遊戯王ZEXAL ~もうひとつの世界   作:夜想曲

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この小説の世界観の説明がアリト視点で入ります。

遊馬視点→遊馬視点→遊馬視点→アリト視点回想、ってなりますので注意


アリトの語る現実 ~バリアン世界の崩壊

遊馬「アリト、お前……」

 

俺は目の前の光景に驚愕して声も出ない。アリトが、ナンバーズを? しかも、オーバーハンドレッドじゃない?

――俺の手には皇の鍵。さっきのアリトの言葉が正しいと証明された結果だ。この世界は、想像で出来ている。そして敵たちに惑わされずにイメージすることが大切……でもその()って?

 

遊馬「さっき言ってた――」

警官「っ……たた」

 

二人で顔を見合わせる。――やばい。間違いなくやばい。

 

アリト「やべえ! おい遊馬、話は後だ!」

遊馬「お、おう!」

 

起き上がる警官も奴らに洗脳されてるだけかもしれない。そうだとして、こんな暗くなるまでデュエルしてたのを見られたら問答無用で補導されちまう!

 

* * *

 

遊馬「た、ただいま~」

 

明里「遅い!!! どこほっつき歩ってたの!!?」

 

やっぱ姉ちゃんに怒られた。……やべぇ、飯抜きにされる……

 

* * *

 

俺達は一度家に帰った方が良いということで、アリトと連絡を取る約束をして自宅へと戻った。

婆ちゃんはお茶を飲んでたし、姉ちゃんは新聞のネタがうまくいかずにイライラしてた。

――やっぱり、いつもどおりの俺んちだ。違和感なんて全然無い。でも、

 

遊馬「やっぱり、偽者の世界なんだ」

 

母ちゃんと父ちゃんが、()()()()()いた。

俺達の世界(げんじつ)では、行方不明ってだけだったのに。

 

遊馬(父ちゃんも母ちゃんも、アストラル世界にいたんだけどな……)

 

アリト『俺のところも、父親と母親が遺産を遺してて、遠くの親戚が世話してくれてる一人暮らし――ってことになってたぜ。奴等……『マイナデス』の奴等にとって随分と都合の良い世界になってるらしいな』

 

マイナデス。そうだ、アリト――バリアンはあの敵のことを知っていると言っていた。

 

遊馬「それで、奴等が「バリアン世界でやったこと」ってなんだったんだ?」

アリト『ああ、話すと長くなるんだが』

 

* * *

――話は、ナッシュとメラグがバリアン世界に戻った時に遡る。あの時の俺は――っても、現実に戻ればまた操られてる俺に戻っちまうんだろうが。とにかく、その時の俺は頭がボンヤリしてたんだ。ナッシュの顔どころか、隣にいたギラグの顔もわからなかった。

 

 ナッシュ『今こそ、七皇の力を合わせる時だ!!』

 アリト『七皇の……』

 ギラグ『力……』

 

そういや、ベクターがなんかコソコソしてたような記憶もあったな。まぁ、話はそこからだ。ここまではどうでもいい。

ナッシュから新たな七皇の力を――(やべぇ、思い出せない。というか思い出しても遊馬に言ったらドルベに怒られる)――貰って。そして全員がいざ人間界へ……って時に、奴等が現れたんだ。

 

遊馬「奴等? って」

アリト『そう、そいつらは「マイナデス」と名乗った』

 

急に空間が歪み、ドン・サウザンドの玉座に罅が入った。そして、ナッシュとメラグが危機を察知して離れた瞬間、玉座が爆発した。

 

アリト『そこで、俺は意識を取り戻した。ギラグもな。んで、何が起きたかわからねぇ俺たちをナッシュとドルベが「落ち着け」って、それで……ドルベがやられた』

 

何も無い空間からいきなり触手みたいなのが飛び出して、メラグを狙ったんだ。ドルベがメラグを突き飛ばして、急に消えた。

 

 メラグ『ドルベ!』

 ミザエル『下がるんだ! ナッシュ、メラグを!』

 ベクター『オイオイオイオイオイ、何事だってんだよ? よからぬこと(・・・・・・)は俺の専売特許だろうがァ!!』

 

そこからはハッキリ覚えてる。次に、現れた人影をギラグが《ジャイアント・ハンド》で殴りかかって、そしてギラグが消えた。

ミザエルが《タキオンドラゴン》をカードから開放して――あいつのドラゴンって最初からバリアン世界にいたんだぜ? それをカードに封印して、デュエルの度に開放……って、話が逸れたな――そのタキオンドラゴンを『何か』が覆った。

 

 ???『おやおやおや、これは素晴らしい銀河(ギャラクシー)の力ですねー』

 ???『まだ5人残っているわ。とっとと喰ってしまいなさい、「ヌル」』

 ヌル?『えー、ドラゴンが先じゃあ駄目ですかねー?』

 ???『だ・め。何なら「カウス」に行かせてもいいのよ』

 ヌル?『あーあーあー、あーれは駄目だ。根こそぎ喰っちまう。となるとドラゴンは後回しだなー、っと』

 

ローブの男と仮面の少女が話し合ってた。奴等、完全に俺たちを格下に見てるし、その力もありそうだった。ミザエルはプライド高いからな、わかるだろ?

 

 ミザエル『我らバリアンを舐めるな! ナッシュ、君たちは逃げていろ! 私一人で十分だ』

 

そして、バリアンのカオス(バリアンズ・フォース)の力を注ぎ込むことでドラゴンはカオス化した。その暴走した力でバリアン世界は崩壊したんだ。

ナッシュもメラグも無事に逃げられたと思う。でも、ベクターが一番かな? アイツ、ギラグが消されたと思ったらもういないんだ。

 

遊馬「ベクター……奴等にやられちまったってのは……?」

アリト『いや、「5人残ってる」って言ってたじゃねえか。……続けるぞ?』

 

そして俺は一人、次元の狭間に逃れた。でも、そこで俺が見たのは……

 

アリト『崩壊したバリアン世界を包むでっかいエネルギーの塊だった。――いや、エネルギーってよりは、「負」のエネルギーって言った方がいいか? ソレがバリアン世界の全てを飲み込んでいた』

 

そして気付くと自分の背後にも同じようなのがいて――

 

 ???『我ら「マイナデス」の糧となれ、カオスの戦士よ』

 

* * *

 

アリト『そっから先はもう、この世界だ。ドルベやミザエルがいるんだし、おそらくだがナッシュとメラグもここにいる筈だ』

遊馬「ベクターは……」

アリト『真月零がいない以上、逃れたんだろうぜ。俺たち(バリアン)を見捨てて、よ』




遊馬とアリトはD・パッドのPDAシステムで会話してる設定なのを追記しておきます。

真ゲスとアストラルの所在は後ほど。
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