さらに来月にはゼロワン&セイバーの映画も公開されるので、今年もまだまだライダー熱は冷める気配はありません。
という事で、こちらのセイバーもどうぞ。
アキバハラキングダム本戦が始まって数時間が経った。
LBX初心者という事もあって、最初は無事に進める事ができるのか不安だったが、タケルのアドバイスもあって、無事に決勝戦まで進める事ができた。
「本当に助かったよ。
俺だけだったら、多分ここまで勝てなかったよ」
「それはこっちも同じだよ。
俺だけだったら、多分一回戦を進める事もできなかったよ」
そう言いながら、俺達はそのまま次の決勝戦の相手を見る。
決勝戦の相手の機体を見る。
「あれは?」
「あれは、オーディン!
まさか、ここで見る事になるなんて」
「オーディン?」
確か北欧神話の神の名前だけど、タケルの表情から考えても、普通の機体じゃなさそうだ。
「LBXで初めて変形機能を持った機体。
その機体性能も高く、今でも最強の機体と呼ばれているんだ。
でも、なんでこんな所に」
「つまりは決勝に相応しい相手という事なんだな」
そう言いながら、俺は紅丸を構えると
「セイバー、そいつがディビエルだ」
「えっ?」
その言葉と共に見てみると、剣斬が武器を俺達の対戦相手に構えた。
「まったく、せっかくの戦いを水を差さないでくれないかな」
そう武器を突きつけられている状況なのに、対戦相手はまるで余裕の笑みを浮かべていた。
次の瞬間、オーディンが光り始め、その対戦相手と一体化し、そこには先日襲ったディビエルが立っていた。
「あれは、オーレギオンっ!?」
「オーレギオン?」
今度はオーディンとは別の意味で驚きを隠せない様子だったが
「かつて、世界を滅ぼそうとしたミゼルが使っていた機体で、最凶の機体と言われている。
けど、あれは製造自体は困難で、もう作成できない機体のはずなのに」
「先程、わざわざ紹介してくれたじゃないか。
僕の名前を」
「まさか」
「ミゼル。
という事はミゼル・ディビエルか」
どうやら、かつて世界を破壊しようとした存在がディビエルとして復活したという訳か。
「こうやって、早く見つけられるとは、本当に嫌になるね。
けど、ここで始末すれば良いだけの話」
「ここは僕が全部やらせてもらうよ!」
その言葉と共にミゼル・ディビエルと剣斬の戦いが始まった。
その戦いを見ていた観客は何が起きているのか分からない様子だった。
「皆、ここで行われている戦いをショーだと思っているのか」
「そうかもしれない。
だって、LBXは兵器ではないというよりもおもちゃ考えが強いからね」
「おもちゃって」
それはこの状況では
「何度もLBXは兵器になりそうになった。
その度に、皆を繋げる事ができると言っていました。
だから、僕は誰かを傷つける兵器なんかよりも、誰かとわかり合う事ができるおもちゃという考えの方がよっぽど好きだから」
「・・・」
それを聞き、周りを見た。
周りでこの戦いを見ている人も、今、目の前にいるタケルも本当にLBXが大好きなんだという事。
それは俺自身も今回の戦いを通して、LBXの事が好きになったので痛い程に分かる。
人を大きく傷つける可能性があるかもしれない。
けど、物は使い方次第で大きく変わる事ができ、実際にLBXを通して、俺はタケルという友人ができ、多くの人々と知り合う事ができた。
ならば、俺はこの大切な思いを守る為にも戦うべきだ。
その思いと共に、手に持っていた紅丸は光り輝き、二つのワンダーライドブックが現れる。
「・・・」
それが何を意味しているのか、直感だが、分かった気がする。
同時に俺は腰に聖剣ドライバーを腰に巻き、そのまま二つのワンダーライドブックを機動させる。
【この世に未練を残している猫がその拳で生き残る】
【とある小さなロボットから始まる、小さな戦場の物語】
二つのワンダーライドブックをそのまま聖剣ドライバーに装填し、火炎剣烈火をそのまま振り上げる。
「変身!」
【烈火抜刀!常識を越えたその先に、未知なる可能性が示される!】
その音声と共に、真ん中は紅丸を思わせる装甲を身に纏い、左腕は一枚の巨大な盾を手に持つ。
「あれは、アキレスの盾!」
タケルの言葉と共に、俺はそのまま身体は小さく縮まる。
「身体が小さくなった。
これが、このワンダーライドブックの力」
小さな身体になった事に驚きを感じていると、目の前では剣斬とミゼル・ディビエルが戦っていた。
それは以前のように剣斬の攻撃が当たっていない光景だった。
だが、小さくなったこの身体だから分かるが、その種が分かった。
「攻撃が当たらないはずだ。
まさか」
それはミゼル・ディビエルの身体自身が恐ろしい程に小さかったからだ。
目の前にある人と同じ大きさのミゼル・ディビエルは幻影であり、実際は小さなミゼル・ディビエルが攻撃を仕掛けるのに合わせて、その幻影が武器を振るっただけ。
「種が分かれば、単純だけど、これは厄介だ」
実際に小型のミゼル・ディビエル自身を見つけるのは困難な上、幻影によって、その姿が隠れている。
「だけど、この身体のサイズならば」
その言葉と共に、俺はミゼル・ディビエルに急速接近し、ミゼル・ディビエルに向けて剣を振り上げる。
「へぇ」
俺の攻撃を受けて、ミゼル・ディビエルはこちらに狙いを変えた。
同時にミゼル・ディビエルは背中の翼から無数のミサイルが襲い掛かる。
だが、左手の盾でその攻撃を受け止めながら、駆け抜ける。
「身体が、本当に軽い!」
ワンダーライドブックの能力なのか、柔軟な動きを簡単に行う事ができる上に敵の攻撃を正確に受け流し、無駄のない動きができる。
「確かに面白いけど」
その言葉と共にミゼル・ディビエルの胴体が光り輝く。
「もう終わらせて貰うよ」
その一言と共に俺に向かって一つの巨大な光が襲い掛かろうとした。
だが、それに対して、俺は火炎剣烈火を聖剣ドライバーに装填し、再び抜刀する。
【必殺読破!烈火抜刀!ドラゴン!妖怪ウォッチ!ダンボール戦機!三冊斬り!】
その音声と共に、盾を捨て、光の槍を手に収める。。
「ダブルレイウィング!」
その言葉と共にミゼル・ディビエルに向かって飛ぶ。
同時に俺の身体は巨大な龍へと変わり、ミゼル・ディビエルへと迫る。
「この技にまた」
迫る中、ミゼル・ディビエルの光線を飲み込み、そして爆散する。
「このうわぁ、消えた?」
どうやら、剣斬の方も戦っていたが、ミゼル・ディビエルの幻影が消え、驚きを隠せなかった。
「決まりました!
アキバハラキングダム決勝戦はまさかのオーレギオンとセイバーの激戦を制したのはセイバーです!!」
どうやら、何時の間にか俺の名前が登録されていたようだ。
見ると、タケルもこちらに目を向けていた。
どうやら、彼の計らいらしい。
「まさにヒーロー対決に相応しい戦いでしたぁ!!」
同時に周りに広がるのは歓声だった。
先程まで、本当に危険な状況なはずなのに。
俺は思わず笑みを浮かべながら、その光景を見つめた。