学校からの帰り道。俺とアリトは小鳥達に一言言って、別行動をとることにした。
もしベクターみたいなのよりも凶悪な奴らがこの事態を引き起こしたのだとすれば、小鳥達を巻き込むわけには行かないんだ!
アリト「んー、といっても手がかりはないんだよなー……遊馬、皇の鍵がなくなったのは本当なのか?それとも、この世界に来たときから無かったのか?」
アリトは草むらをかき分けながら遊馬にたずねる。
遊馬「わかんねえんだ……今日、居眠りから起きた時には確かに皇の鍵のことを覚えていたんだけど、そのうち最初から持ってなかったような気がしてきて……」
遊馬は草むらを舐めるように探しながらアリトに答える。
今、二人は夕暮れの川辺で皇の鍵のペンダントを探していた。もしここに小鳥がいたなら「『探す』って、そういう意味じゃないでしょ!」と気味のいいツッコミが入ることだろう。
???「何か探しているのか?」
そうこうしている内に、どうやら
アリト「ああ、えっと。すまねぇ!あとちょっとだけ探し物するの見逃してくれ!このとおりだ!」
遊馬「大切なものなんだ!どこで落としたかわからねぇけど、とにかく探させてちょうだい!頼むよ~!」
二人で頭を下げると、お巡りさんは困ったような顔で頭を掻く。
警官「……う~ん、困ったなぁ。それ、おじさんも手伝うんじゃ駄目なのかい?」
遊馬「手伝ってくれるのか!?ありがとうお巡りさん!!」
腕まくりをしながら近付いて来る優しいおじさんが、何を探せばいいのか尋ねてくる。
警官「それで、何をお探しかな? 中学生二人をこんな時間までいさせる訳にはいかない。早めに切り上げる必要があるからね、ざっくりとでいいから形を教えてくれるかな」
遊馬「えっと……小さい緑の石がついてて、金色のペンダント―――」
アリト「描いてみたらどうだ?」
遊馬「そうだな!よぉ~し……」
アリトからその辺で拾った木の枝を貰った遊馬は皇の鍵を地面に描いてみる。
数秒後。土のキャンバスには、なんともいえないオブジェが描かれていた。
アリト「……お前、絵ぇ下手だな~……」
遊馬「うっせぇ!――皇の鍵ってどんなんだったっけ? えっと」
警官「
いきなり、空気がざわつく。
アリト「!! 危ねぇ、遊馬!」
遊馬「っとおおおおオオオオォォぉぉぉ!??」
アリトがいきなり俺を抱えて転がる。落ち着いた俺が周りを見るとそこには空ろな眼をした警官がいた。
警官?「お前に、皇の鍵を取り戻させる訳にはいかない」
アリト「誰だ!?テメェ、さっきのおっさんじゃねぇな!?」
アリトがお巡りさんに食って掛かる。しかし、俺はおじさんの『皇の鍵を取り戻す』という言葉に妙な引っかかりを感じていた。
遊馬「
警官?「
ナンバーズ!? こいつら、やっぱり……!!
アリト「こりゃあ、遊馬の話通りだな……コイツ等がお前と相棒を引き離した張本人って奴か!!」
警官?「アリトよ、バリアン世界の戦士よ。お前も損な性格をしている……九十九遊馬の甘言に惑わされなければ、あのまま目覚めなければ、お前は歪な世界へ戻ることなく自らの希望通りの世界で過ごす事が出来たものを……」
アリト「何ッ!? ―――それは、俺がバリアンの戦士で、遊馬と戦う使命にあるって奴のことか」
遊馬は衝撃を受けた。そうだ、アリトが俺の話を信じてくれたってことは、アリトは俺と―――
アリト「そんなの関係無ェだろうが!!! 遊馬は俺の真のダチだ!! だから、もし本当の世界に戻っても、俺と遊馬は分かり合えるって信じてる!! ―――アンタがでしゃばって来てくれたおかげで俺も
ああ、本当に。アリトっていい奴だよなァ……ッ!!
警官?「愚かな。よかろう、ならば貴様らを再び眠らせてやろう。理想と希望に満ち溢れた夢の世界で、再び眠るがよい!!」
アリト「そんな幻想、打ち砕いてやるぜェ!!いくぞ、遊馬!!」
遊馬「おう! 俺はアストラルを取り戻す! そして帰るんだ! 皆で、元の世界へ!!」
警官?「デュエル!!」
アリト「デュエル!!」
遊馬「デュエル!!」
アニメで毎回恒例の2対1デュエル。詳しいルールは次回の頭で敵さんに説明させます。