Fate/grand order 仮面ライダーW 体験クエスト   作:通りすがり

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お待たせしました。
前回のFate/Grand Order 仮面ライダーW体験クエストは!

『…………冗談だろ、今のでKOしないのかよ』

「Type……1.5だと!? どういう事だ!」

「楽しみだねぇ、『B』のメモリ」


暴走するB/破壊が二人を離別つまで

 暫くして帰った二人に待っていたのは所長の雷だった。

 

「『依頼人を守るのが探偵の使命だー』よ! 全然守れてないじゃないの!」

 

「すんませんでしたぁ!」

 ガミガミと雷を落とす亜樹子の前で小さく正座をする翔太郎

 翔太郎は師である鳴海荘吉から様々な信条(ポリシー)を引き継いでいる。

 その中に『依頼人は死んでも護れ』というのがある。

 一応、依頼人である桐絵燿は無事だったのだが新手(ベクトル・ドーパント)の参戦で護衛していた筈の立香を巻き込んでしまった事で叱られているのだ。

 

 

「所長さんもその辺で……オレも無事だったのだs」

 流石に不憫だと思い立香も止めようとするが

 

「立香君良いの良いの、翔太郎君、たまにガツンっと言わないと治さないんだから!」

 

「そ、そうなんですね……(これはつっつかない方が良いやつ!)」

 

 ついつい亜樹子の気迫に呑まれ、止めようとしたのにこの有様である。

 

「(おいおい立香まで丸め込まれちまった、どうしたもんか……)」

 

 その様子を見て考えていた翔太郎に反省の色が感じられなかったのか、ギロリと亜樹子の目が光る。

 

「…………へぇ、翔太郎君はまだ怒られ足りないんだね」

 

「もう限界よ! 今日の書類の残りは翔太郎君がやってよね!」

 

 ズビシィ! と指した先にはそろそろ崩れんばかりの報告書や参考資料の束

 果たして数日で済めばいいがどう見ても翔太郎一人には手が余る量だ。

 

「う、嘘だろ。この書類の山を……?」

 

 書類の山に呆然としている翔太郎、無理もない。

 

「そ、アタシは外の掃除してくるからお願いね」

 

 そういうとさっさと掃除に向かう。

 

「じゃあ藤丸立香君、君は僕ともう少し話や検査をしよう。さっきはガジェットを使った検査をしてなかったからね」

 

「まだやるんですね……まぁ、お願いします」

 

 そう言って二人はガレージの奥へ繋がる扉と消えていく

 

 そうして事務所はある程度静寂が訪れ…………無かった。

 

「やっほー、翔ちゃん~!!」

 

「元気してる~?」

 

 キャピキャピとしたこの高校生二人はクイーンとエリザベス、鳴海探偵事務所が誇る『風都イレギュラーズ』の一員だ。

 

「おっ、クイーンとエリザベスじゃねぇか、でも悪ぃな。今日は相手すんのも難しそうだ」

 

「アッハハハ~その山、さては所長さんに怒られたんだね」

 

「そうなんだよ……いや俺にも落ち度があったから何も言えなくてな……」

 

 そう言う翔太郎を尻目に二人はゴソゴソと今追っている依頼の紙を探り当てる。

 それを読むなりクイーンは、

 

「ふぅーん、今の依頼はこれ? この依頼人の子ウチの学校(高校)の子だよ」

 

 いきなり爆弾発言をした。

 

「そうなんだよ、厄介な事件でな……あんだって?」

 

 余りにも自然に落とされた爆弾発言に、翔太郎も聞き返すのか遅れる。

 

「だーかーらー桐絵燿ちゃん、最近……ひと月前だったかな? ちょっと問題を起こして学校に来なくなったみたいだよ」

 

「あー、それアタシも聞いたー! なんかーイジメられてたのをー、突然人が変わったみたいに喧嘩して来なくなったらしいよー」

 

「そう……なのか?」

 

「翔ちゃん? なんか変な事言った?」

 

「いや……何でもない、イメージからは想像できなかっただけだ」

 

「だよねー、わかるわ。何か二人いた気がしたもんねー」

 

「二人…………悪い、二人共。今日は一旦帰ってくれ、調べ物ができた」

 

 そう言って翔太郎はクイーンとエリザベスを玄関まで送り、帽子掛け……に偽装した扉を開ける。

 

 そこには

「興味深い、まさか藤丸立香の身体に埋まっていたとはね……」

 

「あの…………大丈夫なんですかね自分、何かの拍子に起動したりとか……」

 

「心配ない、前例があってね。起動してもドーパントにはならない時もあるのさ」

 

「いや待て待て待て待て! すげぇ重要そうな話してるじゃねぇか俺も呼べよフィリップ!」

 

 ホワイトボードに隙間なく書かれた文字を横に藤丸立香とフィリップが話し合っていた。

 しかも彼の身体にガイアメモリが埋まっているまで聞こえる。

 堪らず翔太郎が問い詰めに掛かる。

 

「おや、翔太郎。どうしたんだい? こっちは更なる発見をした所さ! 驚くべき事に藤丸立香の身体には『Chain』のメモリが埋まっていたんだよ!」

 

「そこは聞いたから良いけどよぉ……本人に影響とか無いんだろうな?」

 

「一応、オレ毒耐性(?)らしきものは付いてるんで大丈夫ですよ」

 

 翔太郎はチラリと立香を見ながら聞く。

 当の本人は耐性か何かでケロリとしているが、やはり心配なものは心配なのだ。

 

「そこは調べたから問題ない。常に励起状態でこれは楔の役割を果たしているのかもしれないね。実に興味深い、ゾクゾクするねえ。まさかインビンシブル から二例目が出てくるとはこれを機にもっと調べ」

 

「あー分かった、分かったから落ち着いてくれ。検索を頼みたいんだ」

 一つ聞いただけなのにマシンガンの様に言葉が出てくるフィリップに翔太郎は無理やり切り上げさせ、検索を頼む。

 

「なんだい、これからが良いところだったのに。しょうがないなぁ。と言うことは、残りの事件のメモリのキーワードも分かったんだね?」

 

「あぁ、ある程度な」

 

「なら、『検索を始めよう、キーワードは?』」

 

 言うやいなや、フィリップは白紙の本を開き、目を瞑る。

 まるでゾーンに入った選手の如く独特の雰囲気に包まれる。

 フィリップは頭の中に地球そのものを記録した『地球の本棚』へとアクセスしていく。

 翔太郎は慣れたものでフィリップに思いついたワードを言っていく。

 

「そうだな、一つ目のキーワードは『倒壊したビル』、二つ目は『綺麗過ぎる破壊痕』3つ目は……」

 

 とこのように翔太郎が言い、フィリップがそれを打ち込む。

 フィリップの頭の中にあった膨大な本棚が自動で移動し、次々と最適化されていく。

 だがそれも本棚がそこそこの数を残し止まってしまった。

『まだ絞りきれないな……あとキーワード一つで出てきそうなんだけどね』

 

「じゃあこれだ、『二人』」

 

 言った通りに打ち込むと本棚が消え、一つの本が残る

 本の名は

『BREAKER』

『ビンゴだ』

 

 

 

 

 一通り読み終えた後、フィリップは話しだした。

「ブレイカーメモリ、その名の通り破壊の概念が込められている。効率的な破壊は人体を問わず、物や構造物にまで及ぶ強力なメモリだ」

 

「(強い…………)」

 

「そうか……それで、誰がそれを?」

 

「それはもう翔太郎なら気付いてるんじゃあないのかい? 顔に出ているよ」

 

「あぁ、お前にゃ隠し事が出来ねぇな」

 

 そう言うと扉を開け、出ていこうとする。

 と、その直前

「立香、ついてきてくれ。彼女に───桐絵耀に会いに行こう」

 

「…………やっぱり彼女も、なんですね」

 

「分かってたんだな」

 

「あの子、嘘はついてなかったけど隠し事はしていた雰囲気があったので……向こうから言ってくるまで待とうかなって」

 

 

「俺もだ、だが犯行の間隔からしてあの子はもう限界だ。急ごう」

 

 

 数時間後、アリーナの近くで三人は集まっていた。

 その前に立つのは──桐絵耀

 

「なぁ、聞かせてくれよ。お前が連続ビル破壊事件の…………犯人だろ?」

 

 

「まさか、()はやっていません」

 

「そうか、じゃあ数年前に亡くなったという()()()()の方かな」

 

「さすが探偵さん、の相棒さんですね。そんな事まで分かるんだ」

 

「えぇ、『私』は依頼人です。けど、()()()()()()

 

 突然、話していた筈の彼女がスイッチを切り替える様に口調が変わる。

 

『あの子はどうにも負の感情を溜め込むタイプらしくてね。アタシは壊したくて壊したくて壊したくて壊したくて壊したくて堪らないんだ…………最初はゴミ箱とかで良かった。今となってはビルをどう効率的に壊すかしか頭にないがね、要は完全にイカれたんだよ』

 

「…………誰かに…………相談はしなかったんですか?」

 絞り出すかのように立香は質問する。

 

『まさか、あの子がそんな事出来るとでも? あんな大人しい子のそんな発言なんざ信じちゃくれねぇよ』

 

『だからこそこのガイアメモリ(魔性の小箱)は都合が良かったって訳さ』

 

 どこか自嘲しながら言葉を吐き捨てる。

「………………………………もう止められない、か」

 

『アタシはこの子の平穏を()()ものには容赦しない、例え依頼して守ろうとした藤丸立香(大切なモン)でもなぁ!』

 

『アンタ、街を泣かせるものを止める『仮面ライダー』なんだろ』

 

「…………」

 

 

『Breaker』

 

 そう言うと彼女はメモリを起動し、掌に挿す。

 すると全身に刃物や鈍器が飛び出たシルエットの『ブレイカー・ドーパント』に変化する。

 

『さぁ、藤丸立香を『アタシ』から守ってみせろよ、仮面ライダー(邪魔者)!』

 

そう叫ぶと共にどこからともなくワラワラとタキシードを着た骸骨頭の怪人────マスカレイド・ドーパントが湧いて現れる。

 

そして、ブレイカーが吠えた時には二人と一人は既に構えていた。

 

 

「フィリップ、行くぜ」

『Joker!』

 

『ああ、やろう』

 

『Cyclone!』

 

『Cyclone Joker!』

 

Wはサイクロンジョーカーに

 

「モードレッド、頼む!」

 

「おう、んじゃあひと暴れすっかマスター!」

 

藤丸立香は自分がこの上なく信用する叛逆の赤い騎士(聖杯を惜しみなく使った)、モードレッドを一時的に喚び出す。

 

そんなモードレッドは気負うことなく白銀の愛剣(クラレント)をブレイカー達に向けて言い放つ。

 

「ったく有象無象が、薙ぎ払うぞ」

 

戦いの火蓋は既に斬って落とされている。

さぁ進め、己が信念を貫き通せ。

 

 

 

次回、Fate/Grand Order 仮面ライダーW体験クエストは!

 

「決め手に欠けるね………」

 

「いや、一つ手がある」

 

「オラオラァ!どうしたどうしたぁ!」

 

これで決まりだ!

 

 

 




次も早めに出せると……良いなぁ
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