東方蓮咲譚   作:インドぱん

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能力の設定は原作通りじゃないところもあるので注意です


邪悪

(見えないっ!)

どこからともなく現れてくるナイフに翻弄されているこの少女こそ、今代の博麗の巫女、博麗霊夢である。

門番の少女(?)もかなり強かったが、彼女と戦っているこのメイド服の少女はさらに上を行く。

霊夢はお得意の誘導弾幕を放つが、当たったと思った瞬間には霊夢の背後にいたりする。

巫女になって初めての大異変で、多少緊張感をもって挑んだわけであったが、敵の強さはそれでも霊夢の予想をはるかに超えていた。

だが戦闘センスについては歴代一とも呼ばれた霊夢は、このような状況においても冷静に相手の観察を行えていた。

(もし高速移動をしているのならばその余波が出るはず。それがないということは瞬間移動、もしくは時間操作ね・・そしてこの館に入った時に感じた不自然な館の広さ。これを生み出しているのが彼女だとすれば、おそらく彼女の能力は時間操作。)

時間操作。それはこの世界に存在する能力の中でも最上位の能力である。実際には時間を操作するのではなく、現実世界に干渉できる自分だけの世界を作るというものだ。

しかしこれには穴がある。そして霊夢はそれを発見していた。

(私がもし彼女の能力を使えるなら、時を止めたときに近づいてナイフで一刺しする。

それをしないということは、彼女の時間内ではほかの人妖の近辺のある程度の範囲には干渉できないということ。つまり接近戦に持ち込めば彼女は能力を使えない。)

背後からあらわれたナイフを持ち前の勘で回避し、自身の能力であっという間に間を詰める。

「くっ!」

予想通り、相手は目の前から消えない。ナイフで応戦し距離を取ろうとしてくる。

近接戦もなかなかの強さだったが、それでも博麗の巫女には及ばない。離れようとしては追いつかれ、また離れようとすれば追いつかれる。

ついにナイフをすべて使い果たし、霊夢がとどめを刺そうとした瞬間

二人の間に何かがかなりの速度で落ちてきた。

 

 

 

 

~~~~

 

 

 

 

 

 

「ごほっごほっ、・・いったい何?お嬢様からの増援?」

近接戦にもちこまれ、敗戦濃厚だった十六夜咲夜はこの正体不明の物体に救われることとなった。

徐々に煙が晴れてゆき、その正体が明らかとなる。

それは人間の形をしたもの、しかし人間とは到底思えないような邪悪をまとっているものだった。

それは私を視認すると、にやりと笑みを浮かべ話しかけてきた。

「ひさしぶりだなあ咲夜姐さん。元気してたか?」

その口調は軽いものだったが、声には明白な殺気が込められていた。

しかし咲夜にはあのようなおぞましいものにあった記憶はない。

「・・あなたは誰です?」

私がそう尋ねると、おかしいものでも見るように嗤いながら言った。

「おりょ、忘れちゃったのかなあ?あんなに殺しあったのにい。・・ちょっと待てよ」

それは少し考えるポーズをとるとさらにおかしそうに笑ってきた。

「おいおい、よく考えたらこの体ってあいつのじゃねえか。ワハハハハハ!あんたあんだけ大事そうに育てていた奴のことまっで忘れやがったのか?こりゃ傑作だ!ワハハハハハ!」

それが腹を抱えて笑う姿に咲夜はえも知れない嫌悪感を感じた。

「あなたは何用でここに来たのです。場合によればここで始末することになりますが・・」

それは笑いをおさめこちらを見据えながら言った。

「もち、あんたを殺すためだよ」

そういうや否や、それは猛スピードでこちらに向かってきた。

しかし、最初から敵対しているのは薄々わかっていた咲夜は、接近される前に指を鳴らす。

その瞬間時は止まり、それの攻撃もかわす

 

はずだった。

 

 

「なっ!!」

なんとそれは咲夜の世界に干渉したのだ。故にその動きも止まらない。

「おいおい、俺はこいつの体を使ってるんだぜ。そんなの通用するわけねえだろ」

それが何か言っていたが、咲夜にはこの状況が理解できずにいた。

かろうじて、落ちていたナイフで応戦する。

だが、敵の攻撃は大したことはなく、近接は博麗の巫女はおろか、私にも及ばない。

「やっぱり、人の真似事じゃだめだな」

それは何かつぶやくと私と大きく距離をとった。

「この体じゃ満足に使えないが、とっておきを見せてやるぜ。」

そういうとそれは何かを唱え始めた。

すると、何かがそれに吸い寄せられていく。

(これは、魔力?しかも妖精メイドの?)

そして集められた魔力はそれの右手で形を成していき

「じゃあな。さいならだ姐さん。あの世で兄貴によろしく伝えといてくれや。」

「禁忌 英追剣(エターナルソード)

私に向かって振り下ろされた。

 

 

 

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