聖なる刃と物語   作:ボルメテウスさん

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暴走する竜の力

周りには何もない黒い場所で彼らは歩いていた。

 

「本当にやるのか?」

 

「あぁ、この本の事について知るには、実際に使わないと分からないから」

 

そう言いながら、飛羽真の手には今でも暴れだそうとしているプリミティブドラゴンだった。

 

無事にプリミティブドラゴンを受けとった彼らが最初に行ったのはプリミティブドラゴンの解析だった。

 

しかし、ノーザンベースでの解析ではプリミティブドラゴンの情報は詳しく知る事ができず、謎が深まるばかりだった。

 

そこれで、彼らが行ったのは、プリミティブドラゴンを実際に使用し、その謎を探る事だった。

 

だが、それは明らかに危険な行為だったが、前に進む為に飛羽真はそれを使用、そして集ったメンバーは飛羽真を暴走した時に止める為に集まっていた。

 

「それじゃあ、行くぞ」

 

「あぁ、分かった」

 

その日、ノーザンベースの修練場であるリベラシオンに飛羽真を中心に他のメンバー達が集まっていた。

 

「気を引き締めてやれよ。

それは暴走する可能性が高いからな」

 

「分かっています」

 

その言葉と共に飛羽真が取り出したワンダーライドブック。

 

【古の大いなる竜が本の力を掴み取る!掴ませよ!新たなる力!I wanna get the force!】

 

その音声が響かせ、飛羽真の懐から飛び出たブレイブドラゴンが吸い込まれる。

 

「これは、ワンダーライドブック・カバーと似ているけどっ」

 

その音声が響かせながら、そのままプリミティブドラゴンは聖剣ドライバーに装填され

 

「ぐっがあああああ!!!」

 

【プリミティブドラゴン!ブレイブドラゴン! ゲット!】

 

「へんっしんっ!!!」

 

身体から溢れ出る何かを抑えるように、飛羽真はそのまま火炎剣烈火を引き抜く。

 

【烈火抜刀!バキッ!ボキッ!ボーン!ガキッ!ゴキッ!ボーン!

プーリーミーティーブ! ドラゴーン!】

 

「グゥゥゥグォオオオオッ! ウゥハァァヴァァッ!!」

 

変身を行うと共に、右肩にはドラゴンの頭蓋骨、腕や足には骨を象った透明感のある水色の装甲を纏う。

 

その姿はまさにブレイブドラゴンが骨だけになった姿へと変わった。

 

「これがっプリミティブドラゴンっ」

 

「プリミティブとは少し違うが」

 

「だが、油断するなっ、おい飛羽真っ、意識はあるか!」

 

「なんとかっ、けどっ」

 

「とにかく、今はそれを制御する事に集中しろ」

 

「それはわかってっ」

 

そう叫んだ瞬間、頭を押さえていた飛羽真は

 

「ガアアァァァ!!!」

 

「くっ」

 

そのまま近くにいたクシーフォスに襲い掛かった。

 

その攻撃を受けたクシーフォスはなんとか、その攻撃を受け止めるが、それでも後ろに下がる。

 

「ちっ、なんつうパワーだよ」

 

そんなクシーフォスの背中をバスターも支えた。

 

「今のサウザンベースの中でもパワーが強い二人が合わせて互角なんて」

 

「とにかく、押さえるぞ」

 

「よしっ、分かった!!」

 

その言葉と共にエスパーダと剣斬の二人が攻撃を仕掛ける。

 

「ぐぅがあぁぁ!!」

 

【この熾烈極まる牙闘をその身に宿した獣の力で勝ち抜く獣闘士達がいる】

 

その二人が迫っている間に、懐から飛び出た一つのワンダーライドブックが、プリミティブドラゴンに新たなワンダーライドブック、キリングバイツが装填される。

 

同時にプリミティブドラゴンに表示されていたブレイブドラゴンからキリングバイツへと変わる。

 

その音声が鳴り響くと同時に攻撃を仕掛けていたクシーフォスの身体を踏み台にして、そのまま飛び上がる。

 

「ガアアアァ!」

 

「うわぁ!」「こっちの動きに対応している!?」

 

その言葉と共に、手に持った火炎剣烈火をそのままベルトに装填すると、セイバーの両手から骨の爪が生え、二人と戦いをくり広げる。

 

その場で動かないセイバーだが、獣の直感とも言える動きで対応していた。

 

「まさか、プリミティブドラゴンはワンダーライドブックの能力を強制的に引き上げるのか」

 

「ぐぅっ、がぁッ!!」

 

その戦いの中で一つの攻撃がエスパーダに当たる直前で、飛羽真の動きが止まる。

 

「飛羽真っ」

 

「ぐっ、どこに?」

 

「?」

 

「止まってはいけません!」

 

「はっ」

 

その様子を見ていたブレイズはすぐにエスパーダの前に立つと、そのまま飛羽真の懐から出てきたのは新たなワンダーライドブックだった。

 

「そろそろ時間ですかっ」

 

そう言うとブレイズもまた複数のワンダーライドブックを取り出す。

 

【かつての獲物で武装した脅威を一刀の元に切り裂いた神獣がいた】

 

【とある音速の針鼠がくり広げる暗黒の王との戦いの物語】

 

ブレイズは、そのまま二つのワンダーライドブックをそのまま聖剣ドライバーに装填し、一気に引き抜く。

 

「がああぁぁ!!!」

 

【かつて、神殺しの牙を持つ擬いものの狗神を宿す少年がいた】

 

その音声と共にプリミティブドラゴンの身体が影で覆われる。

 

「ぐっグルルッ?!」

 

「っ!」

 

【流水抜刀!蒼き獣が剣を手に大地を駆ける!レジェンドビーストブレードズ】

 

「はぁはぁ」

 

一気にワンダーコンボを発動させたブレイズに対して、飛羽真はこれまでのような荒々しい動きとは一変し、その場で制止した。

 

「状況は分かりませんが、このままでは危険なのは確かです。

行きますよ、飛羽真君!」

 

【必殺読破!流水抜刀!ポケモン!ライオン!ソニック!三冊斬り!ウォ・ウォ・ウォ・ウォーター!】

 

水勢剣流水をドライバーに戻し、トリガーを一回引いてから抜刀して、その手には水勢剣流水を手に、飛羽真の身体を一閃に切り裂く。

 

その一撃を食らい、そのままゆっくりと膝から倒れ、そのまま変身が解かれる。

 

「ふはぁはぁっ!!」

 

「飛羽真君っ」

 

「たくっ、無茶だぞ!

いきなり禁書を使うなんて」

 

そう言いながら、変身が解かれた飛羽真に全員が近づく。

 

「それでも、約束したからな。

こいつと向き合うのを」

 

そう言って、プリミティブドラゴンを飛羽真は見つめる。

 

「だけど、少し分かった事もある」

 

「分かった事?」

 

「そういえば、気になる事を言っていたが」

 

「気になる事?」

 

そう、富加宮の言葉に疑問を問いかける。

 

「どこにって」

 

「・・・どこに?

そう言えば、確かにあの時」

 

その言葉と共に飛羽真が思い出したのは、変身していた時の光景だった。

 

その光景は一人の少年が何かを探し求めるような声だった。

 

「聞きたいけど、プリミティブドラゴン以外の禁書はあるんですか?」

 

「それって、力を求めている事ですか?」

 

「いいや、ただ、なんだか、探している感じがするんだ。

誰かを、あの感じは、友達を」

 

「友達を」

 

そう言うと

 

「それじゃあ、あそこに行く?」

 

「あそこ?」

 

それを言い出したのは緋道だった。

 

「俺が強さを学んだ所。

あそこに行くのは卒業して以来だからなぁ」

 

「それって、学校?」

 

「どこなんだ?」

 

「国立半蔵学院」

 

---

 

「さて、まずは実験を始めようか」

 

そう言いながら静鞠は一冊のワンダーライドブックを取り出す。

 

取り出したワンダーライドブックを投げると、それを中心に一つの人影が形成された。

 

「くっ、ここは?」

 

「ここは僕の隠れ家だ。

さて、誕生を祝福しよう」

 

「隠れ家?

俺は一体」

 

それに対して、自身の事が分からない男は混乱しながらも

 

「君は僕と共に歩むメギドだ」

 

「メギド?」

 

そう言いながら、静鞠が取り出したのは何の特徴もないベルトと剣、そしてワンダーライドブックの3つだった。

 

それを男に渡すと

 

【目を覚ませ!幻獣を司るレジェンドメギド!】

 

その音声と共に、ワンダーライドブックには龍やグリフォン、フェニックスといったあらゆる幻獣を混ぜ合わせたような白い外見をした怪人が刻まれる

 

「おめでとう。

今日から、君はレジエルだ」

 

「レジエル?」

 

それと共に剣の形は変わった。

 

その光景を見ながら、静鞠は笑みを浮かべる。

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