Fate/grand order 仮面ライダーW 体験クエスト 作:通りすがり
『お前さん、一体何したんだ?』
「俺は左翔太郎、ハァ〜ドボイルドな探偵さ。 」
「さぁ、お前の罪を────数えろ!」
『俺の罪かぁ? この身体のこれとどっちが数えやすいか……やってみるか、ねぇッ!』
言うが早いかチェインドーパントは両手から鎖を数本飛び出させる。
それをWは危なげなく避けるか弾いていくばかりか、その中の一本を器用に掴み、逆に引っ張ってみせる。
「ハッ、よっと、一本貰い!」
『うぉぇマジか!? やってくれるなぁ、だが片腕貰うぜ』
言いながらチェインドーパントはライトサイドの腕に鎖を数本巻きつける。
鎖が複雑に絡まって取れない状態になってしまう。
『これは……メモリチェンジだ翔太郎』「あぁ、熱く行くか!」『HEAT』
『HEAT/JOKER!』
右半身が変わったかと思うと右手に絡みついた鎖をヒートの名に恥じない火力で溶かしていく。
『嘘だろ!?』
「まだまだぁ!」
先ほどとは打って変わって攻めの姿勢で拳の連打を食らわせていく。
『ぐ、グゥ……クソっ、想像より強ぇな。というか複数メモリがあんの狡ィぞ』
「ハッハァ、負け惜しみはもう終わりか? 決めるぜ、フィリップ」『あぁ、メモリブレイクだ』
そう言うとフォームをCJに戻し、ジョーカーメモリを右腰のマキシマムスロットに装填する。
『JOKER MAXIMUM DRIVE!』
軋むような音を出しながらWは強烈な風とともに浮き上がる。
咄嗟に鎖を射出し目くらましにしつつ、逃げ出そうとするチェインドーパントに向かって確実にとどめを刺しに行く。
「『ジョーカーエクストリーム!!』」
『ウッ、グァァァァァァァァァァァァァァ!!?!???!』
爆発と共に壮年の男性が倒れ、メモリが破片を撒き散らしながら落ちてくる。
「さてと、あとは警察に連絡して終わりだな。『ちゃんと藤丸立香を連れて帰ってきてくれよ?』あぁ、分かってるって。なんてったって、大事な依頼人の探し人だからな」
そう言うと、ベルトを戻し変身を解除する。
それと同時に立香が向かう。
「翔……左さん!」
「おぉー、立香。無事で良かった。それと、翔太郎で良い」
「じ、じゃあ、翔太郎さんで。これからどこへ.?」
「今から俺たちの事務所に向かって仲間に紹介しようと思ってな。何心配すんな、ちょおっと癖はあるが頼れる仲間たちさ」
「そうなんですね(見たので知ってるとは言えない.)」
「乗りな、少し飛ばすぜ」
そう言って二人はハードボイルダーに乗り、去っていく。
二人が去ったあとの工場内では二人の人影があった。
片方はチェインドーパントこと鎖原だが、もう片方は逆光で見えない。
タキシードの男だ。
二人は顔見知りなのか、旧友に軽口を叩く雰囲気で話している。
「んー、うん。大方いい流れやね。やっぱ『仮面ライダー』はこうじゃないと。後はお客さんのデータ取りに勤しみたいもんや」
「……アンタ、あれが出てくるの知っててオレとぶつけただろ」
「あー、それは申し訳ないと思ってるわ。でもなぁ、事前に仮面ライダー出てくるとは言ったし、そもそもあんさん、十分そのメモリで遊んだやろ? それの報いや思てくれ」
「なんて雑な……」
「雑で結構、んじゃおつかれさん」
そう言うとタキシードの男は倒れている鎖原の頭に手を当てるとそのまま昏倒させる。
「やっぱクオークスの
流れで昔見かけた
「過ぎたことは置いといて〜
「
そう言いながらいつの間にか現れた少女に話し掛ける。
「ふふっ、良かった。ご無事だったんですね。フフフフフ」
──────最も、少女は去っていった藤丸立香の事に頭がいっぱいだったが
そんな少女に呆れながらも彼は頭をポリポリかきながら呟く。
「まぁ次は君の番や、せいぜい頑張ってくれ」
「えぇ、勿論分かっています。では、これで」
「あぁ、次会うときはアンタがしくじった時や」
「そんな時、来ないと良いんですけどねぇ」
そう言いながら少女は去っていく。
「取り敢えず見届けるもん見届けたし、帰るか」
独り言を呟きながら懐から取り出した銀色のメモリを取り出し、起動する。
『Aero』
次回、Fate/Grand Order 仮面ライダーW体験クエストは!
「アナタが藤丸立香君? 私は鳴海亜樹子よ!」
「ほう、ほう! これが令呪か……興味深い、ゾクゾクするねぇ」
「今回の事件の話をしようと思う。……っとその前にだ」
これで決まりだ!
ごめんなさいね、なんか雑で。