それが日常   作:はなみつき

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あーvividのアニメ楽しみなんじゃー

##この話は修正されました##


質問と年越しと31話

 

 

 

 グレアムおじさんとのお話も終わり三人は色々としなければいけないことがある、と言って帰って行った。それから数日過ぎ、ヴォルケンズは管理局の招集を受けたためヴォルケンズは管理局の本部? でいいのだろうか、本局というところへ行った。当初は夜天の書の主としてはやても付いていくと言っていたが、ヴォルケンズとしては足が治り始めた大切な時期なので大人しくしていてほしいそうだ。

 

「む~、またおいてけぼりや……」

「まあまあ、ヴォルケンズもはやてをないがしろにしているわけじゃないよ」

 

 そうです、おれもはやてとお留守番中です。

 

「せ、や、か、て、工藤!」

「落ち着きたまえ、はやてくん」

 

 はやてはこたつの天板を言葉の区切りに合わせながらバンバン叩いている。こらこら、紅茶がこぼれるからやめなさい。

 

「ヴォルケンズもすぐ帰ってくるって言ってたし、ちょっとくらい良いじゃん?」

「せやかて、もうすぐ年越しやで? みんなで過ごす最初の年越しやったんやで? そんな日はみんなで過ごしたいやんか」

 

 ああ、はやては置いてきぼりにされたことだけじゃなくて、みんなと年越しと正月を過ごせないかもしれないことを危惧しているのか。うーん、確かにそれはおれもいやだな。

 

「そうだな、だけどここにいるおれらには何もできないし、ヴォルケンズができるだけ早く帰ってくるのを待つしかないな」

 

 おれは紅茶を一飲み。紅茶はお茶と違って音を立てて飲んではいけないのだぞ? まあ、そんなことはどうでもいい。

 

「む~」

「そういえば、こうしておれとはやてと二人っきりていうのは久しぶりだな?」

 

 ヴォルケンズが全員はやての傍を離れると言うことは魔力蒐集時代はなかったからな。

 

(私! 私もいるぞ!)

「あ、リインさんごめん。喋らないからてっきり寝ているものかと」

 

 起きているのならもっと会話に参加してくればいいのに。

 

「あ! そや! これまでリインとゆっくり話すこともなかったし、ちょうどええからリインのこと色々聞こか!」

 

 こたつに突っ伏しって「あうあうあ~」って感じにしていたはやてが突然顔を上げ、こんなことを言い出した。

 

(わ、私の事ですか?)

「せや、私リインのことなんも知らへんから、色々質問するわ」

 

 と、いうわけでリインさんへの突然の質問大会が始まることとなった。

 

 質問1「好きな食べ物はなんですか?」

 

(食べ物ですか……私としては食べることができれば何でも構いませんね。お腹いっぱいになれれば……あっ、すいません! 別に催促しているわけではないのです!)

 

 おれとはやての空気が暗くなる。

 

 リインさん……はやてのおいしいご飯を一杯、いーっぱい食べさせてもらえ! それで自分の好きなものを見つけるんだ! おれも協力するぞ! ケーキでもクッキーでもミルクティーでもなんでも作ってやる!

 

 質問2「趣味とかはありますか?」

 

(趣味……趣味……? 世界中の魔法の蒐集? いや、主の力になることですかね?)

 

 おれとはやての空気が重くなる。

 

 リインさん……夜天の書が完全に元の夜天の書になって、おれとのユニゾンが切れるようになったら山とか、海とか、秋葉とか行ったりしような! いくらでも案内するぞ!

 

 そんな感じの質問を続けていくうちにリインさんへの同情の念というか、やりきれない気持ちというか、なんとしてもリインさんを幸せにしなければいけないことをはやてと再確認することになったのだった。

 

 

 質問大会の後、リインさんにおいしい食べ物を教えるためにはやてが朝、昼、夜と張り切って作ったため、ついでにおれも大変満足できました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 おれとはやてとリインさんの三人の生活もまた数日が過ぎ、今日は12月31日。つまり、今年最後の日である。

 

「みんな帰ってこうへんなぁ……」

「連絡があったんだから、今日中には帰ってくるって」

 

 連絡があったので年越しそばを人数分作り、今年最後の日を過ごそうとしていたのだが……

 

「帰って、こーへーんー」

(主……)

 

 もう23時を過ぎたところである。9歳のはやてにはきつい時間のはずだが、今日だけはなんとしても0時の除夜の鐘を聞くんだ! と、言って頑張って起きているのである。

 

 ガチャン

 

 それは家の扉が開く音だろう。ということはようやっとヴォルケンズは帰って来たということだ。ふう、はやてもこれで落ち着くだろう。

 

「ごめんはやて! 遅くなっちまった!」

「申し訳ありません主、ただいま帰りました」

「はやてちゃん遅くなってごめんね」

「ただ今戻りました、主」

「もう! みんな遅いで! でも、0時には間に合ったから許す!」

 

 ヴィータ、シグナムさん、シャマルさん、ザフィーラさんが帰って来て挨拶をする。

 

「みんなお腹すいたやろ? お蕎麦あるで! お蕎麦! 年越し蕎麦や!」

 

 ヴォルケンズが帰って来てはやてのテンションが有頂天なんだが。まあ、落ち込んでいるよりはずっといい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 みんなと蕎麦を食べてしばらくしたらもうすぐ0時だ。

 

「後10秒や!」

 

 はやてが言うとみんなはテレビの除夜の鐘の特集に注目する。

 

「3!」

「2!」

「1!」

「ハッピーニューイヤー!!」

 

 色々あった今年も終わり、新しい年が始まる。

 

 さて、去年は色々あったが、今年はどんなことがあるだろう。

 

 

 

「あ、はやては編入試験の勉強しなきゃいけないな」

「えっ」

 

 

 

 




あー劇場版3rd楽しみなんじゃー

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