咲-Saki (仮面ライダー)電王戦!   作:ツヨインジャー

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【イマジンに憑依された京太郎コレクション2014】

M京太郎→髪型はオールバックになり、瞳と髪の一部が赤くなる。

U京太郎→髪型は横わけ風になり、眼鏡をかける。瞳と髪の一部が青くなる。

K京太郎→髪が長くなり、一つ結びになる。瞳が金色になり、身体が筋肉質になる。

R京太郎→髪に紫色のメッシュが入り、灰色の帽子を被る。また、瞳の色も紫になる。


※この後も増えるかもしれません。



第10話 鶴賀のみんな、僕に釣られてみる?(前編)

ここは時の列車、デンライナー。今は動力が壊れているため、絶賛機能停止中である。

 

「今、帰ったで!」

 

ちょうど、デンライナーにキンタロスが帰ってきた。

 

「やっと帰ってきたか…ええっ!?お前、何でそのまま来たんだよ?」

 

モモタロスはキンタロスの姿を見て驚く。それもそのはず、キンタロスは京太郎に憑依したままデンライナーに帰ってきたのであった。

 

「おっと、うっかりしとった。まあ、大丈夫やろ。あとで返してくるからな。」

 

キンタロスは京太郎の体から抜ける。キンタロスが抜けた京太郎は軟体動物のようにふらりと倒れた。

 

「あらあら、京太郎。すぐ倒れちゃったね。きっと、キンちゃんが京太郎の体を酷使したから疲れちゃったんだよ。」

 

ウラタロスがにこやかに倒れた京太郎を見下げる。

 

「お前、自分が睡眠薬盛ったこと棚に上げてんじゃねえよ。」

 

モモタロスが呆れたように突っ込む。

 

「ねえねえ、まだデンライナー直らないの?」

 

リュウタロスが皆に向かって無邪気ながらも催促する。

 

「しょうがねぇな。おら、みんな行くぞ。早く熊が拾ってきた歯車を取り付けにいこうぜ。」

 

「待ってよ。京太郎の体はどうするのさ。」

 

「確かに、ここにいつまでも置いとくわけにはいかんからな。」

 

ウラタロスの言葉にキンタロスも頷く。

 

「ちっ。面倒くせぇが、俺が学校まで連れて帰ってやるか。」

 

モモタロスがしぶしぶ立ち上がるが、そこでウラタロスが思いついたかのように口を開く。

 

「待ってよ、先輩。僕が京太郎を家まで送るよ。僕、京太郎の家知ってるからさ。」

 

「本当か?じゃあ、亀公。お前に任せるぜ。さっさと行ってこい。」

 

「ありがとう、先輩。」

 

ウラタロスは京太郎の身体に憑依し、U京太郎となる。そして、扉を開けて外へ出た。

 

「カメちゃん、今日はやけにモモタロスに親切だね。何かあったのかな?」

 

「何か裏がある気がすんのは俺だけやろか?」

 

「んなこたあ、どうでもいいだろ。それより修理だ、修理。」

 

モモタロスは残った二人をデンライナーの先頭車両へ引っ張る。しかし、キンタロスの感じた嫌な予感が的中するのはこの後である。

 

 

 

 

 

 

「ふふ、また簡単に先輩は騙されたみたいだね。もう、京太郎の身体に入ればこっちのもの…昨日使えなかった『一日自由権』を今ここで使わせてもらうよ。」

 

そう。ウラタロスが京太郎を送り返すと提案したのは京太郎の身体で遊び歩くためだったのだ。再び身体を乗っ取ることに成功したウラタロスはU京太郎となって、長野の街で自由を謳歌しようとしていた。

 

「おや?ここにバス停があるな。ちょうどいい。可愛い女の子を探す旅に出てみようかな。」

 

ウラタロスは京太郎の金でバスに乗ることにした。バスのルートを見てみるとウラタロスがピンと来た目的地があった。

 

「『鶴賀学園前』か。学校の近くなら可愛い子を釣ることができるかも。じゃあ、まずはここに降りようかな。」

 

U京太郎は鶴賀学園前というバス停でバスを降りた。しばらく歩くと鶴賀学園らしき校舎が見えてきた。その校門近くでU京太郎は一人の少女を見つける。その少女は黒い髪を目にかかるまで伸ばしていた。

 

「こんにちは。君、今からちょっと時間ある?」

 

U京太郎は少女に声をかけるが、少女はまるで幽霊でもみたようなオーバーリアクションで驚く。

 

「ええっ!?あ、あんた私が見えるっすか?な、何で普通に見えてるんすかね…」

 

「どうしたのかな?僕に対して結構新鮮なリアクションを取るんだね。それよりも…僕とお茶でもしない?」

 

「ええ…これってナンパってやつっすか?しかも、私が見える人が…加治木先輩以外に…ご、ごめんなさいっす!」

 

黒い髪の少女はそのままU京太郎から逃げ出してしまった。U京太郎もさすがにキョトンとしている。

 

「あれ?僕を見て逃げちゃった女の子は初めてだな。うーん、何でだろうな…。」

 

そのとき、U京太郎の身体が突然揺れる。

 

「おいコラ、亀!てめえいつまで外ほっつき歩いてんだ?ああ?早く帰ってきて、俺達の作業を手伝え!」

 

モモタロスが京太郎の精神に介入してきたようだ。

 

「先輩、もうすぐで京太郎の家に着くから、もう少し待っててよ。」

 

「その話は本当だろうな…。ってか、お前、さっきまで誰と話してたんだ?」

 

「え?先輩は見えなかったの?」

 

「確かに亀の字、さっき明らかに一人でしゃべっとったな。」

 

「カメちゃん。大丈夫?」

 

キンタロスとリュウタロスも京太郎の精神に入ってきて、先ほどU京太郎がナンパしていた少女が見えなかったと口々に言う。

 

「キンちゃんとリュウタも見えなかったのかい?おかしいな…」

 

「さては、お前『僕にしか見えない女の子』をナンパしてたとかなんじゃねぇの?あひゃひゃひゃひゃ!妄想でナンパするとか傑作だぜ!」

 

「勝手な解釈で爆笑しないでよ、先輩。」

 

ウラタロスは呆れてつぶやく。

 

「あひゃひゃひ…ごわっ!?笑い転げすぎて、頭打った…」

 

モモタロスが怪我をすると同時に京太郎の精神から消えた。

 

「さて、邪魔な先輩はいなくなったから、仕切り直しだね。にしても、本当に不思議な娘だったなあ。みんなには見えてなくて僕だけに見えてる…ひょっとして、幽霊とか?でも、足はちゃんとあったし…」

 

U京太郎がそんな憶測を並べているとき、黒い髪の少女はこんなことを考えていた。

 

「『ステルスモモ』と呼ばれた私を一発で見つけるなんて、さっきの人は何者なんすか…?まさか…『運命の人』だったりして!?いやいや、私にまだまだそんなことは早いし、私には加治木先輩より大切な人はいないっす。」

 

どこか似てるようでそうでない、そんな二人の心境だった。

 

 

 

 

 

 

 

一方、ここは『鶴賀学園』麻雀部の部室である。鶴賀学園とは今、U京太郎の目の前にある学校である。そこの麻雀部の部長…ではなく、部長のような貫禄を持つ『加治木ゆみ』が部室の椅子に腰掛け、何かを考えこんでいた。

 

「私はもうすぐ引退だな。はあ、残された皆は大丈夫だろうか。特にモモが心配だな。私がいなくなったら、また心を閉ざしてしまうんじゃないかと心配だ。」

 

そのとき、部室の扉のガラスに三人の人影が写った。

 

「ゆみちーん、いるか?」

 

「智美か。入っていいぞ。」

 

最初に部室に入ってきた赤いカマボコのような髪型に笑顔を携えたその顔は鶴賀学園麻雀部部長、『蒲原 智美』である。団体戦では中堅を務める。

 

「加治木先輩、今日は紹介したい人がいまして、あの、とても素敵な人ですよ。」

 

金髪ポニーテールの眼鏡っ娘。『妹尾 佳織』が智美の後に続いて入ってくる。彼女も麻雀部員であり、団体戦では次鋒を務める。そして、佳織の紹介したい人物というのは…。

 

「ハロー。いやあ、今日はついてるな。またまた美人にお会い出来るなんて。」

 

眼鏡をかけた横わけ風の髪型、そして清澄高校の制服、紛れもなくU京太郎である。U京太郎はゆみに向かってウィンクするが、当のゆみはかなり面食らっていた。

 

「誰だ…こいつは…?清澄の生徒だというのはわかるのだが…」

 

「この人は…」

 

佳織が言いかけたとき、U京太郎は佳織を抱き寄せる。

 

「僕は『須賀 浦太郎』です。よろしくお願いしますよ☆」

 

「はうう…顔が近いですぅ。」

 

佳織は頬を赤らめながら照れくさそうに笑っている。

 

「お、おい。嫌じゃないのか?」

 

ゆみが智美に小声で聞く。しかし、U京太郎には聞こえていたようで、落ち着いて返事を返す。

 

「いやあ、でも僕はみんなの可愛い笑顔が見たいから、みんなが喜ぶようなことを僕はやっているだけだよ。ねっ、智美ちゃん?」

 

「ワハハ、こ、困るなー。」

 

U京太郎は智美の横に体を密着させ、髪を撫でる。まるで、カリスマホストのようなテクニックである。

 

「君も僕に釣られみない?」

 

しかし、ゆみはあることに気づいた。

 

「須賀…君はもしかして、清澄高校の麻雀部か。私は『加治木 ゆみ』だ、よろしく。そうだ。少し私と対局しないか?ちょうど、退屈していたんだ。それに君の打ち筋も見てみたい。」

 

ゆみはU京太郎を麻雀に誘う。もちろん、U京太郎は断るはずもなく、二つ返事で卓についた。

 

「部長。こんにちは。」

 

そのとき、部室に黒髪ポニーテールの少女が入ってくる。

 

「睦月か。君も一緒に打つか?」

 

「はい。対局するのは部長と加治木先輩と…この人は誰ですか?」

 

睦月と呼ばれた少女はU京太郎の方を見る。

 

「僕は須賀 浦太郎だよ。よろしく、睦月ちゃん☆」

 

「馴れ馴れしいな。」

 

睦月のそんな冷めた台詞はともかく、ゆみと智美と睦月とU京太郎の対局が始まった。

 

 

 

 

 

皆が黙々と打牌する中、U京太郎は突然、ゆみにこんなことを切り出した。

 

「そういえば、ゆみさん。今日、学校の近くで不思議な女の子を見かけたんだ。その子は黒髪の娘でね、ゆみさんのことも言ってたかな。でも、その娘は人見知りなのか、僕を見て逃げ出しちゃったのさ。ゆみさんは何か心当たりあるかい?」

 

U京太郎の言葉を聞いた瞬間、ゆみは少し驚いたような顔になる。

 

「モモをみつけることができたのか?本当にお前は何者なんだろうな。」

 

ゆみは一呼吸置くと、U京太郎にこう語る。

 

「その娘の名は『東横 桃子』という。彼女は私以外の人にはどういうわけか気配を感じとれないんだ。言い方が悪いかもしれないが、その、存在感が薄い。しかし、お前は自然に見えたと言うのだな?まったく、不可思議なこともあるものだ。」

 

ゆみはその後、睦月の捨てた牌を見やる。

 

「ロン。」

 

しかし、U京太郎がゆみの発言に口を挟む。

 

「ごめんね。頭ハネだよ。」

 

何とU京太郎にあがりを横取りされた。

 

「何…?いつのまに役を揃えたんだ?」

 

ゆみは突然の出来事に驚いたような顔でU京太郎を見る。ゆみは確かに桃子の話題で動揺はしていたものの、ちゃんと勝負には集中していたので、他の動きには気を配っていたはずだからだ。

 

(ん?何か河が怪しいな…ちょっと須賀の打ち方をもう少しよく観察するか。)

 

ゆみは訝しげにU京太郎の捨て牌を見つめる。この後、ウラタロスはゆみがいつも対局しているモモタロス達とは次元が違うことを思い知ることになる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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