これからも、よろしくお願いします。
あの戦いの後、緋道はすぐにシャドウの行方を追う為に別行動を取った。
俺は気絶している彼女をさすがに放っておく訳にはいかないので、近くのベンチに寝かせ、しばらく様子を見ていた。
「えっと、危ない所を助けてくれて、ありがとうございます」
俺が助けた女の子が起き上がるのを確認し、俺は安心する。
「しかし、良かった、気絶してから、ずっと起きなかったから」
「ごめんなさい、なんというか、いきなりの事で驚いて」
その一言には俺も頷くしかない。
普通はあんな事に巻き込まれる事はないので、驚きを隠せないのも無理はない。
「あっそう言えば、自己紹介が遅れました!
私の名前は犬山まな、一応高校一年生です」
「あぁ、俺は神山飛羽真。
まぁ、少し訳があって、ここで調べ物に来たんだ」
「捜し物ですか?」
そう言いながら、首を傾げながら聞いてくる。
「まぁ、それも手掛かりは見つかった」
あの戦いの最中に出てきた謎の攻撃。
もしかしたら、未だに謎に包まれているゲゲゲの鬼太郎の謎を解く鍵があるかもしれない。
「あれ、まなですか?」
「んっ?」
そう話していると、後ろから犬山さんに話しかけている声が聞こえ、俺は振り向く。
そこにいたのはバッテンの髪留めが特徴的な金髪の女の子がいたが、知り合いだろうか?
「あっ切歌ちゃん!」
「知り合い?」
「はい、クラスメイトの暁切歌ちゃんです」
「まなちゃん、この人は誰ですか?」
「いやぁ、実はさっき危ない所を助けてくれた人の神山飛羽真さんです」
「そうだったんですか。
まなちゃんを助けてくれて、ありがとう!」
そう言って、暁さんはお礼を言ってくれる。
「いや、当然の事だ、んっ?」
そう言っていると、懐にあるワンダーライドブックに反応があった。
それは俺が預かっている戦姫絶唱シンフォギアワンダーライドブックだった。
そこには響が中央で突き出している絵が描かれているが、一つの人影が浮かんでいるが、未だに人影は完全に姿は現していない。
「どういう事だ、これは?」
未だに疑問が多いが、少しでも手掛かりが欲しい。
「少し聞きたいけど、二人はゲゲゲの鬼太郎って、知っている?」
「ゲゲゲの鬼太郎?
それって、都市伝説の?」
「都市伝説?」
その言葉に疑問に思っていると暁ちゃんが取り出したのはスマホだった。
そこには一人の少年の画像が写されていたが
「ゲゲゲの鬼太郎。
妖怪ポストに手紙を入れたら、助けてくれるという正義の妖怪」
「正義の妖怪」
それを聞けば、確かにワンダーライドブックになっていても可笑しくない。
「飛羽真君は、既に休憩は大丈夫のようだね」
「っ!!」「今の声って!」「なに?」
突然聞こえてきた声、振り向くと、そこにはシャドウがその姿を現していた。
「二人共、少し下がっていて」
俺はゆっくりと聖剣ドライバーと共にブレイブドラゴンと牙狼ワンダーライドブックを装填する。
「変身!」
【烈火抜刀!ドラゴン!牙狼!二つの炎が交わる時、新たな力が宿る!ワンダーワンダー!】
その音声と共に俺の胴体に黄金の狼の顔が胴体が印象的な鎧を纏う。
「へぇ、また新たな姿なんだ!
でも、こっちにもまだまだいるよ!」
その言葉と共に空から出てきたのは雲に乗った猿のディビエルであり、こちらに向かって襲い掛かる。
「えぇ!?
何が起きているんですか!?」
「切歌ちゃん、とにかくこっち」
そう言いながら犬山さんと暁ちゃんはそのまま後ろに下がるのと同時にシャドウとディビエルが一斉に襲い掛かる。
シャドウは蛇、ディビエルは伸縮自在の棒でこちらに攻撃を仕掛ける。
しかも、ディビエルが操っている雲によって、俺を取り囲むように攻撃を仕掛ける。
「どうだい、なかなかに楽しいだろ、飛羽真君!」
「さっきから思っていたが、誰だお前は」
「酷いじゃないか。
僕は君に助けられて、それ以来親友だと思っていたから」
そう言って、俺に向けて、攻撃を仕掛けるシャドウ。
「親友だ?」
そんな記憶はない。
だが、鋼の錬金術師ワンダーライドブックの事もあって、それが本当なのかどうか分からない。
「そんな飛羽真君にはお仕置きだよ!!」
そう言い、シャドウはそのまま上空へと飛ぶと
【鬼伝説!ドロドロ!妖魔速読撃!ドロドロ!!】
「っ!!」
その音声が鳴り響くと共に上空から襲い掛かる巨大な鬼の金棒。
それに対して、俺はすぐに剣を構えるが、攻撃を受けきれず、そのまま後ろへと飛ぶ。
「ぐっ」
「さすがさすがぁ!!
でも、まだ遊びは終わらないよ!!」
そうシャドウは飛びだそうとした時だった。
「止めてください!!」
そう言って、叫んでいたのは犬山さんだった。
「なんで、こんな事できるんですか!!
友達だったら、なんで簡単に傷つけられるんですか!!」
「えぇ、だって、これは遊びだよ。
遊びだから、別に良いじゃない」
「そんなの可笑しいよっ」
「はぁもぅ良いよ。
君、さっさと死んでよ」
その言葉と共に、犬山さんに向けて刃を向けるシャドウ。
「止めろ!!」
俺はそう言い、走ろうとした時だった。
無数の髪の毛がシャドウへと襲い掛かった。
シャドウは再び後ろへと下がった。
「今のは」「えっ」
驚きを隠せない中で、犬山さんは先程までシャドウの殺気をまともに浴びていたのか再び気絶する。
だが、そんな彼女を支えるように後ろから誰かが駆け寄る。
「正直、人間の争いに関わるつもりはなかった。
でも、お前が持っているそれらは妖怪にとっても恐ろしい力だ。
だから、悪いけど、介入させてもらう」
「まさか」
「君は」
「ゲゲゲの鬼太郎」
そこに現れたのはなんと先程画像で見せてくれたゲゲゲの鬼太郎だった。
「ふぅ、間に合った?」
そう言いながら、駆けつけてくれたのは剣斬だった。
「また、お前か。
今はお前よりも飛羽真君と遊びたいんだけどなぁ」
「どうでも良いよ。
俺はお前を倒す事しか興味ないから」
「どうでも良いよ、だってお前は俺の親友じゃないから」
「親友?
何を言っているの」
そう言いながら、剣斬はゆっくりとシャドウに剣を向ける。
「友達という理由で傷つけないで欲しいなぁ?
俺、そういう弱さ、一番嫌いなんだよね」
「へぇ、言うじゃない、だったらお前の強さってなんなの?」
「そんなの決まっているじゃん」
そう言い、自信満々に自分に指を指す。
「俺だ!」
「はぁ」
その一言に周りは冷めてしまうが
「それに、友達を傷つけるってのも、気に入らないからね」
「最初から、そう言えよ」
その一言に少し納得してしまう。
「友達を傷つけるのは嫌いですか」
俺の懐にあったワンダーライドブックの一つである戦姫絶唱シンフォギアが光り輝く。
「これは」
見ると、そこには暁さんが響と同じような鎧を身に纏っている姿があり、それに釣られるように、俺の懐から一冊のワンダーライドブックが飛び出す。
そしてもう一冊緋道の懐にあったワンダーライドブックが出てきた。
【NARTO疾風伝】【FAIRY TALE】
「あっこれって賢人君から預かっていたワンダーライドブック?」
「これって、もしかして」
俺がソルスブライト・ドラゴンを発動させた時と同じ状況。
そう思っている内に、緋道の猿飛忍者伝が離れ、三つのワンダーライドブックが融合していく。
【疾風忍者伝説】
「うぉ凄い!
だったら」
その変化に驚いている間に緋道はそのままワンダーライドブックを起動させる。
【人々から崇められし天竜の力を得た忍】
【全てを吹き飛ばす力を宿した忍は新たなる力で最強を目指す】
【それすなわち疾風怒濤】
「変身!」
【双刀分断!壱の風、手裏剣!弐の風、二刀流!風双剣翠風! 】
【翠風の巻!神秘の風を纏いし双剣が、今、新たなる忍者伝説を刻み込む!!】
その音声が鳴り響くと共に、これまで軽装だった剣斬に新たに鎧が加わり、歌舞伎に出てくる白い髪が備わり、背中には二本の忍者刀、さらには腰には巻物などこれまで以上に忍者を思わせる姿に変わった。
「新しい姿」
「これが合体したワンダーライドブックの力か!
試してみるか!!」
そう言い、剣斬の地面から煙が出てくると共にその姿を消した。
一瞬戸惑っている間にディビエルの背後には剣斬が現れ
「それぇ!!」
「ぎっ」
驚いている間にも、剣斬が斬り、ディビエルはすぐにその場から逃げ出す。
だが、それよりも早く剣斬が腰の巻物を投げると、そこから巨大な蝦蟇の舌が現れ、ディビエルを叩きつける。
「ぐっぎぃ!?」
「一気に決めるよ!!」
【疾風忍者伝説!ニンニン!翠風速読撃!ニンニン!】
その音声と共に、剣斬の姿は何十と現れ、手に持った剣を投げつける。
それによって、無数の剣がディビエルを襲い、そのまま切り刻むと共に消滅する。
「こうもあっさりとかぁ」
その爆発の中、一冊のワンダーライドブックが俺の手元へと来る。
「良いよ、面白くなってきたよ。
だったら、少しは本気を出さないとね!!」
そう言い、シャドウもまた、新たなワンダーライドブックを取り出し、剣に装填する。
【妖怪絵巻!九尾の力が宿りし刀が、全ての命を狩り尽くす!】
【妖怪絵巻!鬼神の力が宿りし刀が、全ての命を狩り尽くす!】
その音声と共にシャドウの身体には九尾の鎧、右腕には鬼の顔が現れる。
まさに日本を代表する妖怪達が揃っているようか感覚だ。
「向こうも盛り上がっているけど、いけるよね、飛羽真」
「あぁ勿論だ、鬼太郎さんもいけるか?」
「ここまで来たからね、付き合うよ」
その言葉を聞き、俺はすぐに新たなワンダーライドブックを取り出す。
【とあるお猿さんの冒険記、摩訶不思議なその旅の行方は…】
その音声と共に、俺はストームイーグルを取り出し、二冊のワンダーライドブックを装填する。
「変身!」
【烈火抜刀!語り継がれし神獣のその名は!クリムゾンドラゴン!】
【烈火三冊!真紅の剣が悪を貫き、全てを燃やす!】
鳴り響く音声と共に、これまで以上に赤く統一された姿になり、全身が燃えるような感覚と共に俺は変身を完了する。
「物語の結末を決めるのは、俺達だ!」
その言葉と共に、俺達はシャドウに向けて構える。
ーーー
「アヴァロンで十分な成果は得られた」
暗闇の空間において、カリバーはそう呟きながら、近くにある机に並んでいたワンダーライドブックに目を向ける。
「これが、君がこれまで行ってきた事かい?
随分と時間がかかってようだけど」
そう言いながら、カリバーに近づくのは静鞠だった。
「あぁ、真理への道は既に理解した。
あの場で全てのワンダーライドブックを奴らに渡したのは計画としては上手くいった」
「そうか、私としては、もう少し飛羽真君の活躍を見ていたいけどな」
「向こうに行くつもりならば、好きにしろ」
そうカリバーは興味がないように呟くが
「いや、それはないね。
あそこはあまり面白くないからね。
私は私個人として、飛羽真君の力を手に入れたいからね」
そう満月を思わせる笑みを浮かべる静鞠に対して、興味がないように机の上を見つめながら、一冊の本を掴む。
【 DEATH GUNNER】
それは飛羽真が初めての相手でもあるデスガン・ディビエルを作り出す為のアルターワンダーライドブックだった。
それが始まりと共に
【月の鬼 累】【暴食のグラトニー】【電脳悪魔黙示録】【大邪龍プロトン】【革新者達の法律書】
次々と鳴り響くアルターワンダーライドブック。
それは飛羽真が数々の激戦を繰り広げたディビエル達のアルターワンダーライドブックであり、そこから溢れ出る闇はカリバーの手元にあるワンダーライドブックへと注がれていた。
「これはこれは」
その光景を見つめる彼女は不思議そうに見つめるが
「私自身も真理から僅かだが知識がある。
そして、これまで理解できなかったこれも発動できるようになった」
その一言と共に、集まった闇はやがて払われ、一冊のワンダーライドブックが姿を現した。
「それで、そのワンダーライドブックでどうするつもりだい?」
「無論、真理への探究だ」
【ジャオウドラゴン】