「フィング、お前」
侵入者の報告を聞き、飛羽真達は向かった。
その先で待ち受けていたのはフィングと、その後ろにはソードオブロゴスの制服を身に纏った数十人の軍勢だった。
「フィング、お前」
「言ったはずだ、ここにある封印の本を回収させてもらう」
その言葉と共にフィングはそのままワンダーライドブックをベルトに装填し
「変身」
【嵐気銃剣征嵐!暴風!雷撃!豪嵐!銀河爆走の夜!!
征嵐翻訳!邪道を征する雷風が、銀河の夜を駆け抜ける!】
その音声と共にフィングが変身を完了する。
「だったら、相手になってやるよ!!
変身!!」
それと共に緋道もまた剣斬へと変身し、そのままフィングへと近づく。
「あぁ、あいつ、また一人でって」
飛羽真はすぐに合流しようと走り出すが、そんな飛羽真の前にソードオブロゴス達が立ちはだかり、そのままナイツへと変身し、襲い掛かる。
「変身!」
それを見た飛羽真もセイバーへと変身し、戦いを始める。
物量で攻め込んでいくナイツに対して、セイバーはなんとか奮闘するが、数の差で不利になっていた。
「これじゃ、緋道の元にっ」
だが、そんなナイツ達に向けて、次々と攻撃が放たれる。
「これって」
「飛羽真君っ、ここは私達がなんとかするから」
そう言いながら、横を通り過ぎたのは、飛鳥だった。
同時に飛鳥達は各々の忍術を使いながら、ナイツが塞いでいた道を開いてく。
「っありがとう!」
その言葉と共に飛羽真はすぐに緋道の元へと向かって走る。
「ぐっ」
飛羽真がようやく辿り着いた先で待ち受けていた光景。
それは以前の戦いと同様に緋道がフィングによって、危機的状況に陥っていた。
「緋道っ」
「変わっていないな。
貴様はあの時と同じだ」
そう言いながら、フィングは嵐機銃剣征嵐を緋道へと向けていた。
「あぁ、そうだな。
お前って、結構強いんだな、俺のスピードに追いつけるぐらいには」
「なに?」
その言葉に疑問に思っている間に緋道はそのまま自身の首に巻いてあるマフラー、ブラストラッパーを引いた。
同時にフィングとの距離が一気に詰め、緋道はそのまま怒濤の連続攻撃を食らわせる。
「なっなにがっ」
「へへっ、こういう小細工も結構強いんだ」
「えっ、あれって」
何が起きたのか確認するように飛羽真は見つめると、ブラストラッパーから伸びているのはワイヤーだった。
「お前っ」
「飛鳥達の忍術を色々と見て、細工させてもらったよ。
細工って、なんだか弱そうに見えたけど、やり方次第という訳だね」
「お前がっ他の奴の強さを認めただとっ」
そう言いながら、ワイヤーを斬った剣斬はそのまま笑みを浮かべる。
「そうだな。
だけど、強さこそ正義!
だったら、その強さを認めるのも強さだからね」
そう言った緋道は
「あんまり考え方は変わらないけど、少しは変わったな」
「あぁ、俺は他の奴らが弱いとはもう思わない。
そいつにはそいつしかない強さを持っている。
だから、俺はそんな奴らの中でも頂点の強さを手に入れてやる!」
それと共に
「成長したようだな」
その言葉と共に緋道の手元には自来也蝦蟇伝があった。
「霧夜!!」
「行けっ」
「あぁ、分かっている!
行くぜ、飛羽真」
「あぁ、分かっている!!」
その言葉と共に飛羽真はその手にドラゴニックナイトを取りだし、そのまま聖剣ドライバーに、緋道も自来也蝦蟇伝を装填し、構える。
「「変身っ!!」」
【ドラゴニックナイト!!】【 自来也蝦蟇伝!】
その音声と共にドラゴニックナイトと自来也蝦蟇伝へと変身する。
「両方とも禁書、封印する!」
【雷宿りし強風が、全ての者を惑わせる!】
その音声と共に、フィングの姿は白いマントを身に纏った姿へと変わる。
「一気に行くぜ!」
その言葉と共に緋道はフィングに向かって走り出す。
そのスピードは残像を残す程の早さであり、瞬く間にフィングの懐へと潜り込む。
「2度も同じ手を喰らうか」
だが、それを見越したようにフィングの姿が消えていた。
「えっどこって、うわぁ!?」
戸惑っている緋道だが、その背後から襲い掛かった衝撃。
振り返ると、そこには誰もいなかった。
「どういう事!?」
その言葉と共に飛羽真はそのまま緋道と背中合わせになる。
「さっきの、たぶん九尾の狐って言っていた。
だから、多分、幻覚で姿を消したんじゃないかな」
「えぇ、だったら、どうするの?」
「敵がどこにいるのか分からないんだったら、分かるようにするだけだ!!」
【スペシャル!ふむふむふーむ…完全読破一閃!】
飛羽真はすぐにドラゴニックブースターに火炎剣烈火をリードし、そのままトリガーを引く。
同時に火炎剣烈火を地面へと突き出すと、飛羽真達を中心に空を覆う程の炎の壁が作られる。
「これって、俺達が閉じ込められたじゃないか!?」
それを見て、何時、どこから来るか分からないフィングの脅威に緋道は焦る。
だが、それとは別に飛羽真は笑みを浮かべる。
「あぁ、そうだ。
閉じ込めた。
俺と緋道と、あいつもなっ!」
「ぐっ」
同時に緋道が聞こえたのはダメージを受けたように戸惑うフィングの声。
見つめると、その場所にはフィングが姿を現した。
「何がどうなっているんだ?」
「あいつは姿を隠していただけだ。
幻影だから、こっちを騙しているけど、ようするに見えないだけだ。
だったら、斬る場所を少なくすれば、戦いやすい!」
「なるほど、これだったら行ける!!」
同時に飛羽真の考えが分かった緋道もまた風双剣翠風に装填されている自来也蝦蟇伝を操作する。
【必殺伝授!自来也蝦蟇伝奥義!分身手裏剣!!】
「はああぁぁ!!
はぁ!!」
同時に風双剣翠風を手裏剣モードへと変え、身体をその場で一回転させる。
同時に風双剣翠風を模したエネルギーが次々と互いにぶつかり合いながら、目の前を覆い尽くす程の攻撃が放たれる。
「なっぐっがああぁl!!!」
それらの攻撃を防ぐ事ができず、逃げ道を塞がれたフィングはそのまま姿を現す。
「そこだぁ!!」
【スペシャル!ニンニンニニーン!!自来也蝦蟇伝!!】
それと共に再び二刀流モードへと変えた風双剣翠風と共に分身した剣斬はそのまま次々とフィングを切り裂いていく。
「っがはぁ!!」
それに耐えきる事ができず、フィングはそのまま倒れてしまう。
「よっしゃぁ!!
今度こそ、勝ったぜ!!」
それと共にピースサインをする緋道。
「ここまでっ強くなっていたのかっ」
同時に変身が解かれたフィングはすぐに立ち上がろうとするが
「悪いが、逃がしはしない。
お前には学園を襲撃した事も含めて、問わなければならないからな」
それと共に霧夜が逃げようとしていたフィングを捕らえた。
それを見つめて、決着がついた事に少し安堵した飛羽真は緋道と勝利を分かち合うように笑みを浮かべる。
「っ」
同時に見えたのは、奇妙な光景だった。
骨だけの巨大なドラゴンは寂しそうに鳴いている時に、その足下にゆっくりと近づくのは小さな蛙だった。
ドラゴンの寂しそうな声に合わせるようにゲコゲコと鳴く声。
その音を聞きながら、見上げた先には
「はぁはぁ」
「どうしたんだ、飛羽真?」
「見えた。
ドラゴンと蛙が一緒にいた光景が」
「どういう事?」
そう疑問に思っている中で飛羽真はプリミティブドラゴンを取り出す。
「禁書の中に封印されている彼らが、友達だったのか。
でもなんで、禁書の中に」
未だに解決しないプリミティブドラゴンの謎。