個性「魔轟神」   作:グリムロ

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感想に追いつけなかったので一先ず投稿を優先しました。今からお返事返します


属性

「今日は俺のライヴにようこそー!!エヴィバディセイヘイ!」

 

 

 

 一応いうならば彼は雄英の教師、「プレゼント・マイク」である。隣の席の緑谷君は偉く感動しているのか、先程から独り言が絶えない。

 

 

 そう。隣。

 

 うちの中学校で雄英志望の三人は何の因果か同じクラスであった。それで出席番号順に願書を提出したものだから、ば→ま→みと言う順番になる。つまり、私は爆豪君と緑谷君の間の席に座っているわけだ。もう片方からの爆豪君の圧が強い。こんな試験で唯一の救いと言えば、

 

 

 

 

「プレゼン後は各自指定の演習場まで向かってくれよな!」

 

 これである。爆豪君の言う通り同級生との協力を防ぐためであろう、私も緑谷君も爆豪君も別会場なのだ。

 

 

「てめェらを潰せねぇじゃねぇか」

「……私も、入ってるの?」

「舐めてんのかぶっ殺すぞ」

「残念だけど、会場が違うから、無理」

 

 

 爆豪君は静かにキレた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 この世界は個性によって人型を大きく外れることもあるからか、実にバリアフリー化が進んでいる。私が今着ているジャージもその中の一つで、背中の羽を通せるように穴が開いているのだ。正直いちいち羽を通すのが面倒なので受かった際のコスチュームは背中の開いたワンピースのようにしようと考えている。カードイラストのグリムロみたいな感じで。

 

 グリムロ本人には言わないけど。絶対お揃いとか言って調子に乗る。

 

 

 

 そんなことを考えながら演習会場に着いた。見た限り原作にいた人物はいないみたいだ。私は懐から二枚のカードを取り出し、後ろに下がって開けた場所を確保した。どうせ追い越すしね。

 

 

 

 

「ハイスタートー!」

 

「召喚『魔轟神アシェンヴェイル』、『魔轟神グリムロ』 ……じゃあ、手はず通りに」

 

 

 

 私はアシェンヴェイルの背中によじ登って、背負われる格好となった。え?自力で飛べないのか?

 

 ……翼のサイズが足りないのである。背は伸びても翼は成長しなかったため、グライダーのように使えればマシくらいに思っている。

 

 

 

 

 

「敵はお願いね、グリムロ」

「任されたわ」

 

 

「よし。じゃあアシェンヴェイル、まずは空から様子見。適度に敵に囲まれてる生徒の援護から入ろうか。まだけが人なんていないだろうし」

「ああ、わかった」

 

 

 

 

 

 

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 モニターに映る試験会場の映像からでも、すでに「合格しそうな人間」は数人見てとれた。高所から敵を把握できる者、あるいは電気というある意味ロボットにとって特効的な個性を持つ者。中でも一際目立っていたのは、空を飛びまわる黒羽の男とその背中におぶさっている少女だろうか。

 

 戦闘能力の高そうな見た目と相反し、彼らは自分から攻撃することを一切しなかった。高所からの視界を利用して只管に救援に徹し続ける。

 

 

 

 

 だが観察していた教師陣がそれについて何か論ずる前に、別画面からの爆音が響いた。受験生の一人がポイントのない大型敵を拳一つでぶっ飛ばしたのである。沸き立つ周囲の中でオールマイトは一人、緑谷出久と同中学校の……悪魔のような見た目の少女を注視していた。

 

 

 

(……召喚したのは確かに二体だった。飛行能力を有する悪魔と、指先から黒い球を打ち出して敵を破壊しているあの黒羽の女性)

 

 

 トゥルーフォームで出会ったときは一体だけしか召喚していなかったからてっきり召喚できるのは一体のみだと思っていたが……いったいどこまでの召喚が可能なのか?召喚した女性の戦績からして合格はほぼ確実だろうから──あとで声をかけてみるのもいいかもしれない。そう考え、ふとほかの画面を見る。

 

 

 黒羽の女性がこちらを見ていた。

 

 

「──ッ」

 

 

 

 

 

「終了~!!」

 

 

 

 

 

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 プレゼント・マイクの終了の号令が聞こえた。私はグリムロを見つけて、アシェンヴェイルと共にその横に降り立つ。

 

 

「お疲れ、グリムロ。……どこみてるの?」

「何でもないわ。ちょっと、そうね、クルスちゃんに猫耳を生やす方法を考えてただけよ」

「なぜ猫耳……?」

 

 グリムロはにこにこしながら訊いてきた。

 

「犬と猫、あとは……ちょっとマニアックだけど馬とか。どれが好き?」

「それ、動物の話だよね?」

「……獣の話よ」

 

 

 何が違うというのか。

 

 

「でも、理解はしておくべきだわ」

 

 そう言ってグリムロはカードになった。舞い落ちるそれをキャッチすると、彼女の意思が伝わってくる。

 

(この世界での魔轟神グリムロ()の効果は『私を捨てることで()()()()()()()()()()()()()()()()』よ)

 

 

「グリムロを、捨てる?」

 

(まあやりたくはないけれどね。貴女を愛せなくなるんだもの。……でもね、もし貴女がどうしようもなくなったら迷わず効果を発動しなさい)

 

「……それは、やだね。そんなこと起きないようにしないと。で、それと猫耳何の関係があるの?」

 

 

 

 

 

 

(──いや、貴女を構成する手札にキャシーあたりを持ってきたら、それが反映されて猫耳属性が付与されないかな、って)

「馬鹿なの?」

 

(可愛ければいいのよ)

「馬鹿なんだね」

 

 

 

 

 

 

 

 すでに悪魔っ娘属性があるというのに増やしてどうしろと言うのだ。そう軽口を叩きながら、私の意識はUSJに向けられていた。

 

 最初の敵襲撃イベント。記憶の限りでは楽そうに思えるが、プロヒーローが負けている時点でとても安全とは言えない。何よりあの脳無という存在、文字通り私の手札では相手にならない。オールマイトがギリギリで撃退できた、そんなやつとまともに戦うなんて正気の沙汰ではない……逃走手段の一つや二つは用意しておかなくては。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ちなみに無事合格した。こんだけ考えて不合格だったら笑い話にもならないので少し安心した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




なおノズチを連れてくると肌が鱗っぽくなります。


実装は考えてません。
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