ありふれた職業で世界最強と召喚教師!!リアルバウトハイスクール 作:arcgun
ステータスカードの内容ががががが・・・。
召喚された日の夕方、武尊たちは聖教教会の正面門に向かい少し進むと巨大な白い台座があり、その上に皆が乗り終わると、イシュタルは周囲の風景を見るように言った。聖教教会の真下には白い雲海が広がりそれが夕日に照らされて幻想的な風景を創り出していた。皆がその風景に目を奪われていた。その様子をイシュタルは自慢気な表情を浮かべながら、これから、世話になるであろうハイリヒ王国へ向かう旨を皆に伝えた。そして、イシュタルは何ごとかを唱え始めた。
「彼の者へと至る道、信仰と共に開かれん――〝天道〟」
イシュタルが呪文を唱えた途端、巨大な台座の魔方陣が燦然と輝き出した。そして、まるでロープウェイのようにゆっくりと下に降り始めたのだ。そんな中武尊たちはというと絶賛撮影中だった。
「清水っ!ハジメっ!絶対撮り逃すなよ!こんな風景滅多に見られるもんじゃないからなっ!」
「武尊くん、それはそうだけどよくこんなハンディカム二つも持ってたね?・・・あれ?コレ清水幸利って書いてあるんだけど?」
「あ~っ!コレ二つとも僕のじゃないかっ!?草薙くん、今日遅刻仕掛けた理由ってウチに依ってから来たせいだね?」
「応っ!おばさんに清水が今日使う積もりだったのを忘れてて代わりに取りに来ましたって言ったらすぐ貸してくれたぞっ!」
「も~っ!勝手に人の名前使って取りに行かないでよっ!・・・確かに使ったけどさ。それはともかくバッテリーは持つの?」
「安心しろ。予備のバッテリーは授業中に充電しといた。更に荷物の中に手回し式発電機をバラして入れてあるし充電用コネクターも一緒に借りといた。問題ない。」
「いや、勝手に人の家に行ってソイツの名前を使って家の人を騙して品物借りるのはどう考えても犯罪行為だと思うが?」
檜山が呆れた様子でツッコミを入れる。
天之河は顔を引き攣らせながら龍太郎の方を見ながら思わず聞いてしまう。
「龍太郎、お前なんで荷車を引いているんだ?」
龍太郎は困ったように頭を搔きながら問いに答える。
「いや、園部たちがマヨネーズもどきとトマトケチャップもどきを瓶でいくつか作ったらしくてな。それを清水と檜山が荷車に冷却魔法って言うのか?その魔法をかけて貰って簡単な冷蔵庫を作ったんだけどこれが結構重くてなコレを引くと良いトレーニングになるんだよ。」
「いや、だからってするか普通?」
天之河がツッコミを入れた時、横からある生徒が龍太郎に声を掛けた。大柄で物静かな雰囲気の実年齢より上に見られる事の多い永山重吾である。
「・・・坂上、それは結構力を入れないと駄目か?」
龍太郎は力強く頷くと永山に聞いた。
「・・・永山・・・
や ら な い か?」
龍太郎と永山は見詰めあっている。永山は静かに答えた。
「・・・そうだな。下に着いたら
ヤ ラ せ て く れ。」
「あれ?荷車を牽く話だよな?なんで青いツナギを着た青年の幻影が二人の背後に見えるんだっ!?」
天之河は混乱している。
白崎香織は自分の親友を必死に宥めていた。
「雫ちゃん、落ち着いて・・・ね?」
八重樫雫は木刀を握り締めながらふるふるとその身を羞恥に震わせて居た。
それはそうだろう。幾ら相手が自分達を利用しようとしていると判っていても、相手に舐められないようにしなければならない筈だ。だというのにコイツらときたら欲望のままに動き過ぎである。
《ヒュオオオオオ》
八重樫雫の神威の呼吸法とともに周囲に見えないが確かに神気が解き放たれた。
「アンタ達、イイ加減にしなさい・・・。」
次の瞬間、周囲から音が消えた。
テンション高く騒いでいた武尊たちは、借りてきた猫のように大人しくなった。
ヘンな雰囲気で見詰め合う龍太郎と永山、それにツッコミを入れていた天之河は3人とも直立不動になり、龍太郎たちの背後にいた青いツナギを着た青年の幻影は一瞬で消し飛んだ。
他のクラスメイトたちと愛子先生は瞬時に整列して、何故か谷口鈴は動物のようにお腹を上に向けて倒れ込み、中村恵里と白崎香織は片手で頭を抑えながら天を仰いでいた。
そして、イシュタルは恐怖のあまり飛びそうになる意識を必死に繋ぎ止めながら台座の制御に集中していた。
そうこうしているうちに、台座は王宮の高い塔の
屋上に着陸した。
イシュタルと武尊たちは王宮に到着するとすぐに玉座の間に案内された。
玉座の間には覇気と威厳を纏った初老の男が一段高い所にある玉座から立ち上がって待っていた。
その隣には王妃と見られる女性、その更に隣には10歳前後の金髪碧眼の美少年、十四、十五歳くらいの金髪碧眼の美少女が控えていた。
更に、玉座の前から扉までレッドカーペットが延びており、その両脇には右側に物語に出てきそうな騎士が、左側に文官たちらしき者達が30人程佇んでいた。
イシュタルは堂々とした態度で武尊たちを引き連れてレッドカーペットを歩き玉座の手前で武尊たちを一度留め置き自らは国王の隣まで進み、そこでおもむろに手を差し出すと国王は恭しくその手に軽くキスを落とした。
その後、国王の名はエリヒト・S・B・ハイリヒといい、王妃の名はルルアリア、王子の名はランデル、王女の名はリリアーナという。
それを見た武尊たちはこの国は神が支配している事を認識し、内心の警戒レベルを一段階上げた。
その様子を玉座から眺めたイシュタルは一瞬だけ哀しそうな表情を浮かべたが、厳しい表情に戻し国王に勇者召喚が成功した事を厳かに告げた。
そして、勇者たち神の使徒は、元々戦争のない国の文官育成の学生たちである事、ステータスカードにより適性を確認し適性が低い者は後方支援等に回す事を告げた。
国王は全員神の使徒として戦争に向かうものと思っていたので、イシュタルの言葉に驚いた。
何故なら、勇者召喚を行う前はイシュタルは何人勇者を召喚しようと全て戦争に参加させる旨をイシュタル自身の口で告げていたのだ。
それが、一転適性の低い者を後方支援等に回す等と言い始めたのだ。だが、国王はイシュタルにその事を問う事は出来なかった。
それは何故か?勇者召喚を行う前よりイシュタルの纏う覇気と威厳が比べ物にならない程高まっていたのだ。
国王はイシュタルを誉め称えようとするも、イシュタル自身から固持され、イシュタル自身は神の使徒らを国王に任せると自らは教会へと戻って行った。
その後、豪華な宮廷料理をメインとする晩餐会を催されていたが武尊たちは教会で予め用意していたマヨネーズもどきとトマトケチャップもどきの商品説明を晩餐会に参加した国王を始め文官、貴族たちに行っていた。
檜山と清水は荷車式冷蔵庫を同じく晩餐会に参加していた騎士たちに商品説明を行っていた。
そして、調味料は貴族や商人に荷車式冷蔵庫は騎士たち軍部の人間に広く浸透していった。
後に神の使徒の名声は戦争とは関係のない所から上がって行く事となったのは又、別の話である。
武尊たちはそれぞれに宛がわれた豪華な寝室に横になるも天蓋付きのベッドという非日常な寝台に緊張する事となったが、あまりにも密度の濃い一日だった為、それぞれが程なくして眠りに就いたのだった。
そして翌日、ハイリヒ王国騎士団団長のメルド・ロギンスを中心としたこの世界についての座学と訓練が行われる運びとなった。
まず、集まった生徒たちにステータスカードと呼ばれる十二センチ×七センチくらいの銀色のカードが配られた。それぞれの能力を示す以外にもこの世界での身分証明書代わりになるものとの事だった。
メルド団長直々の説明により全員が自らのカードに血を一滴落とすとそれぞれのカードに各自のステータスが表示された。
メルド団長の説明によるとステータスというものは各自差異があり、レベルが上がるごとにステータスも上昇する事、基本的には職業に応じたステータスになり易い事、職業に依って技能がある程度決定されるのと技能は訓練する事や実戦等により派生技能の修得が出来る事が判った。
武尊たちは自分のステータスカードをそれぞれ確認した。
=================草薙武尊 17歳 男 レベル 1
天職:破壊工作員
筋力:200
体力:150
耐性:150
敏捷:200
魔力:500
魔耐:300
技能:神威の拳(火、風)、先読、全属性耐性、言語理解
==================
武尊は自分のステータスを確認しながら思った。(あっ、これ、アカンやつだ)
==================檜山大介 17歳 男 レベル 1
天職:軽戦士
筋力:150
体力:150
耐性:100
敏捷:300
魔力:400
魔耐:300
技能:神威の拳(雷)、瞬動、限界突破、言語理解
===================
檜山は自分のステータスを確認しながら思った。(あっ、これバレたらやべーやつだ。)
===================清水幸利 17歳 男 レベル 1
天職:鉄壁参謀
筋力:100
体力:100
耐性:300
敏捷:50
魔力:200
魔耐:500
技能:神威の拳(地)、並列思考、金剛、言語理解
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清水は自分のステータスを確認しながら思った。(あっ、これチート過ぎて駄目なやつだ。)
===================中村恵里 17歳 女 レベル 1
天職:竜吉公主
筋力:80
体力:100
耐性:80
敏捷:100
魔力:1000
魔耐:1000
技能:神威の拳・極(水)、高速魔力回復、言語理解
===================
中村は自分のステータスを確認しながら思った。(封神演義ですか?)
===================坂上龍太郎 17歳 男 レベル 1
天職:剛拳士
筋力:200
体力:200
耐性:500
敏捷:100
魔力:300
魔耐:200
技能:神威の拳(山)、剛力、言語理解
===================
龍太郎は自分のステータスを確認しながら思った。(リアル山のフドウかよ。)
===================八重樫雫 17歳 女 レベル 1
天職:月華の剣士
筋力:100
体力:100
耐性:80
敏捷:350
魔力:200
魔耐:300
技能:神威の拳(月)、先読、剣術、縮地、言語理解
===================
雫は自分のステータスを確認しながら思った。(これ格闘ゲームのタイトルじゃない?)
===================南雲ハジメ 17歳 男 レベル 1
天職:天の龍
筋力:150
体力:200
耐性:200
敏捷:150
魔力:200
魔耐:500
技能:神威の拳(天)、練成、言語理解
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ハジメは自分のステータスを確認しながら思った。(東京を守れとでも?)
===================白崎香織 17歳 女 レベル 1
天職:治癒師
筋力:10
体力:20
耐性:30
敏捷:10
魔力:250
魔耐:300
技能:回復魔法、言語理解
===================
白崎は自分のステータスを確認しながら思った。(あれ?私のステータスなんか弱くない?)
===================谷口鈴 17歳? 女 レベル 1
天職:結界師
筋力:10
体力:20
耐性:50
敏捷:20
魔力:300
魔耐:500
技能:結界術適性、言語理解
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谷口は自分のステータスを確認しながら思った。(・・・けつかい?結界って何?誰か鈴に結界の意味を教えて~っ!後、何で鈴のステータスの年齢の所に?が付くのさ!)
===================天之河光輝 17歳 男 レベル 1
天職:勇者
筋力:100
体力:100
耐性:100
敏捷:100
魔力:100
魔耐:100
技能:全属性適性、全属性耐性、物理耐性、複合魔法、剣術、剛力、縮地、先読、高速魔力回復、気配感知、魔力感知、限界突破、言語理解
===================
天之河は自分のステータスを確認しながら思った。(なんだろう、全然勝てる気がしない。)
「後は……各ステータスは見たままだ。大体レベル1の平均は10くらいだな。まぁ、お前達ならその数倍から数十倍は高いだろうがな! 全く羨ましい限りだ! あ、ステータスプレートの内容は報告してくれ。訓練内容の参考にしなきゃならんからな」
再び、武尊たちは円陣を組むとそれぞれのステータスカードを確認した後、武尊は口を開いた。
「・・・これ・・・・どう思う?ハジメ?」
「これは、不味いね。このステータスは異常でしょ。」
「俺、軽戦士とか普通の戦闘職なのにステータスがおかしい・・・。」
「檜山くんはまだ良いよね?僕なんて鉄壁参謀とか何処の怪人なのさ?」
「清水くんはまだ職業っぽい天職だから良いけど、私のは完全に人名だよね?」
「俺のも普通の戦闘職だがステータスがおかしいな。八重樫のは?」
「私の天職名って何か一昔前の格闘ゲームのタイトルみたいなんだけど?香織は?」
「私のは、治癒師って言うらしいの。鈴ちゃんは?」
「鈴のはね・・・。『ケツカイシ』って天職なんだけど、雫ちゃん解る?」
「香織の天職は治癒師だから回復魔法がメインだとして、鈴の天職は『けっかいし』と読むみたいね。防御メインの天職だと思うわ。」
「あれ?天之河の天職は?」
「く、草薙?俺の天職は『勇者』らしい。」
「「「「「「「は?」」」」」」」
天之河の言葉に俺達の動きが止まる。もっとも、俺は初めから知っていたし、ハジメも召喚時の魔方陣が天之河の足元から発生したのを見ていたのでそこまで驚いてはいなかった。
「なぁ、ハジメステータスカードはどうする?」
「此処は大人しく、メルド団長に見せるしかないよ。ただ、此処に居る皆で神の使徒をするよりはいくつかのグループに別れて行動した方が良いと思う。清水くんはどう思う?」
「僕もハジメくんと同じ考えだなぁ。それぞれいくつかのグループを作って別々に行動した方が効率は高いと思う。たとえば、武尊くんと天之河くん、坂上くん八重樫さん白崎さん谷口さんで神の使徒をメインとして頑張って貰って、僕と恵里さんにハジメくんとで神の使徒と並行してこの世界の知識を纏めるのをして、檜山くんは近藤くんたちと園部さんたちで神の使徒と並行して王都で冒険者として頑張って貰う形が良いと思うんだ。武尊くんたちはどう思う?」
「俺も、その案で問題はないと思う。それで、今夜参加出来るクラスメイトは俺の部屋に、・・・いや、何処か会議室みたいな所を借りて、意見交換した方が良いと思う。此処に居る皆でクラスメイトに周知徹底してほしい。会議室は俺の方でメルド団長に話を通しておくから。ステータスカードだが隠蔽手段が判らない以上大人しくメルド団長に見せるしかないな。天之河もそれで良いか?」
「そうだな。皆のステータスが異常な点は神の使徒という事で納得してもらうしかない。」
そして、メルド団長にステータスカードを確認して貰ったが・・・.
「普通だと天之河のステータスでさえ凄い評価なんだが、おまえ達は本当に人間か?」という優しい言葉を頂いた。
そして、メルド団長に騎士団の詰め所で会議室として使用している部屋を借りる事が出来た。但し、メルド団長立ち会いの上で使用して良いとの事だった。
第2話投稿完了です。
後で加筆修正する事になるとは思いますが。