それが日常   作:はなみつき

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ずっと前から考えてた話。

後は何を書こうか。アリシアとプレシアさんでも助けるかな?

##この話は修正されました##


入局と合体技と33話

 

 

 

 無事小学校に馴染んできた頃、今は5月である。さて、今おれらはフェイトさんの保護者のリンディさんと言う方に連れられて時空管理局本局と言うところに来ている。ここにいるのはおれ、はやて、なのはさん、フェイトさんである。何故ここに来たのかと言うと、管理局で働くための手続きをしに来たのだ。手続きとともに身体測定、健康診断も行うため男女別行動である。つまり……

 

「見知らぬ場所で一人とかなにこれ寂しい」

(大丈夫だ、私がいるじゃないか)

 

 おれの心の支えはリインさんだけだー。

 

「しかし、まってる間にこの用紙の記入をおねがいしますって言われても、何を書くように求められてるのかがわからないからどうしようもないな」

 

 国が違えば言語も文化も違う。世界が違えば言語が違うことなど当たり前だろう。

 

(上から氏名、年齢、出身世界、志望理由、備考だな。書くのは自分の世界の言語でいいそうだぞ)

「おお! さすがリインさんだ」

 

 えーと、名前は坂上公輝。年齢は20……ではなく9歳。出身世界? 地球でいいのか? あ、そういえばシャマルさんが前なんか言ってたな。

 

「第98管理外世界っと」

(97だぞ)

 

 ええい! ややこしいぞ!

 

「志望理由か……私が貴局を希望した理由は、 御局の「市民のために」という理念に共感したからです。また若手局員でも責任ある仕事を任せていただけたり、入局後の教育制度がしっかり整っているので、自分自身を成長させることができると感じたからです。さらに、貴局では環境問題にも力を入れ、積極的にボランティア活動を行うなど、社会貢献されている点に惹かれ、貴局を志望致しました。……で、いいかな?」

(なんでそこはそんなにしっかりしているんだ)

 

 おっと、つい就活を楽にするために早めに勉強していた就活マスター~志望動機編~の丸暗記していたところを書いてしまった。

 

「じゃあかっこいいからでいいや」

(子どもか!)

 

 今は子供ですやん。

 

「備考ね。こういう時に備考って書くことないよなー」

(公輝の場合はレアスキルの事を書けばいいんじゃないか?)

 

 ああ、レアスキルね。自分と他人の怪我と病気を治しますって書いておけばいいか? あと融合機が憑いていますってことも書いておくか。

 

(え、私ってそういうやつだったのか)

 

 気にしない、気にしない。

 

「坂上さん、遅れて申し訳ありません。それでは、身体測定と健康診断を行います」

「はーい」

 

 

 

 

 

 

 健康診断を終えたおれはその日はそれで終わりだった。その日ははやて達と本局にあるホテルに泊まった。翌日、おれのレアスキルがどの程度のものか確かめるために担当の局員とともに第一管理世界ミッドチルダの病院へとやって来た。ここは管理局の通称陸と呼ばれる部署の管轄で、局員の生傷から重体まで色々な患者が絶えないためここで確かめることになった。

 

「じ、じゃあ次はこちらの方を」

「ほいほいっと」

 

 おれが患者さんの体に手を当てると見た目の変化こそないが、彼の体の奥にあるリンカーコアが活性化しているのがわかる。

 

「お、おおおおおお!!! 感じる、感じるぞ! おれの魔力だ! ありがとう、本当にありがとう!」

 

 そういっておれの能力検査の被検体になった人がすごい感謝してくる。これほど感謝されたのはさっき腕の欠損を治した人ぐらいだろう。

 と、こんな感じで管理局の医務室にいた患者さんの怪我、病状が軽い人から重い人へと試していき、今は向こうが用意した中で2番目に深刻な患者さんを治したところだ。ちなみに、一番下は擦り傷、切り傷、風邪などだった。

 

「こ、これも治しちゃうのか……こんな強力なレアスキル見たことも聞いたこともない……」

 

 そりゃ神様(仮)印ですしおすし。

 

「では、こちらが最後の方になります」

 

 ふむ、名前、アラン・スペイサー。年齢、17。まあ、ここはどうでもいい。先天的に目が見えない。原因は不明っと。先天的……ね。

 

「では……」

 

 さっきまでと同じようにアランさんの体に手を当ててみるがアランさんの目が治る様子はない。やはり、想像した通りだった。

 

「ん? あ! この方の場合は治らないんですか?」

 

 なんかあんた嬉しそうだな、担当局員よ。だが、この結果は実は予想出来ていた。おれの能力は自分の状態を自分の知る最高な状態にすること。先天的に目が見えていないのなら、目が見えないのが当り前で、自分の知る最高の状態なのである。目が見える状態は文字通り想定外と言ったところだろう。

 

(ふっ、私に任せろ)

(何! リインさん! 何をする気だ!)

 

 本当にリインさんは何をする気なのだろう、っと考えていたらおれが手を当てていたアランさんが突然倒れてしまった。

 

「大丈夫ですか!?」

 

 局員がおれの方を見てくる。

 

 え!? これおれの所為!?

 

(公輝、その人から手を離さないで)

(お、おう)

 

 そのまま2分ほどするとアランさんが目を覚ました。

 

「……見える? ……見えるぞ! うおおおおおおおおお!!! おれはお前の事が見えるようになったんだああああああ!!! ナナリイイイイイィィィ!!!」

 

 えー。まあうれしいのはわかるんだが、さっきまでのイメージと違いすぎてちょっと引く。

 

(何をしたんですか?)

(私を誰だと思っている? 夜天の書の管制人格、リインフォースだぞ)

 

 知ってるよ。

 

(彼を彼が望む理想の世界の夢に誘った。そこで自分の望む『最高の状態』というものを体験しただろう。まるで現実であるかのようにな)

(リインさんそんなことできたのかよ。全く知らなかった)

(ふふふ……)

 

 リインさんとおれが力を合わせればこの世の救えない人がいなくなるな。おれの手が間に合えばだけど。猫とアヒルが力を合わせてというか、カツオと昆布の合わせ技かな?

 

「なん……だと……」

 

 とりあえず、おれの担当局員ざまぁ!

 

 ……ざまぁ?

 

 

 

 

 

 

 

 全ての検査が終わった。本来ならおれの希望を聞き、必要なら訓練を受けた後に正式に局員として働くことになるのだった。しかし、おれのレアスキルが自分の思っている以上に管理局の利益になるそうでおれの仕事は医務官で確定した。だが、問題はどこの所属になるかということになり、管理局を大まかに3つにわけた陸、海、空がそれぞれがそのレアスキルを欲しがった。どれだけ、話し合おうが結論は出ず、結局所属にこだわることなく管理局の共同財産的な地位に落ち着いたそうだ。なんだか、想定以上に働かされてオデノカラダハボドボドダになりそうな気がしてならない。レアスキル検査は自重するべきだったと後悔したもんだ。9歳児をこんだけ働かせる(予定)管理局は一度労基の監査を受けるべきだな。

 

「なんや、ハムテル君も大変そうやなぁ」

「はやてもな。なんか大変そうじゃん? 名前的に」

 

 はやてはヴォルケンリッターを伴って管理局に特別捜査官候補生として入局した。ロストロギア関連の事件捜査を専門としたいそうだ。

 

「まっ、お互い頑張ろうや」

「そうだな」

 

 そう言って二人で紅茶を啜る。

 

 こうやってゆっくりする時間もなくなるんだろうか? ふむ、本当に後悔してしまった。

 

 

 

 




GODのストーリーのコミックがあればいいのに

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