##この話は修正されました##
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今私たちはある家の女の子を監視している。監視対象の名前は八神はやて。年齢8歳。足が不自由で一人暮らしをしていた。……そうしていた。いつの間にか対象の家の物干しざおに引っ掛かっており、いつの間にか対象に回収され、いつの間にか一緒に住んでいた。完全なイレギュラーである。そいつの名前は坂上公輝。こいつには早く対処しなければいけない。私たち、ギル・グレアムの使い魔リーゼロッテの名において! 姉であるリーゼアリアと組めばできないことなんてないんだから! だけど……
「はー……なんか最近疲れてるね」
「あなたこそ」
いや! 私は疲れていない! 何としてもお父様の願いを叶えるために、こんなところで弱音なんてはいてられない! ……でも、最近はいつの間にかいたあいつのせいで常に目を離さない生活が続いているから疲労がたまるのも無理はない。
「はー……」
「はー……」
やっぱ疲れてる。あとお腹すいた。
☆
しばらくぼーっと家を監視していると。対象2が家から出てきた。どうやら一人のようだ。これは絶好の機会である。あいつを脅してこの家に関わらないようにしよう。
「あー、あいつ行っちゃったから帰ってきてからでいいよね」
「うん、いいんじゃない……」
リーゼ、疲れたろう? 私も疲れたんだ。なんだかとっても眠いんだ……
睡魔からは逃げられない……
☆
ハッ! いつの間にか寝てしまった。今何時だ? あいつは?
ジー
ハッ! ニギャー! めっちゃ見てるー! めっちゃ私たちのこと見てるー!
とりあえず威嚇しておく。
「シャー!」
「フシャー!」
「よーしよーしこわくないぞー」
うっ、こっちに近づいて来る
「シャー!」
「シャー!」
「大丈夫だってほらほら」
あいつが手を差し出してくる。……あれ? なんか気持ちよさそうな気がする。なんでだろう。どうやらリーゼも何か感じているようだ。
「おーよしよしよし」
私たちはあいつが撫でてくるのを受け入れる。あ~なんか気持ちいい。変な意味じゃないよ? これは…そう! マッサージをしてもらっているみたいな感じだ。
「よしよしよしよしよしよしよしよしよしよしおーよしよしよしよしよし」
あにゃにゃにゃにゃにゃ
くやしい!でも、感じちゃう!(意味浅)
「ふー一仕事したぜー。あ、君たちにこの肉屋のコロッケをあげよう……と、思ったけど猫に玉ねぎは駄目なんだった。代わりにパン屋でタダでもらったパンの耳をあげよう。本当はおれのおやつだったけど」
あいつはそう言って私たちの前にパンの耳を置いて、家の中に入っていく。
くっ、こんなはずじゃ……た、立てない……あんな撫でまわされると腰が……ぬけちゃった……
「リーゼ、大丈夫?」
「な、なんとか……」
今日のところはこの辺で勘弁しておいてやる………あれ? なんか疲れが抜けてる気がする。気のせいかな? でもほとんど絶好調の時と変わらない感じだ。
「ねえリーゼ」
「もしかしてロッテも?」
どうやらこの現象は私だけではないようだ。となると原因は? まさか……
「まさか……ね」
「たぶん……ね」
どうやらそうらしい。
★
「はやてはやてー今家の前ににゃん子がいるぞ! それも二匹も! 今ならなんでか、あいつら全然逃げないからチャンスだ!」
「ホンマか! じゃあ撫でまわしてやらなあかんな!」
それはまだ闇の書が起動していない頃のいつかのこと。
使い魔達の受難()はまだまだ続く。
もうあの小説は更新しないのかな…
追記
猫にコロッケは拙いという指摘をいただきまして修正しました。