それが日常   作:はなみつき

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意外! それはJS事件の終結!

司令官のはやてが前線に出すぎてる?気にしたら負けなのです。

##この話は修正されました##


公輝とはやてと72話

「まずいよなぁ……」

 

 ヴィヴィオちゃんの気を紛らすためにスカさんの家に来てから一日が経った。そう、スカさんの家で夜を過ごしてしまった。あっ、決してR-18的な意味はないぞ? 何が問題かと言うと、一応重要参考人であるヴィヴィオちゃんを無断で外泊させたということだ。はやてに何を言われるかわからない。めちゃめちゃ怒られるかも。

 いやね、言い訳させてほしい。どうもスカさんによると、今ミッドで前代未聞級のテロが起こっているらしい。そんな中六課の隊舎に戻るのは危険だということで一晩停めさせてもらったのだ。そうだ! おれは悪くねー! テロリストが悪いんだ!

 

「どうっすかなぁ……」

「どうしたんだいマサキくん? そんなに難しそうな顔をして」

 

 どこからともなくキメ顔で現れるスカさん。なんでもいいけどその顔はウザいです。

 

「ああ、このままだとはやてに怒られるなーって考えてたのさ」

「ふむ、そのはやてとは八神はやてくんのことだね?」

 

 どうやらスカさんもはやてのことを知っていたようだ。相変わらずはやては有名人だな。

 

「私にいい考えがある」

「本当かスカさん!」

 

 とてつもない失敗フラグが立ってるような気がしないでもないが、今は藁にも縋る思いだ。おれだけでは何も思いつかないのだからスカさんの案を試してみる価値はある。

 

「君の頼みで作っていたものがついさっき完成してね、それを伝えに来たのだよ」

「ま、まさかあれが……」

 

 スカさんがすごい発明家だという事を知っておれはあるものの作成を依頼した。ただ、システム自体はすぐにできたのだが、膨大な量のデータをシステムに取り入れるのに手間取り、完成するまで時間が掛かっていたらしい。それが今完成したそうだ。

 

「ああ。これではやてくんのご機嫌をとる切っ掛けになるのではないか?」

「絶対に有効だと確信できるね」

 

 それはおれだけでなくはやても欲しがっていたもの。「架空の物を何か一つだけ実現できるとしたら何が良い?」 と聞かれたら、おれとはやてはヘリトンボやどこでもドアでもなく、これを望むだろう。

 

「ふっ、それはよかった。君の憂いが少しでも無くなれば私は嬉しいよ」

 

 フゥーハハハハ!! と笑いながらスカさんはまたどこかへ行ってしまう。スカさん……ありがとう……これで何とかなるかもしれない!

 

 おれはスカさんからもらった物の一つを左腕に装着した。

 

 

 

 

 

 

 なんやかんやあり、スカさんがおれとヴィヴィオちゃんをミッドまで送ってくれることになった。正確にはクワットロさんが操縦する艦に乗せて行ってもらう。これは関係ないが、クアットロさんがヴィヴィオちゃんを呼んだとき、ヴィヴィオちゃんがクアットロさんのことを「クアットロおばさん」と呼んでいた。おれが内心で引き攣った顔をしたクアットロさんのことを笑いまくっていたのは言うまでもないだろう。

 

「しかし、この艦でか過ぎだろ」

 

 スカさんが用意してクアットロさんが操縦している次元航行艦のようなこの艦、何を隠そうとてつもなくでかい。正直これで送ってくれるといわれた時はドン引きしたものである。一体このでかいのをミッドの街中のどこに止めるのか疑問である。まあ、それはクアットロさんが何とかしてくれるだろう。何も考えてないはずはない……はずだ。

 

『マサキくん、聞こえるかな?』

 

 そんなどうでもいいことを考えていると、艦内放送を使ってスカさんの声が聞こえてきた。

 

「どうしたん?」

『いやなに、どうもはやてくんが君の事を迎えに来たみたいでね。一応知らせておこうと思って』

 

 何!? わざわざはやてが自分で迎えに来るほど怒っているのか! ……これは……やばい……

 

『どうする、マサキくん』

 

 どうすればいい。怒っているであろう相手が先手を取るという事は、相手がこちらの対応の遅さに不満があるという事だ。

 もう時間は無いな。

 

「わかった。はやては今どこに? はやてと会うよ」

『そうかい。はやてくんには君の居る部屋を出て左の通路を真っすぐ行くと会えるだろう』

 

 今おれにできることは、できるだけ早くはやてと接触してお話するしかない。手遅れかもしれないが少しはマシかもしれない。

 

「ありがとう、スカさん」

『なーに、幸運を祈るよ』

 

 そう言ってスカさんの声は聞こえなくなる。

 こうなってしまってはもう仕方がない。はやての怒りを可能な限り収めるしかない。

 

 おれは戦場へ向かう戦士の気分で通路を駆けていく。

 

 

 

 

 

 

 

「……来たな、ハムテルくん」

「……来たか、はやて」

 

 何でバリアジャケット着てんのおおおぉぉぉ!?!? どんだけ急いで来たんだ……

 おれの心臓がこれまでにないほどバクバクして、おれがどれだけ緊張しているのかを伝えてくる。大学受験の結果発表の時の比じゃない。

 

「心配したんやで?」

「……ごめん」

 

 はやては下を向いているため、表情が見えない。これは怖い。

 

「…………ハムテルくんはなんでこんなことしたんや?」

 

 こんなこと? ああ、ヴィヴィオちゃんを連れ出したことか。

 

「ヴィヴィオちゃんのためさ」

 

 あの時のヴィヴィオちゃんの落ち込みっぷりは見ていられなかったからな。

 

「ヴィヴィオのため? これがヴィヴィオのためになるっちゅうんかい!」

 

 なっ! その言い方は流石のおれもカチンと来ちゃうな。

 

「おれはおれが出来ることをやっただけだ! 何より、自分のためにな」

 

 ヴィヴィオちゃんがあの状態のままでいられるとおれの方も参っちゃう勢いだったからな。

 

「自分の為言うたか……今……そんな身勝手な……」

「……そうかもしれない。だけど、これはおれがやらなきゃいけないことだから」

 

 なんだかんだ言ってもヴィヴィオちゃんは笑ってる顔が一番かわいいから。おれはヴィヴィオちゃんには笑顔でいてほしいと思っただけさ。まあ、幼女の笑顔を見てニヤニヤしたいという下心が無かったとは言わないが。

 

「ほんなら、スカリエッティに協力してるのも?」

「スカリエッティ?」

 

 誰だ。

 

「ああ、スカさんの事か。スカさんはおれの友達だ。友達に協力するのは何も不思議なことじゃないだろ?」

 

 ……スカさんに協力したことって何かあったな……カロリーメイトとサプリメント生活をしているスカさんとその娘たちの食生活を見ていられなくなって手料理をふるまったことだろうか? 

 

「そうか……どうやらハムテルくんとは全力でお話する必要があるみたいやな……」

 

 !

 来た!このタイミングだ!

 

「待てはやて! これを受け取れ!」

 

 おれはそう言いながら右手に持っていたものをはやての方に放り投げる。

 

「!」

 

 それを受け取ったはやてもそれが何であるか気が付いたようだ。

 

「そうだ。もうおれとはやては全力でぶつかり合うしかない。そして、おれたちのぶつかり合いに相応しいものはこれしかないだろ」

 

 はやての機嫌を取りにいくぜ!

 ここからがおれの話術の見せどころ!

 

「はやて……もちろん今も持っているだろ?」

 

 そう言うと、はやては服の内ポケットから40枚ほどのカードを取り出した。

 

「やっぱりな。この場には剣と盾がある。その二つがそろった時、おれ達決闘者(デュエリスト)がやることは一つしかないだろ?」

 

 すべてを言い切ったおれは羽織っていたマントを放り棄て、決闘盤(デュエルディスク)を起動させる。 

 何でマントなんか羽織っているかって? 演出だよ。

 

「行くぞはやて! デュエッ……」

 

 高らかにゲーム開始の宣言をしようとしたが、おれはそれをやめざるを得なかった。何故なら……

 

 おれの顔面にはやてに渡した決闘盤(デュエルディスク)がめり込んでいるから。

  デュエルディスク手裏剣……そんな大技をいつの間に……

 

「とりあえずこれで許したるわ。もちろん連れて帰ってからまたたっぷり話も聞いたるからな。後、決闘盤(デュエルディスク)は私が有効に使ったるわ」

 

 

 意識が途絶える直前聞こえてきたのはそんなはやての声だった。

 

 

 

 




補足1

 公輝くんとヴィヴィオはスカさんに不思議な薬を飲まされて一週間ほど寝てます。本人は一日しか経っていないと思っています。

補足2

公輝くんは能力で気絶しないんじゃね?という方へ

 公輝くんの能力は意識することが大切です。気絶してしまうと、意識のない公輝くんの特殊能力は発動タイミングを逃し発動できません。
 何が言いたいのかと言うと、コンマイ語は難しい。
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