遊戯王ZEXAL ~もうひとつの世界   作:夜想曲

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伏線散りばめ回。場面転換で視点が切り替わります。

ちなみにこのナンバーズ87は破壊耐性持ちです。ナンバーズ特有の。つまり効果破壊される。ん?


花開く雪月花、蘇った3番目の星の記憶

 

TURN-13 RIO’s MAIN PHASE 2

 

REIKA

LP:3000

HAND:2

MONSTER:《椿姫(つばき)ティタニアル》ATK、《姫葵(ひまり)マリーナ》ATK

SET:1

 

RIO

LP:8000

HAND:1(《ガード・ペンギン》)

MONSTER:《スノウストーム・フレスベルク》ATK

SET:0

 

 

一気に引っくり返されたけど、これでもまだ私の場に攻撃力3100の大型モンスターが存在する。しかも、水属性・鳥獣族のエクシーズモンスターを召喚できればまず間違いなく墓地から蘇る究極の切り札、とっておきだ。

相手は効果ダメージか、効果破壊を狙ってくるはず。今のライフは8000……《ガード・ペンギン》を手がかりに攻略されても困るし、少しのダメージ程度ならそのまま受ければ問題ない。

 

璃緒「私はこれでターンを終了。残りライフ3000で《マリーナ》の為に自爆特攻でもする?」

麗華「いいえ、その必要はありませんわ。私のターン、ドロー……そして《コピー・プラント》を召喚」

 

フィールドに奇妙な苗木が生えると共に、突如として地面が膨らむ。

 

璃緒「!? 何が――」

麗華「《ダーク・ヴァージャー》は植物族の『チューナー』が召喚された時に墓地より蘇らせることができる!」

璃緒「(チューナー……?)レベル1、レベル2。どうするのかしら?」

麗華「こうするの。《コピー・プラント》はフィールド上の植物族1体と同じレベルに変更できる、さらに《星に願いを》を発動」

 

奇妙な苗木は蔓を纏い、《マリーナ》の姿を形取る。また異形の双葉が急成長し巨大な蔓植物へと成長を遂げる。

 

麗華「2体のモンスターは共に攻撃力0、故にレベルをどちらかに揃える――レベル8にね」

璃緒「そんな、これでレベル8のモンスターが4体!? 攻撃力の高い2体を残してエクシーズ召喚ができるというの……!?」

 

麗華はにこやかに笑う。安心して、とでも言うかのように。

 

麗華「私は、《コピー・プラント》《ダーク・ヴァージャー》《姫葵(ひまり)マリーナ》でオーバーレイ!」

璃緒「――へ?」

麗華「3体のモンスターで、オーバーレイネットワークを構築。ランクは8」

璃緒「……2体、じゃなくて?」

麗華「ええ、3体よ」

 

そして嗤う。手加減したとでも思ったの、とでも言うかのように。

 

麗華「舞い降りるは雪の華、降り注ぐは月の影。静なる蕾よ、悠久の美を身に纏いさあ咲き誇れ!《No.(ナンバーズ)87 雪月花美神クイーン・オブ・ナイツ》!!」

 

《フレスベルク》による辺り一面の銀世界。《椿姫(つばき)》の紅が僅かに色を添える程度だったそこに、眩しく艶やかな金色が花開いた。

腹部に「87」の刻印を持つ女神は、花の中から自前の弓を取り出し、自身の美しさ以外はどうでもいいと言わんばかりに気侭に手遊びしている。

 

 

璃緒「なん、ばーず……? 攻撃力――3200…!?」

麗華「月下美人、花言葉は『はかない美』『艶やかな美人』、そして『快楽』。さあ、ここからが楽しくなってくるのよ? まずはモンスター効果を発動。場のモンスター1体の攻撃力を300ポイントアップする。僅かとは言えど、これ程の攻撃力ならば致命的な差になるのは既にご存知でしょう? 『錦上添花』!」

 

雪雲空の頭上が晴れ、白銀に輝く月が姿を現す。輝く月がいっそう女神の美しさを際立てるが、それは璃緒にとっては恐怖しか思わせない、冷たい美しさであった。

 

麗華「バトル。《クイーン・オブ・ナイツ》で《スノウストーム・フレスベルク》を攻撃。『百花繚乱』!」

 

女神が弓に氷の矢をあてがい、月の光を集める。白く輝く弓矢を放ち、巨鳥が一瞬で砕け散る。と同時に、砕けた身体が雪の結晶となって場を漂う。

 

《クィーン・オブ・ナイツ》ATK 3500 vs 3100 ATK《スノウストーム・フレスベルク》

 

麗華「次のターンで終わりね。伏せカード発動、《ブロッサム・ボンバー》。植物族が相手モンスターを破壊した時、相手にそのモンスターの攻撃力と同じダメージを与える(トラップ)カード」

璃緒「なっ!?」

 

氷の華が鋭い刃となって璃緒を襲う。実際に自分の身体を貫く想像をした瞬間、寒気が走る。故に、結晶片が頬を掠めた時点でその札を切ってしまった。

 

璃緒「《ガード・ペンギン》を特殊召喚! 自分が受けたダメージをそのまま回復に変えてライフを元に戻す―――!!」

 

エリマキトカゲのように防御リングを広げ主人を護るペンギン。陰になる箇所は防がれるが、自らの周囲が恐るべき勢いで削られてゆくのを見て恐怖する。

しかし―――

 

麗華「あーあ、つかっちゃった。これで貴女の場にも手札にもカードは存在しない。防ぐ手段はもう、ないのよ。《ティタニアル》、『落椿』」

 

広げた盾がそのまま落ちる。自分だけが助かった状況で、次のターンのドロー次第という状況で。あの攻撃をこのダメージが実体化する(・・・・・・・・・・)デュエルで受けてしまったら、そう思うと足が震える。

 

麗華「あらら、震えちゃって。ターン終了よ? 次のドローで奇跡が起こるのかしら~?」

 

REIKA

LP:3000

HAND:1

MONSTER:《椿姫(つばき)ティタニアル》ATK、《No.(ナンバーズ)79 雪月花美神クイーン・オブ・ナイツ》ATK

SET:0

 

RIO

LP:7900

HAND:0

MONSTER:0

SET:0

 

璃緒「……ッ!! ドロー!」

引いたカードは《ダイヤモンド・ダスト》。フィールド上の水属性モンスター全てを破壊しダメージを与えるカードだ。

――ライフは十分。《ナンバーズ87》が水属性である以上、これで次のターンを凌げれば、2500のライフを取り返す手段はあるかもしれない。さすがに攻撃でライフが残るのに首が落ちたりはしないだろう、という希望的観測の元カードを伏せる。

 

璃緒「ターン終りょ……」

麗華「この瞬間、ORU(オーバーレイユニット)を1つ使い、《クイーン・オブ・ナイツ》の第2の効果を発動。相手の場のセットされたカードを発動できなくする。『暗香疎影』」

璃緒「なッ……そんな!? 相手のターンで発動する効果――」

 

セットされたカードに氷の矢が突き刺さり、そのまま凍り付く。

麗華「言ったでしょう、もう貴女は勝てないのよ。私のターン、ドロー」

 

引いたカードを見て、残念そうな顔をしながら2体に攻撃宣言を下す。

防ぐ術は、もうない。

 

麗華「『百花繚乱』、『落椿』。ライフは残るけど、どうかしら?」

 

全身を無数の刃が襲う。真新しい傷跡が順次凍てつき、そして自身の首が切断された錯覚を受けた。

 

璃緒「―――か、っ」

 

からだが、うごかない。――だめ。このままじゃ、たおれてちゃいけないんだ。

頭ではわかっているのに、指の一本すら動かせない。

 

麗華「79から35と26を引いて――1800か。モンスターか蘇生引いてたらなー」

 

なにかをいっている。でもわからない。ああ、ねむい。からだがつめたくなっていくのがわかる。

 

麗華「もし起き上がったとして、この状況で逆転、なんてあるのかしら? 璃緒ちゃんのデッキから考えて――」

 

どくん、どくん。じぶんのしんぞうのおとがちいさくなっていく。ああ、ごめんね。りょうが。わたし、まけちゃったよ。

それはどこか覚えがある状況に似ていて―――

 

璃緒「――――え?」

 

あるはずのない記憶が、自身の中に蘇った。

 

 * * *

 

 『ありがとう、ドルベ……この勝利、あなたがいてくれたからこそ―――』

 

 『ジャンジャジャーン!! ■■■ゥ、■■■■世界でお前とナッシュを殺したのはァ、このォ! 俺だ!!』

 

 『ごめんなさい、鉄男君――私はもう、璃緒じゃないのよ……』

 

 『アビス―――私のことはそうお呼び下さい、姫巫女様』

 

 『これが、私の運命―――』

 

 * * *

 

何か様子がおかしい。璃緒ちゃんが勢い良く起き上がったのは、まあ、いいとしよう。所詮痛みは幻覚だ。この闇のゲームで実体化するのは『痛み』だけなのだ。故に、肌に傷が残るのも内臓を潰されて血を吐くのも、全て肉体が錯覚を起こしたのが原因なのだから、「首が切られてなお生きている」なんて矛盾は少し考えただけで解決してしまう。――全治というかたちで。

 

しかし、目の前の少女はデュエルに集中してる訳でもなければ自身の傷(げんかく)に苦しんでるのでもない。純粋に、何事かを疑問に思っているようだ。――では何を? 私にはわからない。というかデュエル中なんだけど。

 

麗華「――おーい、リオちゃんやーい」

璃緒「なんで?なんでこんな、いえ、でも……どうして?」

 

あれー? 折角シリアスな展開でグロ注意の警告までしたのに真スルーされちゃうなんて、ママおこっちゃうぞー? にこにこ。

 

麗華「メインフェイズ2で《イービル・ソーン》を召喚して効果発動。相手に300点ダメージを与えてデッキから2体までの同名モンスターを攻撃表示で特殊召喚する。《イービル・バースト》」

璃緒「あれは未来の記憶だとでもいうの…? それでは、誰が―――あいたぁッ!?」LP:1800→1500

 

おお、爆風だけじゃなくてトゲまで刺さった。しかもギャグ漫画風に頭に。……大丈夫なのかな?

 

麗華「おーい、大丈夫かーい? 頭に刺さってるけどー」

璃緒「さっきまで殺す気満々で攻撃してきた人が言う台詞ですか!?ソレ……って、あら?」

 

間。そして静寂。ちょっと秒後。

 

璃緒「……麗華さん、一体どっち(・・・)が素なんですか?」

麗華「さぁて? 続けるわよー! 2体の《イービル・ソーン》が攻撃表示だと困るしランク1のモンスターも持ってないからー、カードを1枚セットしてターン終了!」

 

璃緒「誤魔化すんですね、やっぱり教えてくれないか……」

麗華「ん? 最後のほう何か言った?」

璃緒「いいえ、何でも。私のターン、ドロー!」

 

さて、何を引いたか? 真のデュエリストなら困った時に好きに壺を引くのが定石とは聞いたけれど流石にそれは―――

璃緒「手札から、《貪欲な壺》を発動! 墓地の《ブリザード・ファルコン》《ディープスノー・ピーコック》《氷禽魂(ヒョウキンダマ)》《零鳥獣シルフィーネ》《スノー・チック》の5枚を選択し、エクシーズモンスターはエクストラデッキに戻し、残りの2枚をデッキに加え2枚ドローする!」

 

―――引くのよねー……2枚で対象を取らずに何かできるのかしら……?

 

璃緒「私は、まず《化鳥変化(けちょうへんげ)-ファフロッキーズ・カープ》を特殊召喚!」

 

――空から何かが降ってき(びたん、びち、びち)……さかな?

 

璃緒「自分フィールド上にモンスターが存在しない場合、手札からこのカードを特殊召喚することができる! この効果によって特殊召喚されたこのモンスターは魚族モンスターとしても扱われるわ! そして自分フィールド上に「鳥獣族」及び「魚族」が存在する場合、手札から《霊水鳥シレーヌ・オルカ》を特殊召喚できる!」

 

落ちてきた魚のヒレが鳥の翼に変化し、現れた人鳥が奇怪な半鳥半魚をぐわしと捕まえる。

 

璃緒「そして《シレーヌ・オルカ》は自身の効果で特殊召喚に成功した時、自分の場の全てのモンスターのレベルを3から5の好きな数値に統一できる! レベル4を宣言し、2体のレベル4モンスターでオーバーレイ!」

 

あー、トークン出したのは失敗だったかなー?

 

璃緒「その冷たき羽ばたきを今再び! 《零鳥獣シルフィーネ》!!」

 

 

TURN-17 RIO’s MAIN PHASE

 

REIKA

LP:3000

HAND:0

MONSTER:《椿姫(つばき)ティタニアル》ATK、《No.(ナンバーズ)79 雪月花美神クイーン・オブ・ナイツ》ATK、《イービル・ソーン》ATK×2

SET:1

 

RIO

LP:1500

HAND:0

MONSTER:《零鳥獣シルフィーネ》ATK(ORU(オーバーレイユニット)2)

SET:1(《ダイヤモンド・ダスト》、封印中)

 

to be continued...




今日のオリカ。

《化鳥変化-ファフロッキーズ・カープ》
効果モンスター
星5/水属性/鳥獣族/2000 2200
自分フィールド上にモンスターが存在しない場合、手札からこのカードを特殊召喚することができる。この効果によって特殊召喚されたこのカードは魚族モンスターとしても扱う。
また、自分フィールド上に水属性・鳥獣族モンスターが存在する場合、このカードはリリースなしで召喚できる。この効果によって召喚に成功した場合、このカードのレベルを4にすることができる。

シレーヌオルカさんの補助OCG化はよ
【神代兄妹】組みたいんや、はよ

No.(ナンバーズ)79 雪月花美神クイーン・オブ・ナイツ》
エクシーズ・効果モンスター
ランク8/水属性/植物族/攻3200/守2800
レベル8モンスター×3
このカードは「No.(ナンバーズ)」と名の付いたモンスター以外のモンスターとの戦闘では破壊されない。
1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除き、以下の効果から1つを選択して発動できる。この効果は相手ターンでも発動できる。
●相手フィールド上にセットされた魔法・罠カード1枚を選択して発動できる。このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、選択されたカードは発動できない。
●フィールド上の植物族モンスター1体を選択して裏側守備表示にする。
●フィールド上のモンスター1体を選択し、その攻撃力を300ポイントアップする。


破壊耐性を入れるだけであっというまにオリカ認定。ゼアルのssはこれだからやめられない(謎テンション
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