この日、士郎はとあるショッピングモールにいた。
無論買い物に来たわけではない
ザミーゴ・デルマとしての仕事の話があるためである
(さ~てどこだったかな~)
彼は、仕事の話がされる店を目指し歩いていた。
そして、その後ろを付ける六つの影があった、
「あいつどこにいくのかな?」
「それを突き止めるために来たんでしょ!」
後ろを付けているのは臨海学校に行くための買い物をしていた一夏達であった。
「なら聞けばいいのではないか?」
「いや、多分あいつは教えぬだろうな」
「なら、あとを付けるしかしかありませんわ!」
「でも、これストーカーみたいだよ」
確かに、傍から見れば、これは集団ストーカーと思われても仕方ない物である、
(なんであいつら付いてきてんだ?)
そして士郎はそのことに気づいていたが、
(面白いからこのままでいいか~)
彼は、面白がっていた。
そして、
(お、着いた。)
彼は約束の店にたどり着き店に入った。
しかし、一夏達は、混乱していた。
「なんであいつあんな店に!」
「知らないわよ!」
その店は、なぜこのショッピングモールにあるのかわからないような高級店であった。
「ど、どうしよう。」
「と、とりあえず入りましょう!」
「でも俺、そんなに金ない。」
「「「同じく」」」
「私はある程度の金ならある、嫁よ、一緒に入るか?」
「え、いいのか。」
「ああ、好きな人に何かするのは当然だから。」
「わ、私がみなさんの分も払いますわ!」
(ラウラさんにだけいい格好はさせませんわ!)
そんなやりとりをしながら店に入るが、
「申し訳ございませんお客様、この店は完全紹介制ですので今回はお引き取りください」
と、言われ、追い出された。
そして、帰りにクレープを買いベンチに座りながら話していた
「ダメだったな~」
「そうだな」
「そうね~」
「そうですわね」
「うまい!」
「そうだね~」
それぞれ、思い思いのものを食べていた。
だがふと、ラウラがある疑問を口にした。
「そういえば、あそこは紹介制なんだよな?」
「ん?ああそうだな。」
「いきなりどうした?ラウラ」
「ならなぜあいつは入れたんだ。」
『!!』
そう、なぜ彼はあの店に入れたのか?
たまたま入った、ということはできない店である。
なら、彼は、誰かと会う約束をしていた。
なら、一体誰だ。
最後の最後に疑問が残る面々であった。
そして、その頃
「分かりました。この仕事引き受けます。」
「頼んだよ。国の命運がかかっているかもしれないんだ。」
「お任せ下さい。」
「頼んだよ、ザミーゴ・デルマ」
士郎、いや、ザミーゴは仮面を付け仕事の話をしていた。
この仕事が後にある少女達との出会いになるとは彼はその時まだ思いもしなかった