ドクターゲロに転生したので妻を最強の人造人間にする   作:デンスケ(土気色堂)

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104話 襲来後のサイヤ人達。二人のベジータ、再会の王と王子

 バーダックが精神と時の部屋に入った後、儂はベジータ達がトレーニングを受けているGCGの施設に戻った。

 

「鶴仙人、三人の修行は捗っておるかね?」

「会長か。あのベジータ王子には儂の指導は必要ないわい。気の感知は自力で習得しておった。ナッパとラディッツも筋が良い」

 

 ベジータ王子達は気の感知や制御を習得するため、鶴仙人の指導を受けつつ、トレーニングスーツを着て重力トレーニング室で汗を流していた。まあ、ベジータ王子は原作通り実戦の中で習得していたようだが。

 ……儂はヤードラット星で年単位の修行しなければ習得できなかったのに、流石は戦闘の天才だ。

 

 そして今は、実戦レベルで気の感知や制御を使いこなすために、それぞれ違う相手と重力トレーニング室内で模擬戦を行っている。

 

「いつまでも残像に惑わされると思うな!」

「なかなか呑み込みが早いじゃないか、だがそんなペースで動いて大丈夫か? 息が上がっているぜ」

「黙れ!」

 ベジータ王子はターレスと模擬戦をしている。戦闘力では彼の方がだいぶ上だが、気圧を下げて空気が薄い状態で長時間戦うのに慣れていないのだろう。ベジータ王子の方が動きに精彩を欠いていた。

 

「いい気になるなよ!」

「なっちゃいないさ。これが屋外で気功波ありのルールだったら、俺はとっくにやられてる。少しは肩の力を抜いたらどうだ?」

 

「大きなお世話だ!」

 どうやら、ベジータ王子は訓練でも他人に弱みを見せる事に抵抗があるようだ。フリーザ軍では上から数えた方が速いほどの実力者で、訓練相手もラディッツとナッパぐらいだったようだから、人見知りの傾向があるのだろう。

 

「ぜぇ、はぁ、お前ら、こんな厳しい訓練を毎日してるのか?」

 逆に弱みを見せても抵抗のないナッパが、肩で息をしながら重力トレーニング室から出て来た。

「ここまで厳しい組手は毎日やってはいない。俺は何時もここにいるわけではないからな。だが、重力トレーニングはしているぞ。もちろん、これを着てな」

 

 続いて出て来たアックマンが、これ……トレーニングスーツを指で指して見せる。それを見たナッパは苦笑いを浮かべた。

「へへ、フリーザ軍じゃ重力の強い星にでも行かなきゃ、こんなトレーニングは受けられねぇってのによ。このナッパ様より強い奴がゴロゴロしている訳だぜ」

 

「このトレーニングスーツは貴様の戦闘服から作られているそうだが、これもないのか?」

「無ぇよ。防具をうらっ返してトレーニング用のスーツを作ろうなんて、誰が思いつくんだ?」

「フリーザ軍の科学者は、自身でトレーニングをした事がないからその発想が無かったのかもしれんな」

 

 発想や必要性は重要だ。きっかけが無ければ発明は生まれない。

「お、宰相の爺さんじゃねぇか」

「ゲロ、このトレーニングスーツを作ったのは貴様じゃなくてブリーフ博士じゃなかったのか?」

 

「その通りじゃよ。だが、ブリーフも初めてヤードラット星に行った時は、少しだがトレーニングをしていたのだ」

 それで透視能力を習得している。人造人間の開発で、被験者の体内を見るのに便利なのでありがたい。

 

「ふはははっ! やはり偶には新しい相手と模擬戦を行うのは、新鮮でいいな!」

 そう話していると、ラディッツが別の重力トレーニング室から出て来た。よほど充実したトレーニングだったのか、実に楽しそうだ。続いて、訓練相手の孫悟飯が出て来て尋ねた。

 

「相手が同じだと、ついつい戦い方が狭まるからの。しかし、そのフリーザ軍にはお前さん達と組手をする相手はおらんかったのか? フリーザとか」

「フリーザが俺達の訓練の相手っ!? はははっ、面白い冗談だが考えられん。もしそんな事があったら俺達は生きていなかっただろうな」

 

「ガハハハ! 違いねぇ。いや、そもそもフリーザが自分で戦った事なんて聞いた事無いぜ」

「まあ、気に入らない星を吹き飛ばしたり、失態を重ねた部下を粛正する時は自分でやっているが……あれは戦闘とは言わない。ただ指先からエネルギー波を撃つだけだからな」

 

「そもそも、あの偉そうなフリーザが部下の訓練に付き合う訳がないだろう」

「ベジータ王は地獄の自警団じゃ、よく隊員の訓練をつけてるらしいぜ」

「……フンッ、親父の事だ。手下の体に自分の強さと恐ろしさを教え込み、支配するための手に過ぎん」

 

 そして、ベジータ王子とターレスもトレーニング室から出て来た。うむ、元気があってよろしい。昨日はブルマとの口喧嘩に負けてから、別人のように静かになっていたから若干心配だったのだが、杞憂だったようだ。

 

「確かに、会ったばかりの頃は偉そうで嫌な奴だったな。俺と悟空にあんたの家臣に成れとか言ってたしよ」

「貴様のような生意気な家臣は願い下げだ」

「おいおい、これから一緒にフリーザ相手に戦う仲間だろ? 仲よくしようや」

「それより、ここでのトレーニングをいつまで続ければ、精神と時の部屋とやらを使えるんだ?」

 

「気の感知を習得して、空気の薄さに慣れたら、じゃな。精神と時の部屋に入る前にそれをクリアしておいた方が、修行が捗る。

 王子は既に気の感知は習得しているようじゃから、数日後には入れるだろう」

 

 鶴仙人や亀仙人は、既に精神と時の部屋に二日入っているので、内部で指導ができない。そのため、部屋に入る前に習得を目指してもらっている。

 それに、別の歴史の未来から来た悟空やベジータと鉢合わせしたらまずい。

 

「それと、昨日の別の歴史から連れて来られた君達から採取した細胞の解析結果を持って来た。これを聞けば体の力を少しは抜く事が出来るだろう」

 

「別の歴史の俺達の細胞だと? いつの間に採取してたんだ?」

「別の歴史のベジータ王子の戦闘力は1万8千、ナッパは4千、ラディッツは1500。年齢はベジータ王子とラディッツが三十歳前後じゃから、ナッパも十歳以上上になるな」

 

「なんだと!? 別の歴史の俺がキュイと同程度の戦闘力だと!?」

「よ、4千!? 少なくねぇか!?」

「せ、1500……」

 

 儂が告げた数字は、ベジータ王子達にとって衝撃的だったようだ。特にラディッツなど顎がカクンと落ちている。

「王子は悪くねぇ数字だが、あの二人は弱いな。悟空より弱いじゃねぇか」

「ああ。しかも、ラディッツはサタンより弱いぞ。クリリンとそう変わらん」

「これこれ、他の歴史は他の歴史じゃ。彼等には彼らなりの苦労があるのだから、そう言っていかんぞ」

 

 ターレスやアックマンも驚いているが……それは単にこの歴史の地球陣営、いわゆるZ戦士の強さが全体的にインフレしているだけだ。なので、原作と同じ戦闘力の彼らを下に見る理由はない。

 ただ、ベジータ王子は他の歴史の自分、ベジータダークを上に見ていたようなので伝えたまでだ。

 

 価値基準が主に強さであるベジータ王子にとって、当時の自分の百倍相当の強さを持つ他の歴史の自分の出現は衝撃的だっただろう。それ以来彼が焦っていた理由の一つだったはずだ。

 気にするなと言っても、自分と同じ姿形に同じ声だ。意識するなと言う方が無理じゃ。

 

 昨日儂が諫めたり、ブルマに言い負かされたりした後はだいぶ落ち着いていたが、まだ気にしているように思えたので、「細胞を解析した結果」と言う事にして情報を伝えた。

 トーマがベジータダークに言った言葉は、聞こえていなかったようじゃしな。

 

「チッ、あの強さも全て歴史改変者とやらからの借りものか。他の歴史とは言え、俺とあろう者が情けない」

「……他の歴史の俺程ではないだろう、ベジータ。あの野郎、碌なトレーニングもせずにあんな偉そうなことをほざいていやがったのか」

 ラディッツには効きすぎてショックを受けてしまっているようだが。

 

「キリで強化されると半ば以上正気を失うから、仕方あるまい。それに所詮は他の歴史の住人じゃ、気にしすぎんようにな」

 原作では「弱虫」と呼ばれている事を黙ったまま、そう励ますのだった。

 

 ちなみに、地球国政府にはベジータ達が地球に来た一件は、「悪の帝王フリーザに騙されて利用されていたベジータ王子と合流した。その際、悪の宇宙人(歴史改変者)の妨害を受けた」と説明してある。嘘はいっていないが、表現を簡潔に、そしてマイルドにした。

 さすがに事実を、ベジータ王子達サイヤ人が他星を侵略して住民を皆殺しにしていた事を広めると、彼らに対する恐怖心や警戒心を煽る事になるじゃろうからな。

 

 トワとミラについては過去に既に悪の宇宙人として映像を公開しているので、問題はないだろう。

 こうして宇宙軍レッドリボン旅団は実績を積んだのだった。

 

 

 

 

 

 

 三日後、予定通りバーダック達は精神と時の部屋での修行を終えた。一日多いのは、悟空以外が儂の作った超神水改を飲んで一日苦しんだからだ。

 

「トランクスや父ちゃんはともかく、ベジータ、おめぇはやっぱり無理じゃねえかな?」

「だ、黙れ、カカロット! この俺が、貴様がガキの頃耐えられた毒に、耐えられないとでも思っているのか!?」

「いや、そうじゃなくてよ。飲んでも強くなれねぇんじゃねえかって」

 

 瀕死から回復してもほとんどパワーアップしない程強くなっているベジータに超神水の効果があるか、悟空は懐疑的なようだ。

「どうなんだ、ゲロのじっちゃん?」

「飲む前に忠告した通り、儂も効果は殆どないと思う。そもそも、超神水改を持って来たのはバーダックとトランクスに飲ませようと思ったからだ」

 

「くっ……」

「ただ、君程強い被験者に超神水や超神水改を飲ませた前例はない。飲んだだけで劇的に強くなる、という効果は期待できんが、修行での成長をより上げる効果はあるかもしれん」

 

 タイムパトロールのベジータや悟空は、サイヤ人故に見た目は若いが、肉体の全盛期は過ぎている。それが若い頃の成長ペースに戻るなら、効果はありと見るべきだろう。

「そっか。良かったな、ベジータ。飲んでも無駄じゃなかったかもしれねぇぞ。しっかし、オラはガキの頃に飲んじまったからな。なあ、ゲロのじっちゃん、ちょっと稽古しねぇか?」

 

「ちゃんと手加減してくれるなら、喜んで。丁度スカウターやシールド発生装置の改良型の耐久力も試したかったところじゃからな」

 そして悟空に実験と組手に付き合ってもらい、儂も充実した時間を過ごす事が出来た。また、余った時間で桃白白の主演映画やこの歴史の悟空達の『神龍の伝説』を纏めた映画を見せたら、「この歴史のオラ達も楽しそうだなぁ!」と笑っていた。

 

 そしてタイムパトロールの面々は精神と時の部屋から出た後に時の巣に帰り、バーダックはパオズ山の孫悟飯の庵に戻った。

「涼しい顔してあんな猛毒を勧めてきやがって。とんでもねぇ爺だな、あんた」

「うむ、よく言われる」

 

 バーダックは精神と時の部屋の修行でかなり強くなり、更にスーパーサイヤ人2になる事に成功したようだ。手応えとしては、もう少しで次の段階……3にも手が届く気がしているらしい。タイムパトロールの一員として活躍できそうで何よりだ。

 

「しかし、俺はラディッツやこの時代のベジータ王子達と部屋に入っても良かったんじゃねぇか? あいつらは三人だから、枠が一つ空いてるはずだ」

「いや、それは良くないな。重力トレーニングに支障が出る」

 

 バーダックとこの歴史のベジータ王子達との実力差は圧倒的だ。そして精神と時の部屋は、内部の広さは地球と同じくらいだが、掛けられる重力の強弱を場所毎に変える機能はない。

 バーダックにとってトレーニングに丁度いい重力だと、ベジータ王子達は圧死しかねない。逆に、ベジータ王子達に合わせると、バーダックのトレーニングにならない。

 

「チッ、なら仕方ねぇか」

「ベジータ王子と部屋に入る四人目の目途はつけているから、そう心配しなくても大丈夫だ。君はギネや悟空、チームと稽古をつけてやるといい。交流戦は来月じゃからな」

 

「あの世の亡者と腕比べか。何度聞いても信じ難い話だぜ」

 

 一方、ベジータ王子達は低気圧での訓練に慣れ、ナッパが気の制御と感知を完全に習得した後、バーダック達が出た次の日に精神と時の部屋に入る事になった。そして儂は彼らの訓練の幅を広げるため、四人目の参加者を紹介した。

 

「そう言う訳で、彼が君達と訓練に参加する人造人間8号、通称ハッチャンじゃ」

「よ、よろしく。孫悟空のお兄さん、俺、ハッチャン」

「ああ、弟が世話になったようだな。俺はラディッツだ。お前は……牛魔王と同じタイプの地球人なのか?」

 身長3メートル程の8号の巨体を見上げて、ラディッツが戸惑いながら8号と握手を交わす。

 

「ううん。俺、機械ベースの人造人間」

「つまりロボットなのか。……トレーニングに意味があるのか?」

「戦闘データの充実とか、色々」

 

「そうか。世話になる」

「お前、人造人間ならメチャクチャ強いんだろ? お手柔らかに頼むぜ」

 そして一日後、部屋から出て来たベジータ王子達は超神水を飲み……やはり三人とも悶絶した。

 

「き、貴様、俺達を毒殺するつもりじゃないだろうな?」

「ベジータ王子、飲む前に死ぬほど苦しいと忠告したじゃろう。ただ、耐えられなくなったらいつでも言ってくれ。解毒剤の超聖水は用意してある」

 こうしてみると、やはり異なる歴史でもベジータ王子はベジータじゃな。

 

「お、おいっ、カカロットにもこの猛毒を飲ませたんじゃないだろうな?」

 ラディッツが額に脂汗を浮かべてそう尋ねてきたので、儂は正直に答えた。

「悟空にはまだ飲ませておらんよ。ブルマやチチ、チャオズにもまだじゃ。じゃが、ターレスやタイツ、リークやタロは飲んで強くなった。もちろん、儂と4号、そしてギネもじゃ」

 

「ぐ、ぐおおおっ!」

「バーダックも飲んで一晩苦しんでいたが、乗り越えたぞ。まあ、効果を弱めた改良型の方じゃが」

「親父とお袋が耐えられて……俺が耐えられんわけがない!」

 

「それと、ベジータ王も飲んだぞ」

「あの親父がか? 貴様等の言う親父と、俺が知っている親父は本当に同一人物なんだろうな?」

 ラディッツは親の事を聞かせて奮起させる事に成功したが、ベジータ王子の方はあまり効果はなかったようだ。まあ、ベジータ王は死後に一皮むけたから、それを知らない彼からすると同名の別人の話を聞かされているような気分になるのかもしれん。

 

「うおおおおおっ! おおっ、体が軽いっ、全身に力が漲ってるぜ!」

「おめでとう、ナッパ。きっと、ベジータとラディッツもすぐに起きる」

 そして、最も早く超神水に耐え抜いたのは、ナッパだった。やはり戦闘力より生命力の高さがものを言うようだ。

 続いて二人も立ち直り、すぐに精神と時の部屋の中に戻っていった。

 

 そして丸一日後、三人とも強くなって出て来た。

「トレーニングの成果は上々なようじゃな。では、此方のツーノ長老に潜在能力を起こしてもらうといい」

「ま、また死ぬほど苦しい目に合うのか?」

 

 顔を顰めるナッパに、ツーノ長老は首を横に振って手を見せた。

「いや、痛みや苦しみはない。ただ頭に儂の手を乗せるだけだ。しかし……ゲロよ、こやつらは本当に大丈夫なのか?」

「ええ、問題ありません」

 

 ベジータ王子達の悪心を見抜いて案じるツーノ長老に、儂はそう言って頷いた。原作では悟空を地球ごと吹っ飛ばそうとしたり、天津飯達を殺そうとしたり、アニメではアーリア星を売る価値無しと判断するなり星ごと吹っ飛ばすなどしていたが、この歴史では事情が異なる。

 

 原作と違って敵ではなく味方じゃし、彼ら三人の間には仲間としての絆がある。むろん、手放しに楽観する事は出来ないが。それに、ツーノ長老はバーダックチームの面々の潜在能力を起こすときも同じように心配していた。

「分かったらさっさとやれ。フリーザの野郎を野放しにしたくないのは、貴様らナメック星人も同じだろう」

「だが安心しろよ、他の星を侵略するような真似はもうやらねぇからよ。この爺さんが雇ってくれる間はな」

 

「やれやれ。では、順番に頭を下げてくれ。儂の手が届くようにな。……これは素晴らしい才能じゃ。天才と言っていい。だが、強さや勝利以外の価値を認めた方がいいだろう」

「余計なお世話だ」

 まずはベジータ、続いてラディッツ、ナッパと潜在能力を起こしていく。

 

「おお、すげぇ! あの猛毒と違ってこんな簡単にパワーアップできるなんて、やっぱりナメック星人はすげぇな! おい、爺さん、俺の戦闘力はどれくらいになった!?」

「どれどれ……6万9百じゃ」

 

「6万!? 我ながら強くなったもんだぜ! こりゃあ、キュイの野郎のライバルなんてやってられねぇな!」

 ナッパはそう言って誇らしげに笑うが……キュイはベジータ王子のライバルではなかっただろうか? それとも、この歴史のベジータ王子は原作よりだいぶ戦闘力が高いのに対してキュイの戦闘力は同じなので、必然的にラディッツやナッパのライバルになったのかもしれない。

 

「ラディッツは9万4千、ベジータ王子は15万5千じゃ」

「お袋の半分にも届かなかったか」

「ふん、ギニュー特戦隊は越えたか。これでもまだ人造人間共に敵わんとはな。おい8号、帰る前に一度だけ模擬戦に付き合え」

 

「わ、分かった。じゃあ、一度だけ」

「俺も頼むっ!」

「俺も頼むぜ、ハッチャンよぉ」

 

「じゃあ、一度にやろう。チームワークの確認もできるし、俺も帰るのが遅れてホワイト大佐に怒られなくて済む」

「神殿から離れてやるんじゃぞ。あの荒野でも構わんが」

 そして戦闘力30万相当の8号とベジータ王子チームで模擬戦を開始していた。二年分の修行でだいぶ8号とも打ち解けたようだ。

 

 そして儂の方は、やる事は山積みだ。魔神化したトワに壊された魔術妨害装置のパワーアップ、そのトワとミラ、それに加えてバーダックやベジータ王子達の細胞の解析、こっそり回収したバーダックが付けていた仮面の破片の解析、8号のバージョンアップ、シルバー大佐の改造プランの更新。さらに、ピラフ大王がプロジェクトリーダーをしている火星のテラフォーミングも進めなければならん。四身の拳を使っても、体と時間が足りやしない。

 

 サイバイマンの細胞の解析と種の作成、そしてバイオ戦士への改造はコリー博士とシトウ達に任せて、ギリギリなんとかなっている。

 

「おい、ゲロ。そう言えば惑星フリーザNo79の基地から地球を観測されているなら、火星のテラフォーミングを進めるのは拙いんじゃないのか?」

「まあ、隠しようがないじゃろうからな。監視衛星だけならともかく、惑星全体を光学迷彩で擬装し続けるのも難しい。

 フリーザがテラフォーミングに関してどう考えるかは不明だが、なんとかなるだろう」

 

 カバーストーリーを上手く信じ込ませられれば、地球はベジータ王子の支配下になる。その地球の科学技術でテラフォーミングが可能になったからと言って、フリーザもいきなり地球を滅ぼしには来ないだろう。

 テラフォーミングした惑星の売買には自分を通すようにとか、そうした注文を付けて来る可能性は大きいと思うが。

 

「しかし、トワ達の細胞の解析は難しいな。未知の部分が多い、シルバー大佐へ移植するのはやめておいた方がいいかもしれん」

 約一か月かけてもトワとミラの細胞の解析はまだ終わっていなかった。細胞に魔力が残留しており、それが科学的な解析を妨げているのだ。魔術妨害装置でも、ただそこにあるだけの魔力は消せないので意味はない。

 

 これは暗黒魔界人や魔術師専用の分析機器を開発した方が速いかもしれん。

「スカウターの改良のように簡単にはいかんか」

「ゲロ、そのスカウターの改良を簡単にしてしまうのも凄いと思うけど」

「ブリーフ、君とブルマが手伝ってくれたからだ。まあ、まだ10億ぐらいまでしか計測できないが」

 

 バーダックがスーパーサイヤ人になると計測不能になってしまう程度だ。

 

 ちなみにシールド発生装置の方は、以前は最大で2千万程度の気功波までしか防げなかったが、1億まで防げるようになった。出力を上げるためにやや大型化してしまったが、天下一武道会の開催には支障はないだろう。

 後はナノマシンや瞬間移動等の超能力を機械で行う技術など、メタルクウラがやっていた事の再現だが、まだまだ形にするには時間がかかりそうだ。

 

 そうこうしている内に、あの世との交流戦の時期がやって来た。

 

 

 

 

 

 

「おおっ、バーダックだ! バーダックだよな? ターレスか悟空がデカくなったわけじゃなくて!」

「お前は確か……誰だ?」

「おい、お前の事なんてしらねぇってよ!」

 

 占い婆の宮殿では、交流戦一日目であの世からやって来たサイヤ人達の内三人にバーダックが囲まれて困惑していた。

「そりゃあ仕方ねぇ、俺が死んだのはコルドがフリーザに代替わりする直前だったからな! だがあんたは地獄じゃ有名人だぜ!」

「ああ、地獄に居る悪人で、あんたの名前を知らねぇ奴は殆どいねぇよ!」

 

「ほう、そんなに俺の悪名が地獄で有名とは知らなかったぜ」

 驚くバーダックに、あの世チームのサイヤ人は続けた。

「いやいや、ギネの姉さんやトーマさん達が聞きまわってたからな。バーダックってサイヤ人を知らないか、ってな」

 

「お前ら、まさか地獄中に俺の事を聞いて回ったのか?」

 バーダックが胡乱気な様子で聞くと、ギネ達は誤魔化すように笑った。

「いや~、地獄中って程じゃないよ。心当たりと聞いて歩いただけで」

「そうそう、他のサイヤ人と、フリーザ軍の連中と、後色々だな」

 

「それで十分すぎるぜ、全く。死んでからの方が有名になるとはな」

 バーダックは地獄ではこの交流戦でベジータ王と何度もしのぎを削っているギネの夫、ドクター・ウィローが起こした反乱で活躍したトーマ達のチームリーダだった男として、広く名が知られているらしい。

 

 一方、五人チームの残り二人はベジータ王子の周りに集まっていた。

「ベジータ王子! 大きくなられて……!」

「その姿を見たら、ベジータ王もお喜びになるでしょう」

 

「貴様等は……確か、親父の部下だった連中か」

「はっ! 覚えていていただき光栄です!」

「あ、ああ」

 ベジータ王子は、自分に忠実な様子を見せる生前からのベジータ王の部下だったエリートサイヤ人達に困惑を覚えているようだ。

 

「あの親父が俺の姿を見たところで喜ぶとも思えんがな。まあ、いい。さっさと試合を始めろ」

「はっ! おい、ベジータ王子に我々の訓練の成果をお見せするぞ!」

「仕方ねぇな。よし、この世の連中に稽古をつけてやるとするか!」

 

 そして始まった試合は昼までかけて二回。この世チームはメンバーを変えて、一度目はチャオズ、ギラン、パスタ、パンプット、ボンゴ、ブルー大佐の六名。二度目はクリリン、ジャガー、サタン、ブルマ、チチの五名で行われた。

 

 二試合とも勝ったのはあの世チームだったが、彼らはこの世側の選手に驚かされる事になった。

「新顔の連中、初めて交流試合に来たにしては強いな。チャオズ達が強くなるのは分かるが、あいつらは何処から生えてきやがった?」

 

「二試合目の奴等も強くなってるぜ。去年までは束になってかかって来ても、片手で勝てたガキ共が随分やるようになってる。しかも、いい動きをしやがる。特に、あのクリリンって地球人は動きがすばしっこいな」

「ああ、下級戦士相当になるには後二年か三年はかかるだろうと思っていたが……それにバーダックの倅の嫁は、もう下級戦士の動きじゃないぞ」

 

「あの宰相閣下の孫娘も負けていない。強くて超能力も使えて天才科学者……血は争えんと言う事か」

「待て、確か血は繋がってないはずだぞ」

 

 あの世チームのサイヤ人達の戦闘力は、下級戦士出身が7千から9千、エリート二人が1万数千程の戦闘力の持ち主だったが、この世チームが去年と比べて大きく成長していることに驚いていた。

「イ、イテテ。褒められて悪い気はしないけど、俺は瀕死になってもパワーアップしないんだから、手加減してくれよ」

「団子を三日食わなかったら、葛藤して食え、だ」

「え? 団子? ……男子三日会わざれば、刮目して見よ、か?」

 

「まあ、実際には三日どころか三年分修行したのよね、あたし達」

 精神と時の部屋で二年分修行したので、あの世チームから見るとこの世チームはブルマの言うように去年と比べて三年分強くなっている事になる。

 

「なんか、ズルしたみてぇで気が引けるべ」

 あの世には精神と時の部屋が無い。それに、占い婆にこの世に一日だけ戻って来ても部屋を使う事は出来ない。外では一瞬でも、死者の主観で一日過ぎればあの世に戻らなければならなくなるからだ。

 

「チチ、そんな事ねぇ。精神と時の部屋での修行は、ゲロのじっちゃんのお陰で大分楽になったって神様が話してたけどよ、修行の成果はチチ達が頑張った成果だ。気にすんな」

「んだな、悟空さ」

 

 そうチチを励ます悟空。二人の様子を見ていたサイヤ人が、笑いながらバーダックに話しかける。

「バーダックと言い悟空といい、親子そろっていい女を捕まえるな。なにかコツでもあるのか?」

「惑星ベジータが健在だった頃にギネが良い女だったと気が付かなかったお前らには、話しても無駄だろうぜ」

「がははははっ! それを言われると何も言い返せねぇな! おう、バーダック、次はお前も試合に出ろよ!」

 

「おーい、おっちゃんっ! それより前にオラ達と戦ってくれよ!」

「そうだな。おい、お前ら、俺と戦いたかったらカカロット達を倒してからにしろ。お前らが勝ったら相手をしてやる」

 

 そうして始まった午後の試合では、一回目のこの世チームはナム、チューボ、悟空、ヤムチャ、天津飯。善戦はしたが、やはりあの世チームの勝利となった。だが、二回目はチャパ王、鶴仙人、亀仙人、牛魔王、桃白白の五人にメンバーが変わり、この世チームの勝利となったのだった。

 

 そして、本日最後の午後三回目。バーダック一人対あの世チームの五人では、試合と言うよりバーダックが彼らの稽古を見ているようだった。

 

「おい、ゲロ。奴らは本当にサイヤ人だろうな?」

 今日一日、交流試合を観戦していたベジータ王子は儂にそう尋ねてきた。

「見ての通りだ。言っておくが、流石の儂も魂を改造するような事は出来んぞ」

 

「俺の知っているサイヤ人とは違い過ぎる。一度死ぬと毒気が抜けるのか? どいつもこいつも甘ちゃんになりやがって」

 ベジータ王子の視線の先では、4号やナメック星から来たツムーリの治療を受けて回復したサイヤ人達が、自分達を負かした桃白白や牛魔王と握手を交わし、バーダックの圧倒的な強さに文句を言いながらも、お互いの健闘を讃えている。

 

「なるほど、彼らの変化が奇妙に見えるのか」

 惑星ベジータが健在で彼等が生きていた頃は、訓練とはいえこのような清々しいスポーツの後のような光景はあり得なかったのだろう。

 

 さらに、ベジータ王子は約半年前までフリーザ軍に所属していたのだ。試合後に握手するような人間関係を築けていたのは、それこそナッパとラディッツぐらいだっただろう。

 

「奇妙だと? まるでこれが普通だとでも言いたげだな。冷酷非道のサイヤ人がすっかり腑抜けてやがる」

「意外と惑星サダラで生活していた頃のサイヤ人は、こんな様子だったのかもしれんぞ」

「俺が生まれる前の事など知るか」

 その上、今のベジータ王子は十九歳。当人に言えば激怒するだろうが、精神的に未成熟だ。環境……というか、周囲の価値観の変化に戸惑っても無理はない。

 

「ふむ……では、直接本人達に聞いてみたらどうかね? 儂は地獄には行った事も落ちた事もないので、彼らの心境が何故変化したのか、推測しかできん」

「話だと? 俺がか?」

「もちろん。それとも、サイヤ人の王子ともあろう方が人見知りですかな?」

「チッ、分かりやすい挑発をしやがって」

 

 ベジータ王子は舌打ちをすると、儂の言葉を無視する……かと思いきや、あの世チームのサイヤ人達に近づいて行く。どうやら、よほど彼らの言動が変わった理由に興味があるらしい。

「おい、ベジータに何を吹き込んだ?」

「ラディッツか。なに、年寄りのお節介を焼いたまでだ」

 

 ベジータ王子と話して、彼に足りないのは他人に対する共感と想像力だと儂は思った。それは他星の侵略を生業としていたサイヤ人として、そしてフリーザ軍の兵士としては不必要……それどころか有害な資質だっただろう。

 他者への共感や想像力が豊かだったら、侵略対象の星に住む人々を皆殺しする事を何度も繰り返して、まともな精神状態ではいられないはずだ。相手は自分達と髪や瞳、肌の色が異なるだけではなく、角や翼の有無等身体的な特徴が異なる異星人とはいえ、言葉が通じる場合も多い、同じ「人間」なのだからなおさらだ。

 

 正直、ベジータ王子に今から他者への共感と想像力をつけさせるのは酷かもしれんが……生き方を変えてもらわないと儂等が困るからな。それに、この歴史では悟空がまだベジータ王子のライバルではないので、彼がスーパーサイヤ人に目覚めるきっかけを掴むのにも必要になるはずだ。

 8号とも彼なりに打ち解けたようだし、きっかけさえあれば何とかなるだろう。

 

 もちろん、他者への共感と想像力はベジータ王子だけではなくラディッツとナッパも多分足りていないだろう。しかし、ラディッツには家族と親戚になる牛魔王一家がいる。ナッパは一般人に対してはともかく、戦士として認めた相手とは交流しているので、ベジータ王子よりはマシと言える。

 

 まあ、楽観はできないから注意は続けるが。

 

「お前も悩みや疑問があったら言ってみるといい。ほれ、一応儂は君の母親の生みの親、祖父のようなものだからな」

 儂がそう言うと、ラディッツは眉間にしわを刻んで呻いた。

「だったら言わせてもらうが……義理の妹はともかく、貴様のようなお袋の生みの親に義理の祖父に弟の兄貴分だの兄弟弟子だの、地球に来た途端周りにいる奴らが増えて、どうすればいいのか分からん」

 

「ふ~む……共通の話題で会話をしたり、一緒にトレーニングや模擬戦をしてみたらどうかね? 何なら、夕飯前に儂と軽く一戦やるか」

「それは良いアイディアだ。あんたは日頃から忙しそうにしているから、手合わせをする機会が中々ないからな」

 

 交流試合一日目の最期は、儂とラディッツの手合わせになったのだった。

 

 

 

 

 

 

 そして二日目、占い婆に連れられて現れたあの世チームはサイヤ人が一人だけだった。

「リット星人だと? 何故フリーザ軍の兵士がここにいる」

「ベ、ベジータ様!? お、お待ちくださいっ! 俺達はもうフリーザ軍ではありません!」

 他の四人のうち一人、翼竜に似た頭部を持つ小柄な種族のリット星人が悲鳴のような声を上げた。

 

「我々は地獄でベジータ王が指揮する自警団に加わったのです!」

「それと、俺はフリーザ軍ではなくコルド軍の兵士でした!」

 口々にリット星人に続くフリーザ一族の元配下達。一人は後頭部が後ろに伸びたつるりとした肌の宇宙人で、もう一人は顎髭を蓄えた宇宙人だ。

 

 残った五人目はカメレオンに似た姿の宇宙人で、彼はベジータよりも4号や金髪ランチの方を気にしているようだ。

「俺はフリーザではなくスラッグ様の配下だった、ドロメ。ベジータ王の配下になったのは、ベジータ王がスラッグ様より強そうだからだ。ところで……あいつら、スラッグ様や俺の同類と似た気配を感じるんだが、気のせいか?」

 

「こいつらの言葉は信用できるんだろうな?」

「はいっ! 地獄一武道会の後で自警団に参加した者達で、ベジータ王自ら今回の交流試合の参加選手として選抜されました!」

 ベジータ王子は生前からベジータ王の側近を務めていたサイヤ人に確認すると、ようやく納得したようだ。

 

「しかし、お前とドロメって奴以外は昨日来た奴らより弱くねぇか? やっぱり俺達が生き返って戦力が足りなくなったんじゃねぇか?」

「まあ、正直に言うと戦力低下は否定できん。だが、このチームはターレス達新しい世代のサイヤ人に様々な対戦相手を用意する事で、幅広い実戦経験を積ませたいというベジータ王の考えによるものだ」

 

「なるほどな。ベジータ王の奴も考えてるじゃねぇか」

「あの親父がか……? チッ、貴様らの言うベジータ王が俺の知っている親父と同一人物かどうか、いよいよ疑わしくなってきたぜ」

「同感だ」

 ベジータ王子とバーダックは、話を聞けば聞く程自分達が知っているベジータ王のイメージとの乖離が大きくなる事に顔を顰めていた。

 

 そして試合ではこの世チームは昨日とほぼ同じメンバーが対戦してあの世チームに昨日より善戦していた。ただ元スラッグ一味の幹部だったドロメは、透明になって伸縮自在の舌で攻撃してこの世チームを苦戦させたが、タイツやターレスには通じず、逆に隙を見せて負けていた。

 

 だがドロメも二度の敗北から学習し、ナッパと対戦した時は地獄でサイヤ人達から習得した気の制御を透明化と組み合わせて彼を翻弄して追い詰めた。

「頭を冷やせ、ナッパ! 冷静になれば捉えられん相手ではない! 落ち着くんだ!」

「っ! そ、そうか……ありがとよ、ベジータ。おかげで目が覚めたぜ」

 

 しかし、ベジータの喝を受けて冷静さを取り戻したナッパは、衝撃波を放ってドロメを攻撃。その攻撃自体は避けられてしまうが、砂埃の不自然な動きを見逃さず、透明化したドロメの位置を発見して気功波を放ち、勝利した。

 

 

 

 

 

 

 そして三日目、いよいよベジータ王が現れた。

「フッフッフ、久しぶりだな、息子よ。見違えたぞ」

「……どうやら本物のようだな」

「ん? 何の話だ?」

 

「地獄で何があったか知らないが、別人のようになりやがって。貴様の話を聞かされているこっちは、頭がどうにかなりそうだったぜ。

 それよりさっさと残りのメンバーを出したらどうだ?」

 

「久々の親子の再会にもかかわらず、積もる話より対戦相手の方に興味があるとはな。それでこそ戦闘民族サイヤ人の王子だ。いいだろう。こいつらがバーダックチームに変わる新しいあの世チームの精鋭だ!」

 ベジータ王がそう宣言すると、占い婆の宮殿から見覚えのある四人の戦士達が現れた。

 

「グフッ」

 黄色い肌の巨漢、ミソカッツン。

「キヒヒッ」

 緑色の肌をして小柄なキシーメ。

「……」

 そしてピンク色の肌をしたモヒカン頭のエビフリャー。

 

「な、なんと……!」

「ドクター・ウィローの狂暴戦士!?」

「おいおい、確かに奴らは地獄一武道会にも出ていたが、まさか自警団に加わっているとは思わなかったぜ」

 

 細かい経緯は不明だが、パンブーキン達が抜けた穴を塞ぐ自警団の新メンバーは狂暴戦士達だったようだ。

 

「おっと、驚くのはまだ早いですよ」

 だが、その後ろからあの世チーム最後の一人が現れる。その姿は――

「フリーザの野郎に似ている!? 姿だけではなく、気配までそっくりだ」

「野郎……まさかこの世でリベンジマッチが出来るとは思わなかったぜ」

 ベジータが驚き、パンブーキンが不敵な笑みを浮かべる。

 

「クックック、やれやれだよ。ここでもフリーザ呼ばわりだとはね。どうやら、ボクの名前はすっかり過去のものになっているようだ」

 二本の角と紫色の尻尾を生やした小柄な人物は、邪悪さを感じさせる気を放ちながら自らの名を名乗ろうとした。

 

「なら仕方ない。再びこのボクの名を恐怖と共に刻み込んでやるとしよう。このチルド様の名……き、貴様はあの時のサイヤ人!?」

「あぁ? テメェは、あの時のフリーザに似た奴か」

 宇宙海賊チルドはバーダックと望まざる再会を果たしたのだった。

 




〇戦闘力推移

・バーダック:2億 → 6億8500万 潜在能力解放、超神水改、バイオサプリメント、タイムパトロールの悟空達との精神と時の部屋での二年分の修行で、元の三倍以上にパワーアップ。スーパーサイヤ人2になる事に成功し、3へももう少しでなれそうな状態。
 スーパーサイヤ人2になると685億。しかし、歴史改変者達と一対一で戦うにはまだ苦しい。

・ベジータ:4万8千 → 15万5千 潜在能力解放、超神水、バイオサプリメント、精神と時の部屋での二年分の修行でギニュー隊長を上回る強さに到達。大猿化すればフリーザの第二形態なら勝てる。気の感知と制御も習得済み。

・ラディッツ:2万2500 → 9万4千 ベジータ達との修行で、四倍以上の強さに。気の感知と制御も習得積み。

・ナッパ:15600 → 6万9百 ベジータ達との修行で、ギニュー特戦隊員より強くなったナッパ。もはやキュイは眼中に無い。



〇リット星人

 原作コミックではナメック星編で悟飯とクリリンに合うサイズの戦闘服について、ベジータが「リット星人のチビ」と言ったセリフでのみ(?)登場。アニメではガーリックJr編で、悟空を探すために地球を飛び出したベジータによって全滅させられている。

 小柄で翼竜のような頭部を持つ宇宙人で、ピアノに似ている。種族全体がフリーザ軍に支配されているらしい。
 その姿から、惑星フリーザNo79でベジータを治療した医師もリット星人かもしれない。

 他二名の元フリーザ軍とコルド軍の兵士は、ナメック星編でツムーリやマイーマ達ナメック星人の若者に倒された兵士や、アプールと同じ種族になります。



・ドロメ

 生前スラッグ一味の幹部だったという設定のオリキャラ。カメレオンに似た姿をしている。戦闘力は4万。



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