無気力学生が配信を始めてみた。 作:16色のレイン・コーラス
友達書くの面倒なんですよね……。自分の友人を参考にしても人気の出るキャラクターになるとは思えないですし(失礼)。
「……今日は……フリーゲームをやっていきたいと思います。【
”ダメだろ”
”パロで草”
いや僕もダメだとは思うのですけどね。せっかく見つけてしまったので、削除される前にやっておきたいです。……と思って早速配信を始めてしまいました。今は午後7時過ぎです。
ゲリラ配信なので多少は落ち着いていますけど、まだ緊張しています……。twitterで開始を告知しなければいけませんね。
「レヴューを見る限り実際の内容はパロではないようなので大丈夫だとは思いますけれど……裁判になっても逃げ切れるレベルのようです」
”逃げ切れるとは”
”やっぱりアウトなのでは?”
セーフですって。それにもし何かあっても、まだお金取ってるわけでもないですし、僕がどうこうなるわけではないと思います。
「……それでは始めていきましょう。マンションですね。コンクリートジャングルです」
”確かに魔女はいなさそう”
”魔女って言うな”
”名前を言ってはいけないあの人みたいになってて草”
「……ピンポン、お邪魔します……。鍵が開かないですね。周辺を探索……でしょうか」
”どういうゲームだ?”
”その右の箱みたいなのは違うの?”
”それは牛乳配達ボックスや”
牛乳ってマンションでも配達できるのですか? 通路は邪魔になるので物を置かないものだと思っていました。
キャラクターを操作していると、立てかけてある赤い斧を手に入れます。
「ハチェットがありました。これで扉をこじ開けるのでしょうか」
”ハチェットww”
”確信犯で草”
そういえば、確信犯は今使われている意味は誤用みたいですね。少し前にクイズ番組で出題されていました。
「扉の前で……メニュー画面を開いて……。あらイケメンさん。こっちは男の人なんですね。……扉を壊しました。音が大きいですかね?」
メニュー画面ではシルバ、という名前とともに銀髪赤眼の俺様系の青年が映し出されていました。
”おネエみたいになるな”
”ハチェット一本で扉粉砕するとかやべ”
”近所迷惑すぎる”
”近隣住民に通報されるぞ”
”喋る声を大きくして”
喋る声ですか。気をつけます。おネエではないです。
「お邪魔します……。あっ、お猫様。……一人暮らしで猫飼い始めたらヤバくないですか?」
”辛辣すぎる”
”わかる”
”えっ”
いや、だって、喪女なんですよね……。
「わっ、すり抜けました。化け猫ですか? 化け猫を飼っている家……」
あるいは飼い主さんが死んでしまったから、猫も死んでしまったとかでしょうか? 考察が捗りますね。
「箪笥の中には……紺色の服……役に立つものは何もないですか」
”勝手に箪笥を漁るな”
”イケメンでも許されんぞ”
”役に立つとは(意味深)”
いや仕方ないんですよ。この人も悪意を持ってやっているわけではないのです。深い意味もないです。
「あれ、死んでしまいました。なんで?」
”見ちゃいけないものだったんだ”
”やめろ、(見られた羞恥心で家主が)死ぬぞ!”
家主が死ぬんですか? ホラーではなくてギャグゲームなんですかね……。
「予想外すぎました。……それにしても、皆さんの理解力が高いですね。ではその辺りは触らないでおくとして……次の部屋です。真っ暗すぎて何も分からないですね……。ここも後回しです。というかマンションの中なのに広いですね……」
”明かりつけろ”
”高給取りだ”
高給取り……なんですかね? オートロックとかなかったですけれど。
「こちらの部屋はお風呂場ですね。所謂シャワールームです。ピクミン2なら大きな○メクジがいるところです。『んべー』ってやつ……ちょっと手触りが気になりますよね、あれは。一度触ってみたいです」
ねばねばしなさそうですし、コーヒーゼリーみたいなものでしょうか。でも意外と固いのかもしれないですね。
”ええ……”
”わかる。かわいいよね”
”可愛いか?”
”けめくじ?”
”それは別物”
? 他にも似たようなものがいるのですか?
「可愛いですよ。ぬいぐるみが出たら欲しいです」
”(キャラ人気でも、時期的にも)出ません”
”深海生物がブレイクしてた時ならワンチャンあったかも?”
”てかなんで分かるんだ? Wii版でも11年前だろ……”
「中古を買ったんです。ほら、『キューブ時代の名作トップ10は~?』みたいなまとめに上がっていたので興味があって……」
”なるほど”
”それは過大評価”
”は?”
”Wii版は劣化してる”
”一気に燃えるなこれは”
チャットが加速してしまいます。地雷でしたか……? やっぱり、まとめサイトはだめですね……。
「やめてください炎上は……評価は個々人でお願いします。ゲームに戻りますよ。石鹸があって……一人暮らしで石鹸って使います? ……使いますか。そうですか……」
”逆に誰が使わないんだ”
”洗顔用にってこと?”
”どこに使うんだよ”
”ミューズ石鹸?”
”それは手洗い用”
僕は洗顔フォームとかを使用してて石鹸は使わないので、風呂の中に石鹸は持ち込みません。
と、いきなり排水溝から真っ黒なものが飛び出してきます。
「うわ、髪の毛のお化けが出てきました……」
”ちゃんと掃除しないから”
”『IT』やんけ!”
”初見で回避できててえらい”
”髪よこせ”
躱せたのは偶然です。捕まったらどうなるのでしょう?
入っていいのでしょうか?
「あっ。まだいました」
追いかけてこないのでいなくなったと思っていましたが、シャワールームに入った瞬間に髪の毛につかまりました。
「……この場合のバッドエンドとは。死んでいるわけではなさそうですが……」
”まじかよマンション怖いな”
”戻れないのか”
しかし一つ、分かったことがありました。
「僕が驚かないので、この手のゲームは盛り上がりに欠けますね……。友達を呼んでやらせた方が面白そうなので、続きはまたの機会にすることにします」
ゲームウィンドウを閉じて、『配信中』のフォルダに投げ込んでおきます。友人にやらせるとしたら、初めからでしょうか?
”おつおつ”
”えっ、でも友達はいないって”
「言ってないです。友達はいます」
言いましたっけ……? 配信をしている間の記憶が曖昧ですけど、多分言ってないでしょう。まだ配信二回目なのでボケるには早いはずです。
「まだ配信は終わりませんよ。そうですね……あと24分ですか。『15分以内』のものをゆっくり実況していきましょうか。……ゆっくり実況ではないです」
ダウンロードファイルを開いていきましょう。
”どっちだよ”
”草”
”『200時間以上』とかあって気になる”
『200時間以上』は大半が途中で止まっていますし、最初から実況する気にはとてもではないですがなれませんね……。暇ですけど、そこまで暇ではないのです。
◇ ◇ ◇
なお、今回のゲームは次にサイトを確認したときには消滅していました。製作者さんが自主的に消したようです。何か問題があったのでしょうか?
魔女の家、面白いですよね。
魔女の家はストーリーを弄るのと世界観を弄るのを禁止という、二次創作をする上で大きな制限があります。ただ、二次創作そのものは禁止されていないです。では支援絵の他に何ができるのかというと……心理描写くらいなら可能なのではないでしょうか。詳しいことは作者さんに突貫してみるのも一つの手ですね。