聖なる刃と物語   作:ボルメテウスさん

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放送まであと少し。
少しだけ見えてきたセイバーという事で、少しずつ連載していきたいと思います。
また、活動報告で募集内容の例文ができたので、良かったら見てください。
https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=243290&uid=45956


序章
日常の崩壊


――これは、ゲームであっても、遊びではない

 

そんな声が聞こえると共に、俺の目の前に広がっていたのはとある一人の青年の物語だった。

 

近未来で行われる現実ではない仮想の世界で数々の危機に立ち向かっていく彼の姿を、俺は見つめていた。

 

それが一体何が起きているのかよく分からないが、数々の剣を手に持ちながら、多くの敵との戦いが目の前に繰り広げられ、そして

 

「夢か」

 

ゆっくりと立ち上がると共に、俺は起き上がる。

 

何時の間にか寝落ちしていたのか、目の前には俺が普段から愛用している机があり、枕代わりにしていたのは小説の原稿だった。

 

その原稿を見つめると

 

「やっぱり、書かれている」

 

そこには俺が寝る前には何も書いていなかったはずの原稿用紙には何時の間にか文字が書かれていた。

 

そこには、先程まで見ていた夢の内容が書かれており、小説の中で描かれていた内容だった。

 

「まったく、この癖、どうにかならないかな」

 

そう言いながら、俺は既に書かれている小説の原稿を纏めながら、俺はそのまま纏めた原稿をいつも通り、アプリで文庫本にするように頼む。

 

「謎が多いな、この癖」

 

幼少の頃から、俺はどういう訳だが色々な夢を見ている。

 

それは5歳頃、俺の祖父から貰ったボールペンをきっかけだったのか、時折、俺は寝ている間に小説を書くという謎の癖があった。

 

なんの病気なのか、未だに謎が多く、直す方法はなかった。

 

それでも、俺はこの癖に対して、奇妙だと思いながら、嫌いではなかった。

 

机の近くにある本棚には多くの本が置かれていた。

 

半分は俺が好きな本だが、それ以外は俺が夢を見て書いた本が数多く書いていた。

 

「まぁ、何時でも面白い本がすぐに手に入るのは良いけどな」

 

そう言いながら、これまでのように手慣れたように本を一冊取り出して、そのまま学校へと向かう準備を終えると共に外に出る。

 

「行ってきます」

 

そう言いながら、俺はそのまま学校へと向かっていくと

 

「あっ響、おはよう」

 

「あっおはよう、飛羽真」

 

そう言って、俺に挨拶してきたのは、俺の幼馴染でもある立花響だった。

 

俺と同じ高校の制服を身に纏っており

 

「相変わらずおにぎりを食べているな」

 

「あはは、やっぱり、お腹が空くからね。

それよりも、今日も新しい本ができたの?」

 

「まぁな、だけど、さすがにお前好みの本じゃないかもな」

 

そう言いながら、俺は今朝届いたばかりの本を渡す。

 

今朝見た夢の物語の一巻とも言える作品で響はそのまま軽く読んでいく。

 

「でっデスゲームなの。

なんというか、本当に色々とあるね」

 

「出てくる夢もランダムだからな」

 

そう言いながらも響はおにぎりを食べながら、読んでいくと、顔を少し赤くさせた。

 

「どうしたの?」

 

「えっと、いや、あはははっ、なんでもないよ」

 

そう言った響は何か隠しているようだった。

 

「やっぱり、夢は小説家かな?」

 

「いや、それはないよ。

自分で書くのは本当に駄目だからな」

 

実際に俺自身が書いた小説はあまりにも酷かった。

 

自分が思い描いた通りに書けずにいた。

 

本当に、同じ俺自身が書いたのか疑問なぐらいに。

 

「飛羽真」

 

そんな俺を心配そうに見つめる響だけど

 

「気にしないで良いよ、とにかく学校に」

 

そう思って歩き出そうとした時、俺は一瞬、目の前の光景を疑ってしまった。

 

「なっ」

 

そこに広がっていたのは何もない光景だった。

 

田舎と都会の中間のようなこの町だったはずが、目の前に広がっていたのは何もない空間だった。

 

白い世界が広がっており、俺達はすぐに後ろを見るといつもの街並みだった。

 

だからこそ異様な光景だった。

 

「なにこれっ」

 

あまりの光景に呆然していると

 

「なんだ、まだいたのか」

 

「っ?!」

 

その声を聴き、俺達は見つめるとそこには奇妙な存在がいた。

 

犬の顔に人間の体を持った、神話に出てくるコボルトを思わせる姿をした怪物がこちらを見つめていた。

 

「まだいたか」

 

その言葉と共に怪物はこちらに近づく。

 

「逃げるぞ、響」

 

「うっうん」

 

その言葉と共に俺達はゆっくりと走り出そうとしたら

 

「逃がすとでも思ったか!!」

 

そう言い、目の前にいる奴は同時に手に持った刀をこちらに向けて振り下ろした。

 

突然の事だったが、すぐに逃げだすと、先程まで俺達がいた場所は大きな穴が開いていた。

 

「あっ鞄がっ」

 

すると、響はさっきの衝撃で鞄を落としたのか、拾いに行こうとする。

 

「馬鹿っ」

 

俺はすぐに駆け寄り、鞄を拾った響を抱え込み、次に来た攻撃をそのまま避けた。

 

そのまま俺は響を連れて、近くに隠れる場所に入ると

 

「一体、なんであんな無茶をしたんだ」

 

俺はそのまま怒鳴るように睨むと

 

「ごめん、でも、これをどうしても無くしたくなかったからっ」

 

それと共に響が鞄から取り出した物は

 

「これは」

 

それは俺がこの謎の夢ができて、最初に書いた本だった。

 

「・・・うん、だって飛羽真が初めて書いた小説だから」

 

その言葉と共に見つめるのは本当に最初に見た本だった。

 

表紙に描かれているのは、幼い頃に書いた落書きのような炎の龍だった。

 

「私ね、飛羽真が書いた本が大好きだよ。

最初に見た時から、私は、飛羽真の初めてのファンで、それが一番だったから」

 

「っあぁ」

 

その言葉を聞いて、俺もまたゆっくりと頷く。

 

「確かにな、ファンを、こんな所で悲しませる訳にはいかないよな!!」

 

同時に俺はその本を強く握りしめると、何かの足音が聞こえ、こちらを見つめるのを感じ、すぐに走り出す。

 

「逃げても無駄だ。

どうせお前達はここで死ぬからな」

 

「いきなり言われて、死ねるかよ」

 

そう言いながら、俺は叫んでいると、怪物は本を見つめると

 

「なんだ、貴様。

大事そうに持っているのは本か?

しかも、何の価値もない本を」

 

「価値がないだと?」

 

その言葉に俺は思わず目の前にいる怪物を睨む。

 

「その本で何ができる?

存在する価値も何もない、そんな本など、不愉快だけだ」

 

その言葉を聞いて、俺は思わず怒りで身体が震える。

 

「お前に本の何が分かる!

本を書いている人が面白いと思った事を伝えたい思いも、その本を愛した事で人生が変わった人がいる!

だからこそっ、本の事を馬鹿にしているお前を、絶対に許さない!!」

 

先程まであったはずの恐怖心よりも怒りが大きくなり、俺は目の前にいる怪物を睨む。

 

そんな思いに応えるように、俺の手元にあった本はまるで燃え上がるような熱を感じた。

 

「えっ」

 

「なっ、まさかっ、ただの本がっ」

 

その言葉と共に、本は徐々に小さくなっていき、手のひらサイズの本へと変わっていく。

 

同時にその本と共に現れたのは炎を模した剣がその手に収まった。

 

「あの時の夢に見たっ!!」

 

それが偶然かどうか分からない。

 

だが、俺は夢で見たあの光景がまさに再現した瞬間だと思った瞬間、手に持った本を構えた。

 

【ブレイブドラゴン!】

 

「あぁ、そうだよな」

 

その名を聞いた瞬間、身体が炎のように燃え上がる感覚とは違い、陽の光を思わせる温かさが俺の心に包み込む。

 

【かつて全てを滅ぼす程の偉大な力を手にした神獣がいた】

 

「っ!!」

 

「やらせるかぁ!!」

 

そう言い怪物が俺に向けて無数の炎が放たれる。

 

だが、本から現れた炎のドラゴンがその攻撃を防ぎ、襲い掛かる怪物をそのまま吹き飛ばす。

 

そのまま俺は、そのベルトに本を装填し、腰に巻き、そのまま剣を抜く。

 

「変身!」

 

【烈火抜刀!ブレイブドラゴン!】

 

ベルトから鳴り響く音、同時に俺の身体はスーツを身に纏った。

 

身体の中央は銀色のラインが入っており、両手は黒いアーマーを身に纏った。

 

それと共に、現れたドラゴンは雄叫びを上げながら俺の右側に寄り添うと共に俺の右側は炎を身に纏う。

 

【烈火一冊!勇気の竜と火炎烈火が交わる時、深紅の剱が悪を貫く!】

 

その音声が鳴り終えると共に俺の右側は赤いドラゴンの鎧を身に纏い、それはまさに夢で見た姿とまるで同じだった。

 

「お前はっ」

 

「名前か」

 

俺はそのまま手に持った剣を構え、名乗る。

 

「俺はセイバー、仮面ライダーセイバーだ」

 

 

 

「ちっ、成長したら厄介な事になりそうだな!!」

 

その言葉と共に怪物はそのまま無数の炎が襲い掛かるが、俺はそのまま手に持った剣を構える。

 

――火炎剣烈火

 

「なるほどな!!」

 

その手に持った剣の名前が分かると同時に俺はそのまま目の前に襲い掛かってきた炎を烈火で振り払いながら近づく。

 

「ぐっ、火力が違いすぎるっ、だったら!!」

 

その言葉と共に怪物の後ろから現れたのはボロボロな衣装を身に纏った剣を持った奴らが襲い掛かってきた。

 

それに対して、俺はそのまま手に持った剣を構えながら、それを受け止める。

 

「数がいくら何でも多いな!!」

 

こうして斬り合っている中で、奴らの力は今の俺よりも低いのは分かる。

 

だが、それを補うように数は多く、切り抜ける事ができない。

 

「だったら」

 

その時、俺が取り出したのは今朝、届いたばかりの本だ。

 

俺はそれを取り出すと、同時にブレイブドラゴンと同じく手の平サイズの本へと変わる。

 

【とある青年が、巻き込まれた仮想の世界で生き残る物語】

 

その音声が鳴り響くと同時に俺はそのまま夢で見た通り、ベルトに『ソード・アート・オンライン』をそのまま装填する。

 

「はぁ!!」

 

【烈火抜刀!ドラゴン!ソードアートオンライン!二冊の本を重ねる時、聖なる劔に力が宿る!ワンダーワンダー!】

 

その音声と共に、俺の目の前に現れたのは黒い剣だった。

 

襲い掛かる敵に対して、次々と切り裂きながら、左手でその剣を受け止めると同時に俺の左側は漆黒のコートを纏い、新たな姿に変わる。

 

「ふぅ」

 

同時に思い浮かべるのは夢で見た青年の姿だった。

 

襲い掛かる敵に対して、俺は青年の戦い方を模した動きで、そのまま切り裂いていく。

 

「ちっ、まさかワンダーライドブックをここまで簡単に作り出すとはっ」

 

そう言った怪物はそのまま姿を消した。

 

「待っ!!」

 

すぐに追いかけようとしたが、その先を奴らが立ち塞がり邪魔をする。

 

「きゃぁっ!!」

 

「響っ!!」

 

聞こえた悲鳴に俺は振り返ると、怪物が襲おうとしていた。

 

俺はすぐに腰にあるホルダーに烈火抜刀を収める。

 

【烈火居合】

 

「はああぁあ!!」

 

同時に走り出しながら、劣化抜刀を引き抜くと同時に烈火居合は炎を纏い、もう一つの剣は青い光を纏う。

 

そのまま、周りにいる全ての敵を切り裂いていく。

 

全ての敵を切り裂き終えると同時に剣を振り払うと

 

【読後一閃】

 

周りにいた敵は全て一気に切り裂き、消滅していった。

 

「大丈夫か、響っ!!」

 

「うっうん、大丈夫」

 

そう言い、俺はそのまま彼女の手を掴むと

 

「っねぇ、あれ!!」

 

響は何か驚いたようで、指を指し、俺はその方向を見ると

 

「なっ」

 

見つめた先に広がっていた光景。

 

それは先程までかくいつに俺がよく知る町のはずだったのに、田舎町だとは思えないような都会の風景が広がっていた。

 

「何が起きているんだ」

 

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