思わずアトランタが目をつむったその時だった。
「ヲッ!?」
突如として、アトランタの目の前まで迫った艦載機が炎を上げて落ちていく。対空射撃が行われた方に視線を移すや、時雨がこれまでとはうって変わって冷たい表情をしていた。
「アトランタ。簡単に自分を痛めつける力を使うもんじゃないよ。それに何だい、ナイトメアって。夕立はそんな自分を痛めつけるような戦法なんかとらない。名前負けもいいところだ。」
続けて連撃。ヲ級の体がぐらりと揺れ、アトランタの拘束が緩む。時雨の主砲がヲ級Aの両腕を吹き飛ばしたのだ。
「ッヲヲヲッ~!!!!」
体が自由になるや、すかさず主砲を叩きこむアトランタの前に、ヲ級Aはなすすべなく沈んでいく。
残るは後一隻。
苛烈な対空射撃で、なおもアトランタや自身に向かう敵機をことごとく撃墜する時雨。味方ながらアトランタは背筋が肌寒くなるのを感じた。
姉妹艦の名前をとったアトランタのモードナイトメアについて時雨も話は聞いてはいた。だが、実際に耳にすると、なんと忌々しく感じることだろう。時雨が知っている夕立は、決して戦闘狂ではない。提督に褒められたいからと戦っていただけで、出撃のない普段の日にはのんびりと日向ぼっこをするような艦娘だった。こんな、見せかけだけのシステムを考えた米国の技術者達には、一度お灸を据える必要があるかもしれない。
「ヲッ!?」
ついに飛行甲板を潰され、艦載機を発進できなくなったヲ級Bが気づいた時には、四方から放たれた雷撃が彼女の体に突き刺さっていた。
「江ノ島艦隊帰投しました。我が方に損害なし。」
アトランタがぶすっと報告する。まあ、いろいろあったみたいだが、予想以上の戦果だったみたいだな。初回だったらこんなもんだろう。
「おう。お疲れ。それじゃあ、順次シャワーでも浴びてこい。夕食にすんぞ。」
「え?今日はテートクが作ったの?」
「当り前よ。お前たち和食を練習したっきりてんで作らねえじゃねえか。北上には工廠の方をみてもらってるからな。今日はカレーだ。」
「しれえのカレーは大好きなんですが、若干辛いんですよね。」
「お子様は甘口がいいってかあ?知るか。作らねえ奴はがたがたぬかすんじゃねえ。」
「それでは、提督。付け合わせでサラダか何かを作りますね。」
「ああ、フレッチャー。僕も手伝うよ。」
『それでは、わたしも報酬の金平糖をいただきますか!』
「はあ?今回お前本当に何にもしてないじゃねえか!しれっと何ぬかしてやがる。」
『女王がついているってだけで艤装妖精たちの戦意は高揚したはずですよ!!』
「俺様の聞いている限りじゃそれはねえな・・。」
ばらばらと駆逐艦ズ&もんぷちがいなくなるが、アトランタだけはその場から離れない。何だ、こいつ。俺様に用があるのか?
「Sorry、提督さん。期待に応えられなかった。この次は頑張るから・・見捨てないで。」
「はあ?何言ってんだ、お前。」
「対空戦闘、時雨にかなわなかった。せっかく旗艦にしてもらったのに、たいして活躍できなかった。あたし、が、頑張ろうとしたんだけど・・。」
「・・・。」
「ナイトメアが使えないとなったら不安になっちゃって・・・。」
「ふん。俺様はお前が自分であのモードを使おうとしたのが気に食わんね。お前、あれを使うと自分がやばくなるって分かってて使おうとしてただろ。」
「それぐらいしか思いつかなかったから・・・。つ、使えないかな。あたし・・・。」
「ああ、使えねえな。」
俺様の言葉にショックを受けしゃがみこむアトランタ。お前バカだろ。鬼畜モンに慰めてもらおうなんて、砂漠の中でコンタクトレンズを発見するより、ありえねえことだぞ。
「あたし用済み?お払い箱?」
どんよりとした空気を醸し出しながら、アトランタは体育座りをする。どうでもいいが、お前スカート短いから丸見えなんだがな。雪風といい、うちの連中はどうなってやがんだ。
「このままだったらそうだな。うちの鎮守府に使えねえ奴はいらねえ。」
「そ、そんな・・・。」
この世の終わりみたいな顔してやがるが、どうしてかねえ。こんな弱小鎮守府にいても何もいいことはないぜ。とっとと出ていったらどうだ。
「いや、あたしはここにいたい・・・。どうしたらいい?」
知るか。てめえで考えるんだよ。なんでそうすぐ人に聞くのかね。現代っ子はこれだから困る。指示待ち世代ってやつかあ?言っとくが、うちの鎮守府には言われたまま行動するだけの道具はいらねえ。自分で考える奴が必要なんだぜ。
「・・・・・・。」
「いつまで甘えて道具のつもりでいやがるんだ?少しは慣れろ。何も思いつかねえなら明日にでも横須賀に返すぞ。」
「ま、待って待って!考える、考えるから・・・。」
うんうんうなりながら頭をひねるアトランタ。どうでもいいが、俺様は夕食の準備があるんだ。失礼するぞ。
「ちょ、ちょっと提督さん!そ、そうだ。あたしも時雨に特訓をつけてもらうとか・・。」
「ほお。少しは考えたじゃねえか。他には?」
「ほ、他?」
「うなって考えていた割には一つしかねえのかよ。」
「後は・・・。朝、提督さんに特訓してもらうとか・・・。」
「何?」
きらりと俺様の目が光る。こいつ、今何と言った?
「イメージトレーニングの後でいいからさ、格闘術を教えてほしいんだよ。そしたら、ナイトメアに頼らなくても身の躱し方とか勉強できると思うし・・。」
「くっくっくっく。いい目の付け所だぜえ。もう少ししたら艦隊全体でトレーニングしてやろうと思っていたんだがな。いいだろう、アトランタ。他の奴に稽古をつける前にお前を先に鍛えてやろう。俺様の教え方は厳しいぞ。」
「て、提督さん!!う、うん・・。頑張る。」
無邪気に答えるアトランタだが、お前分かってるのかねえ。時雨の訓練に俺様の特訓。地獄の門を開けちまったってことによお。まあ、いい機会だ。いじいじした気持ちもろとも叩き直してやるかねえ。くっくっくっくっく。
艦隊編成
旗艦 アトランタ改LV60・フレッチャーLV24・グレカーレLV30・雪風改LV31
時雨改二LV???(計測不能)
登場人物紹介
与作・・・・・翌日から早速アトランタの特訓に乗り出す。すぐ弱音を吐くと思っていたアトランタだが、地味に食らいついてくるため、その根性は買っている。
アトランタ・・時雨ブートキャンプ・与作式修行と、まとめてやろうとしたことを後悔するも、ここが正念場と覚悟を決める。地味に与作と二人の特訓は嬉しい様子。
時雨・・・・・与作とアトランタの朝の特訓を聞きつけ、自分も特訓するよう与作に頼む。
雪風・・・・・料理が作れないと言われたので、せめてカレーを作ろうと挑戦中。
グレカーレ・・時雨と与作のW特訓に励むアトランタを尊敬のまなざしで見ている。
フレッチャー・特訓に疲れ切り、泥のように眠るアトランタの世話を甲斐甲斐しく見ている。
北上・・・・・すりぬけくんと格闘中。意外に真面目な北上さん。