それが日常   作:はなみつき

39 / 99
10万文字突破!10万文字というのは自分が読む小説を選ぶときの一つの基準なんですが、こんなに大変だったとは……100万文字とか書いてる人は化け物ですね(誉め言葉)


近況説明と38話

 

 

 

 なのはさん撃墜から2年の時が経った。おれ達は地球では中学一年生となり、世の中では大人扱い(運賃の料金的な意味で)される歳となった。学友達はその事に喜びを感じているようだが、俺からしてみれば「使うお金が増えてやだなー」位にしか感じないことである。

 はやても「しばらく小学生ってことにしたろかな……」何てことを言っていたが、取り敢えず聞かなかったことにしておいた。まあ、この発言は歳の割に成長しなかった自分の身体を自嘲した発言だったような気もする。頑張れはやて、負けるなはやて。

 

 これまでにあったことを簡単に説明しておこう。まずなのはさんだが、あの後家族とよくお話ししたようだ。それでも彼女はこの仕事を続けたいと言う希望を両親も聞き入れ、今もほどほどにバリバリ働いている。魔導師ランクという、資格のようなものでSを取った後は教導隊に入り後進を育てている。ちなみに、ヴィータもなのはさんについて教導隊入りした。あ、さらにちなみに、管理局のマスコットガールであるなのはさんの治療や各世界の重鎮、管理局の財産である熟練魔導師達を治療したことによって二尉相当医務官に昇格しました。ぶい。

 

 次にフェイトさん。彼女は義兄であるクロノくんと同じ執務官の道に進むことを決めた。執務官というのは、管理局においてある程度の自由行動権限と佐官相当の権限を持つエリート局員なんだそうだ。所謂「私は司令部より独自行動の免許を与えられている」みたいなものだろう。

 だが、こんなにすごいエリートになるためにはそれ相応の試験と言うものがある。そして、この試験がとてつもなく難しいもので、筆記試験、実技試験ともに合格率は15%以下という意味のわからないほどの狭き門なのだ。流石のフェイトさんもこれには二回落第し三回目で合格した。だが、三回目で合格する、それもこの年齢でというのはとてつもなくすごいことらしい。あ、これはどうでもいいことだが、試験の直前直後、合格発表直前の涙目寸前のフェイトさんと合格を知ったときの泣きフェイトさんはとても可愛かったので脳内HDDに鍵つきで保存しておきました。

 その後、彼女も魔導師ランクSを取ったそうだ。管理局はこの短期間で最上級魔導師が二人も手に入ってさぞ、うはうはだろう。

 次ははやて、と行きたいところだが、フェイトさんについてはもうひとつ大きな出来事があった。それは、彼女が一児の母となったこと。これだけ聞くとエロ同人みたいに! な展開からの、中学生の母というドラマが始まりそうだが、実際はそんなことは全く無い。その子供の名前はエリオ・モンディアル。若干4歳にして親元から離されてしまった所を、フェイトさんに保護されたそうだ。その辺りの事情は詳しくは聞いていないが、エリオくんはとても良い子だったということは言える。まあ、良い子過ぎて保護者のフェイトさんに遠慮しているようだったが、これから打ち解けていくだろう。

 

 そして今度こそ、最後は我等が(家の)主、はやてだ。はやては上級キャリア試験に合格し、管理局において、中核を担う存在になろうとしている。このことは闇の書であった夜天の書の主として受けるであろうバッシングに潰されないために、足場を固めるためだろうとおれは思っている。かつての闇の書の被害者、被害者遺族に謝罪をしに行くはやてについて行ったことがあるが、あれは酷いものだった。こちら側の事情を知っているおれからすると、はやてへの罵詈雑言は的外れの逆ギレでしかなかった。だが、向こうはそんなことは知っちゃい無い。仕事を辞めざるを得ないような怪我を負った人。愛する家族を失った人。たくさんの人にあった。もちろん、おれが治せる人は全員治したが今度は失った時間は戻ってこないと言って怒鳴られた。

 その場では泣き言一つ言わずひたすら謝っていたけど、おれやヴォルケンズ、なのはさんやフェイトさんの前ではいつも明るく振る舞っていたけど、部屋で一人で声を殺して泣いていたことをおれ達は知った。そんな事を知ってしまってはおれ等が黙っているわけもなく、みんなではやての部屋に強硬突入してしばらく話し合った。こんなことを一人で抱え込んで泣いている水くさいはやてにはおれがなでなでしたった! おれのなでなでによって精神は安定し、不安感は消滅! さらに血行が促進することで健康にも良い。だが副作用として、血行の促進によって体温が上昇する、それによって顔が赤くなってしまうのだ! こんな事をしてしまうとは、なんておれは恐ろしい奴なんだ!

 

 その後、八神家の仲がさらに良くなったのは言うまでもない。

 

 

 




これがほんとのナデポってね。

繋ぎの話を書いてたら予想以上に長くなってしまった。

精神安定のために興奮するべき副交感神経と血行を促進させる交感神経が同時に興奮しているんじゃないか?と言うツッコミは無しだ。お兄さんとの約束だ。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。