ありふれた職業で世界最強と召喚教師!!リアルバウトハイスクール   作:arcgun

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草薙武尊(偽・主人公)に格闘家(っぽいヤクザ)10人を押し付けられた、南雲ハジメ(真・主人公)の側のお話。目指すイメージは香港の映画スターの戦闘シーン、上手く表現できると良いのですが。


ありふれた主人公と香港の龍其の弐

side南雲

 

皆さん、いかがお過ごしでしょうか?南雲ハジメです。僕は自分の神威の拳の強化の為、母方の遠い親戚らしい南雲慶一郎さんを訪ねて香港に来ています。何でも僕と同じ天の属性の使い手らしいです。草薙くんの兄弟子にあたり師匠を除いて世界最強の裏格闘家として有名らしいのですが、余りにも強すぎるのとご本人の性格が束縛されるのを嫌う為、現在は香港で御家族の方と静かに生活されているとの事でしたが、お訪ねするや否やそこのお宅の使用人の方々をお相手に実力を示して欲しいとの事でした。

 

そして、僕は今『逃亡中』の参加者も真っ青の恐怖の鬼ごっこに強制参加させられています。

 

草薙武尊と言う友人に格闘家10人の相手を押し付けられてっ!

 

草薙くんっ!モンスタートレインは人間として最低の行為何だってばっ!

 

そりゃ、僕も少しは逞しくなって神威の拳も使えるようになったけどさ。だけどこれは無理だってっ!

 

何故か逃げ回っているうちに使用人さん達の住居なのか長屋通りのような所に出た。住居だけでなく普通の商店街も併設されていて通りの中心に時計塔が鎮座しているまるで映画セットのような住居の並びを横目に見ながら僕は全力疾走していた。

 

 

・・・少しずつこの通りの構造が理解ってきた。逃げっ放しも癪だしそろそろ反撃を始めようか。

 

 

 

side黒服A

 

俺達のボスもとい旦那様の客人が訪ねて来られた。草薙氏の方は周囲に潜んでいた我々の所在を事もなく看破していたが、今我々が追いかけている。南雲氏は最初我々が潜んでいる事も気づかず、草薙氏と比べると拳士としての実力は言うまでもなく劣っており、おそらく今回の訪問は南雲氏の実力向上の為と思われた。我々は、今までに東方流玄氏が送り込んで来た挑戦者たちとはまるで毛色の違う二人を見ながらそう判断していた。旦那様から二人の実力を確認せよと云われる迄は。

 

李執事長は草薙氏の実力確認を一人でされる事を宣言された為、我々は必然的に南雲氏の実力を確認する事になった。1対10の戦闘等とても南雲氏には荷が重かろうと思われたが、実際に蓋を開けてみればこれがなかなか面白い事になっていた。

まず、一目散に戦場からの迷いない脱出行為、確かに李執事長と草薙氏が戦っている今の場所は平地で拓けている為、1対多数を選択するには不利な場所であった。南雲氏は戦場を移動しながら最適な場所を確認している様子だった。我々が日常生活している使用人の居住スペースに移動した後にはその様子が行動に現れていた。

最初に犠牲になったのは先頭のチャンとハンの二人であった。旦那様やその御家族のボディーガードをしているいくつかのチームの中で我々のチームについ最近配属された新人で巨体のチャンに軽薄なイケメンのハンは常日頃から派手な手柄に飢えていた。

確かに、警護対象がボディーガードよりも強いと言うのは派手な手柄を望む者にはやり辛いだろうが。そのような事情もありこの腕試しにおそらく我々のチーム内で最も乗り気であったと思われた。

南雲氏は狭い路地を走り抜けながら急に一軒の家の観音開きの窓をノックし、その窓が開くとその窓が開きそれがチャンの顔面を直撃した。

たまらず、チャンは足を止める事となりその巨体で狭い路地を一瞬ふさいでしまった。その背中に勢いのついたハンが衝突してしまう。結果、チャンは開いた窓に再度顔面を殴打され、さらなるダメージを受ける事になったのだ。たまらずハンと言い合いになるチャン。

二人を引き離しチャンのダメージを確認しつつ周囲の状況を再度確認するというこの一連の行動の為、我々の追跡が遅延してしまった。

その隙に南雲氏は我々の眼前より姿をくらましてしまった。今までは、南雲氏という一人の獲物を追跡していた我々だが、事此処に至りその立場は逆転する事となった。

そう、我々は逆に隠れる場所の多い市街地でいつ何時狙われるかも知れない立場となったのだ。追われる立場となった我々の中の最初の犠牲者はハンであった。たかがジュニアハイスクールの学生如きに遅れを取った等自身のプライドが許さなかったのだろう。

我々の静止を振り切り南雲氏が最後に確認された路地に足を踏み入れた瞬間、ハンの身体が悲鳴と共に足首を上にして急に吊り上げられた。どうやら、民家の洗濯紐で簡素なトラップを仕込んでいたようだった。事態はそれで終わりではなかった。

ハンが吊り上げられた路地とは反対方向の路地から飛来した小さな何かがハンの頭部と急所である金的に当たりハンの意識を刈り取った。確認するとそれは小さなボタンであった。但し、南雲氏が着用していた衣類のボタンではなく、他の衣類の物と思われた。もしこれが殺傷力の強い鉄球や釘等を使用されていたら、ハンは殺されていただろう。

この事から南雲氏にはこちらを殺害する意図はなく、純粋に腕試しに応じたものと考えられた。ならば、こちらも当初の計画通り南雲氏の実力を確認すれば良い。私は部下に殺傷能力のある武装の使用を禁じた。具体的には軽度の負傷のチャンにそれらの武装を持たせハンの回復を待ちながら、こちらで呼んだメイドにその武装を預けるといった命令であった。

烈家のメイドはホームメイドの仕事をしながら我々ボディガードが立ち入り辛い状況をサポートする能力が求められる。その中でも腕利きの一人に連絡が取れたのでこちらの武装を管理する依頼を頼んだ。

彼女チャンの妹のホァンニャンは依頼を快諾すると、速やかに依頼を遂行した為、我々はそれを確認した後チャンとハンの二人に医務室へ行く様に命令し他の8人でツーマンセルを組み南雲氏の探索及び捕縛を改めて開始した。

 

 

 

そう、開始してしまったのだ。

 

しばらくして、私は自身の判断の甘さを突き付けられた。

まず、最初に南雲氏いや南雲ハジメの犠牲者になったのは武装の管理をお願いしていたホァンニャンだった。

医務室へ向かった筈のチャンから緊急無線が届いたのだ。医務室へ向かう途中で武装を奪われ幸せそうな笑顔で気絶させられている妹を発見したと。

次にやられたのはチャンとハンだった。頭に血が上った二人は南雲ハジメを発見するや二人がかりで襲いかかったがブラックジャックを両手に構えた南雲ハジメに瞬殺されたのだった。痛恨だったのはその際に無線を奪われた事だった。

こちらは丸腰で無線は奪われている為情報がだだ漏れ。対して向こうは武装は充実していて無線から情報を得る事が可能ときた。

そうこうしている内に他の3班との連絡が次々と途絶えたのだった。但し、どの班もやられた際の断末魔の叫びは必ず無線に入っていた。おそらく、南雲ハジメいやヤツがわざと無線に流しているのだろう。

1班「フォン、しっかりしろっ!フォ~ンっ!ひぃっ!く、来るなっ!来ないでくれっ!うっ!!」

2班「こちらチン、隊長俺この勤務が無事終わったらホァンニャンちゃんに告白するんだ・・・。ぐふっ!」

3班「隊長、リューの奴がやられたっ!畜生っ!やってやるっ!やあってやるぜっ!なっ!?いつの間に後ろにーーーーアッ!!」

特に最後のはナンなんだっ!後、チンお前の告白は必ず失敗するから止めろ。ホァンニャンは筋金入りのショタだからな。

 

ヤツは市街地戦闘のプロなのか?(いいえ、只の拗らせオタクです。)

 

ん?チェク?チェクっ!何処だっ!チェク迄やられただとっ!?ヤツめっ!

 

「・・・あの、貴方で最後なんですけど?サクッとヤりますね?」

 

後ろからヤツの声が聞こえ慌てて後ろを振り返ると、拳が目の前に迫って来たのが私の見た最後の記憶だった。

 

side南雲

 

いや~っ!最後の隊長さんは強敵でしたねっ!(邪笑)

 

冗談はさておき、ホァンニャンさんに会えなかったら、僕詰んでたね。

 

逃げてる途中でカートを押しているホァンニャンさんにぶつかりそうになって慌てて彼女を受け止める。

ホァンニャンさんが押してたカートに武器が満載されていたので、ホァンニャンさんと交渉する。

ホァンニャンさんの希望通り彼女を優しく抱き締めながら頚動脈を圧迫して気絶させてから、カートの武器を有効に使わしてもらう。

ホァンニャンさんはチャンさんとハンさんを倒した後に、何故か普通に気絶から覚める。

何故かホァンニャンさんが協力してくれると言ってホァンニャンさんとパーティーを結成する。

僕達の作戦としては、まず僕が相手に姿を見せるもしくはわざと気配を悟らせる事によって相手の隙を誘発する。

ホァンニャンさんがツーマンセルの一人を仕留める。残り一人を僕が倒す。

 

上の方法で最後の隊長さんまで倒したけど、勝手な事をしてホァンニャンさんが怒られないかと聞くとどうやらこの腕試しはボディガードチームの抜き打ちテストも兼ねていたらしい。

 

確かに警護対象が、自分達よりも強いのはやり辛いとは思うがそれに胡座をかく様ではいけないので、偶にこのような腕試しを利用して抜き打ちテストを行うのだそうだ。

 

ボディガードチームが失敗した場合は李さんによる特別訓練を受講しなければならないそうだ。ホァンニャンさん曰くいっその事殺してくれと思う程厳しい訓練らしい。

 

実のお兄さんもその訓練を受ける羽目になったけど良かったのかと聞くとそのお兄さんであるチャンさんと同僚のハンさんが今回の抜き打ちテストの原因らしい。

 

ボディガードとは地味な仕事であるにもかかわらず、派手な手柄を求めるとは何事か。と李執事長が僕達の訪問を利用して画策したのが真相であった。ちなみに、あの時李執事長に電話を掛けたのは慶一郎さんではなくホァンニャンさんだった。

 

草薙くんは、僕がボディガードチームとやり合っている間の李執事長の暇潰しに選ばれたらしいとの事。ご愁傷様である。

 

改めて、先程李執事長が電話を受けていた場所に戻ると李執事長はやけにツヤツヤした顔していて逆に草薙くんが心底疲れ果てた様子で座り込んでいた。

 

草薙くんに勝負はどうなったのか聞くと手加減された上に勝ちを譲ってもらったとの事だった。李執事長はいたく草薙くんの事を褒めていたが、アレは間違いなく新しい玩具を見つけた子供の反応である。相変わらず、師匠を始め難儀な人に好かれる体質だ。

 

しばらくして、ゴルフ場の電動カートのような車両が運転手付でこちらへゆっくり走って来た。僕達はそれに乗り込んで移動する事になったが、運転手の人が言うには本宅から一番遠い門から案内されていたとの事だった。

どうやら、僕達がインターホンを押した時から李執事長の悪巧みは始まっていたらしい。僕も草薙くんも最早乾いた笑いしか出てこなかった。

 

何はともあれ烈家の本宅にようやく到着したのだった。

もう既にかなりの疲れを感じながら案内されたのは中庭でエプロンを付けた2m近くある大男がとても綺麗な女性とバーベキューの準備をしてくれていた。一瞬、料理人の人かな?と思ったが何故か師匠と同じような気配を感じ僕達二人は即座に臨戦態勢に入った。

 

それを見た大男は苦笑いをしながら僕達に話しかけて来た。

 

「余り、警戒しないで欲しいかな?李さんの悪戯好きは今に始まった事じゃないが、今回ばかりはそうも行かない。李さん、俺の招待客を自身の楽しみの為に使うのは感心しないなぁ。ウチの嫁さんがだいぶお冠だから覚悟しといてくれ。」

 

泰然自若としていた李執事長が両手を地につき膝を地に付きながらふるふると震えながら一言呟いた。

 

「・・・もう、・・・駄目・・・だぁ。」

 

大男は、飄々とした笑顔を見せながら自己紹介した。

 

「俺の名前は、南雲慶一郎、南雲ハジメくん君の遠い親戚にあたる者だ。」




なんとか、其の弐完成しました。
不思議なモノで仕事中に限って話のネタが出て来ます。
本当に困ったモノです。




おや、こんな所にメモが・・・

『私は運命に出会った     メイド』

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