絶体絶命でんぢゃらす東方!   作:ポニすけ

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日間ランキングに最高81位で上がっていた時期がありました。その割にはUAとか諸々の数字が小さいのがやや虚しいですが私は元気です。みんなありがとう。
これの他にストーリーモノを連載したい気持ちはあるけど上手く形にならないのが最近の悩み。


妹様の贈り物作戦じゃっ!

 レミリアは楽しみにしていた当たり付きアイスを手に持ち、食べようとしている。

 

 むしゃむしゃ。

 

 アイスを味わいながら露出した棒の先を見ると、そこのは“あ”の字が。

 当たりを期待してレミリアはさらに食べ進める。

 

 むしゃむしゃ。

 

 “あた”

 その二文字を見て当たりを確信し、満面の笑みを浮かべる。

 

 むしゃむしゃ。

 

 

 

 

 

 “あたいの事キライなんだろ!? ”

 

「そうなんだろ!? あたいの事キライなんだろ!?」

「うわっ!?」

 

 するとレミリアの隣に、セーラー服を着た女性が現れる。

 しかし彼女に呼びかける新たな声が……

 

「そんなことはないっ!」

「だれ!? …………

 

 

 

 

 

 ……巨乳仙人!!」

 

 巨乳仙人だった。

 

「レミリアは今でも……お前の事が好きなんじゃ……

 

 

 

 

 

 ……てゆーかむしろ、ワシの方が好きじゃあーーっ!!」どどーん

「巨乳仙人ーーーっ!!」

「お母さーーーん!!」だきっ

 

 そして二人は抱き合った。

 

「……な、何この夢……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「どうじゃレミリア? 楽しい夢は見れたか?」

「(世界一意味の無い夢でした♡)」

 

 なんか通りすがりの(バク)がすごい戸惑ってたような光景も見えたが、それもレミリアは記憶から追いやった。

 レミリアが寝る前に、じーさんが「たのしー夢」と書かれた紙っぺらを枕の下に入れるよう提案してきたため試しに従ってみたのだが、その結果がさっきのアレである。

 

「それでどうするんじゃ? まだ寝るなら別のシートを用意してやるけど」

「いい! いいから! てゆーか二度とくれるな!! 寝てる隙に差し込むのも駄目だからな!!」

「ちぇっ、じゃあ今日は館の中を散歩して回るとするか……」

「あ~そうしなさいそうしなさい。間違っても私の前に現れないでちょうだい」

 

 

 

 

 

 

 レミリアの寝室から退出したじーさんは、行く当てもなく紅魔館の中をぶらぶらと練り歩いていた。

 するとキッチンを通りすがったところ、何やら声が聞こえてきた。

 

「う~~ん、全然うまくいかないや。どうしよう」

「何してるんじゃ、フラン?」

「あ、じーさん」

 

 キッチンで何やらしかめっ面をしているフランに声をかける。

 

「いや、実はお姉さまに誕生日プレゼントをしたくて料理を作ろうと考えたんだけど、その料理がうまくいかなくて困ってたの。どうにかならない?」

「う~~む、そうじゃな。よし! こうなったら、上手な料理の作り方を()()()に教えてもらおう!!」

 

 

 

 

 

 ボンバー井上のにこにこお料理コーナー♡

 

 ル~ルル~♪   ラララ~♪ 

 

 

 

「井上先生、今日はどんな料理を教えてくれるんですか?」

 

「バカヤロウ! 料理ってのは自分で編み出すもんじゃーーーい!!」

 

 

 

 ボンバー井上のにこにこお料理コーナー

 

 完

 

 

 

 

 

「(教える気ないじゃん!!)」ずぅ~~ん

 

 突如始まったコーナーは、一瞬にして終わりを迎えてしまった。

 何の学びもなく只々時間を浪費してしまっただけのフランは、やれやれ、とばかりに溜息をつく。

 

「あー、レシピはあるし、ちょっとだけ手伝ってくれる?」

「なるほど! 任せておけ!! これでもワシは第8回全日本クッキンググランプリ地区大会で623位だった男じゃーーっ!!」

「それってすごいの?」

「えっ、うん……多分」

 

 ツッコミを入れてくれるだろうと踏んでいたじーさんは、思わぬ返答に言葉を詰まらせる。

 こうして外に出られるようになったと言っても、彼女は外見相応に世間知らずであった。

 

「よーし、それじゃあ早速……! レミリアにプレゼントする料理を作るぞーー!」

「おおーーーーっ!」

「…………で何作るの?」

「えーっとねー…………クッキー! クッキー作りたい!」

「なるほど。よくわかった。それじゃあ始めるぞ!」

「うん!」

 

 

 

 

 

 2時間後

 

 

 

 

 

「出来た……! 出来たよ……! じーさん出来たよー!」

「そうか! 出来たか! とうとう出来たか!」

「うん! 

 

 

 

 

 

 ……霜降り肉のステーキが!!!」

 

 クッキーじゃなかった。

 

「……どこで間違えたんだろ」

「とりあえずこれはレミリアに処分してもらおう」

「そうね」

 

 

 

 

 

 コンコンコン

 

 レミリアの部屋にノックが響く。

 

「誰かしら?」

「お姉さま、私よ!」

「フランか。入ってらっしゃい」

 

 ガチャ

 扉を開けて目に入ったのはトレーを持って近寄ってくるフランの姿だ。

 すると直後、レミリアの顔面にトレーに(直に)乗ったステーキが投げつけられた! 

 

 べちゃっ

「あづーーーーーっ!!!」

「それじゃあね!」

 

 バタン

 

「……!?!?!?!?!?!?」

 

 レミリアはわけがわからなかった。

 

 

 

 

 

「それにしても困ったわ……クッキーの材料もさっきのステーキで切らしちゃったし、もう料理は作れないや」

「それなら食べ物じゃなくて物をプレゼントしてやるのはどうじゃ? 今から何か買いに行くのは大変だし、何か心を込めた手作りのものをプレゼントしてやるといいと思うぞ」

「そっか! じゃあそうしよう! じーさん何かいい案ない!?」

「それを考えるのがフランの役目じゃ! なんでもかんでもワシに頼るのはいかんぞ!」

「そ、そうだよね……ごめんなさい……」

「じゃがまあ、ちくわくらいならあげてもいいかな」

 

 それを聞くとフランはぱあっと花開いたように明るい笑顔を見せる。

 

「ありがとうじーさん! よし! このちくわでお姉さまのプレゼントを作り上げて見せるわ!」

 

 

 

 

 

 コンコンコン

 

 レミリアの部屋に再びノックが響く。

 

「お姉さまー!」

「……入っていいわよ」

 

 モッキュモッキュとステーキを頬張るレミリアは、咀嚼していた分を飲み込むとそう声をかける。

 フランはそれに応じて扉を開けて部屋に入る。

 

「お姉さま、私の気持ち、受け取って!!」

「??」

 

 フランがプレゼントボックスをレミリアに投げつける。

 プレゼントボックスはステーキの真上に乗っかり、べちゃっとした。

 

「そ、それじゃあね!」

 

 フランは逃げるように部屋から出ていった。

 

「…………………………」

 

 レミリアはプレゼントボックスを開けてみる。

 すると中には浴槽に浸かっている半魚人がいた。

 

「…………………………」

「ふんふんふ~んふんふ~ん♪」

「…………………………」

「!? キャァッ!! のび太さんのエッチーー!!」

 

 半魚人は懐から特大のちくわを投げつける。

 ちくわはレミリアの顔面目掛けて飛んでいく。

 

 ボカーーーーーン!!! 

 

 ちくわはレミリアに接触すると爆発し、レミリアは瞬く間に黒焦げのアフロになった。

 

「…………どういうことなの???」

 

 レミリアはわけがわからなかった。

 

 

 

 

 

「あんまり手ごたえがなかったかもしれない」

「むう。それは困ったの」

 

 二人は地下室に集まり、作戦会議をしていた。

 

「やっぱりちくわはダメだったのかのぉ~」

「いや、いい線いってたと思うよ! お姉さま呆然としてたもの!」

 

 フランにはレミリアが嬉しさで呆けているように見えていたのだった。

 

「う~~ん、こうなったら最後の手段じゃ。フランよ、耳を貸せ」

 

 フランは言われた通り、じーさんに耳を近づける。

 じーさんはフランの耳元で、最後の手段とやらをコソコソと教える。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 一方その頃、メイドの咲夜は人里での買い物を終え、帰路に着いていた。

 

「フフ。お嬢様の誕生日プレゼント、いいものが見つかったわ。喜んでくれるかしら」

 

 プレゼントを渡した時の主人の反応を一人想像し、無意識に口角が上がる。

 

「ただいま、美鈴」

「おかえりなさい咲夜さん! ちょうど良かった、あれを見てください!」

「あれって……えぇーーーーーっ!?」

 

 そこで咲夜が目にしたものとは……! 

 

 

 

 

 

 そこに居たのは青い法被に身を包んだじーさんとフランだった。

 その周りには本格的な打ち上げ花火のセットが組み立てられていた。

 

「えっえっ何? 何ですか!? 妹様……とじーさん? 花火の準備なんかして何するつもりですか!?」

「あっ、咲夜だー! 見て見てー! 私花火職人になったよーーー!!」

「もっと順序だてて説明してください!」

「なに、簡単なことじゃよ。フランがレミリアの誕生日プレゼントに悩んでいたからワシがアドバイスしてやっているのじゃ。レミリアの顔になるように火薬を詰め込んだ特製花火を打ち上げようって寸法じゃ」

「なるほど……しかし良く考えればなかなかいい案です。どうやって用意したのかは聞きませんが」

 

 むしろこの老人が関わったらもっと大変なことになっているだろうと予想したばかりに、目の前のものが素晴らしいもののように輝いて見えた。

 

「よーし! この調子でどんどん花火を作るぞ!」

「オォーーッ!!」

 

 こうして、二人の作業は夜まで続いた……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 午後10時とかそのくらい!! 

 レミリアの誕生日パーティが行われていたが、フランの要請により、紅魔館メンバー+‪α(孫とか)は、紅魔館のバルコニーに勢揃いしていた。

 大半はその理由を聞かされておらず、これから何が起こるのか楽しみにしている風だ。

 しかしレミリアは違う意味で若干緊張していた。

 

「今日のフランの奇行から考えてまた変なことしたらどうしよう」

 

 と、こんな不安を抱えていた。

 

「お嬢様、大丈夫ですよ。妹様がしっかりと準備を進めていたのは私も傍で見ておりましたので。妹様を信じてあげてください」

「私が信じてないのはじーさんの方よ」

「………………」

 

 何も言えなかった。

 そうこうしているうちに準備が整ったようだ。

 

「みんなー! 打ち上げ始めるよー!」

 

 フランが快活な声で始まりを宣言する。

 一同はドキドキしながら事の成り行きを見届ける。

 

「よーし! それじゃあ打ち上げ始めじゃーーっ!!」

 

 シュボッ! と火をつけたマッチ棒を導火線に近づけ、点火させる。

 筒から発射された玉は空高く舞い上がり、それはそれは大きなレミリアの笑顔を象った花火が打ち上がった。

 

「わぁ……! 綺麗な花火ですね!」

「…………綺麗ね。レミィの顔がうざったい程にはね」

「パチュリー様、流石にそこまで言わなくても……」

「おじいちゃん、こんなもの作る知識があったんだ……」

 

 そして当のレミリアは、打ち上がる花火に見入っていた。

 そしてしばらくすうると、レミリアはこの光景を作り出した自らの妹を見て、クスリと笑みを浮かべた。

 

 

 

 

 

 ドンッ

 

「ほぎょぉおぉぉ!?」

 

 ついでに校長も打ち上がった。

 

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