そして、前話の誤字報告ありがとうございます
第5話 決着
俺たちはバルゴの掘った穴を使って駅の外へと出ることが出来た。
「出られたぞ!」
「にしても風が強いな」
「魔風壁の傍だからな。急いで追うぞ」
「姫、スカートがめくれて下着が見えそうです!」
「アンタは自分をまずどうにかしなさい!」
「無理だ。今からじゃ追いつけるはずがねぇ。俺たちの、勝ちだよ」
カゲが意識を取り戻したのか、そんな事を言った。‥‥ん?そういえば、ナツはどこに?
「なぁ、ナツはどこに行った?」
「あれ?さっきまで一緒にいたのに」
「ハッピーも居ないよ〜」
「俺が穴から出てきた時には居た筈だ」
「ハッピーには飛行魔法がある。恐らくそれで先に向かったのだろう。私たちも追いかけるぞ!」
「ねぇ、ルクス〜。ボクたちも
「無理だな。恐らくナツが魔法でブーストして加速してる筈だ。俺の魔法じゃそういった芸当は出来ないしな」
「そっか〜」
エルザが魔導四輪を持ってきたので、俺たちはそれに乗り込む。カゲもそのままにはしておけなかったから一緒に乗り込ませた。
「それじゃあ、できる限り急いでいくぞ」
エルザは魔導四輪を走らせ、街から出ると崖上から強引に線路の上降りると、線路にそって走らせた。走らせるのはいいが‥‥
「ゆ、揺れが。線路で揺れが激し‥‥うぷ」
「あー、そうだっわね。ルクスも乗り物に弱いんだっけ」
「乗り物、ダメなだけだったのか。なるほど。僕がかなわないわけだ。あの時も列車が動いてる時だったしね」
「なんの話だ?」
「列車でそいつとやりあった時のことだよ。それより、何故僕を連れていく。なんで態々助けるようなことをする。僕は敵なんだぞ」
「それは」
「そうか、分かったぞ。僕を人質にエリゴールさんと交渉するつもりなんだな。無駄だよ、あの人は冷血そのものさ。僕の為なんかに動きはしないよ」
メチャクチャ卑屈なセリフが聞こえる‥‥ま、窓開けよう。もう垂れ流しでもいいから出さな‥‥うぷ
「死にたいなら殺してやろうか」
「ちょっとグレイ!」
「生き死にだけが決着の全てじゃないだろ。もう少し前向いて生きろよ、お前ら全員さ」
ズガン!と大きな揺れを感じたあと体浮く感覚を感じた。そして、窓から顔を出していたせいで体が外に出ようとする時、俺の体に何か巻き付けられた。それと同時にお腹に圧力がかかってリバースしてしまった
「ふんぬぬぬぬ。て、手伝って〜」
「うお!?ルクスが落ちそうじゃねぇか!」
俺は出し切った後にグレイとルビーに引っ張られ、車の中に引き戻された。
「危なかった。それよりエルザ!大丈夫なのか?」
「済まない、大丈夫だ」
(くっ、目が霞む。ルクスがフォローしてくれたおかげで少しは回復したと思っていたのだが、魔力の消費をし過ぎたか。ナツ、私たちが行くまでエリゴールを頼んだぞ)
〇☆〇☆〇☆
ルクスたちが魔道四輪でナツの元へと向かっている時、ナツはエリゴールを相手に善戦していた。
(一体どうなってやがる。炎を巨大な手にしただと?)
「危ねぇ、危ねぇ。戻って来れなくなるところだったぜ」
「何をしやがったか知らねぇが、どうやら本気でやらないといけないらしいな」
「燃えてきたぞ!」
「
エリゴールは己に暴風を纏わせた。
「それがどうした!火竜の咆哮!」
「ふん、それがどうした」
ナツがエリゴールに咆哮をぶつけたがエリゴールの衣にかき消されていく。
「なに!鬱陶しいもんまとわりつかせやがって。それならこれだ。火竜の鉄拳!」
「ふん!」
ナツの炎はやはりエリゴールにかき消されてしまい、本来の威力を出せなかった。
「やはり炎を纏っていなければあの破壊力は出せないみたいだな」
「どうなってやがる」
「
「はっ!そんなもんすぐに貫いてやる!」
「貫くだァ?さっきから炎を消されてるお前には無理なんだよ!」
「そうでもねぇさ」
この時ナツは、ある事を思い出していた。
『なぁ、ナツ。お前って滅竜魔法以外に自分の魔法って持ってないのか?』
『あ〜そういや俺、イグニールに教えて貰った魔法しか使えねえな』
『ふーん、なら俺と一緒に新しい魔法を作って覚えねぇか?』
『お!なんか面白そうだな。ハッピーも呼んでくる!』
‥‥‥
『違う違う。そうじゃなくて、最もこう武器を纏う感じだよ』
『つってもな〜。俺武器とか使わねぇし』
『とにかくイメージが重要だ。今までの技が通用しなかったり、相手の防御を突破できない時コイツは絶対に役に立つから』
『あい!でもナツって猫よりしょぼい記憶力だから新しく魔法を覚えたりできるかな』
『そだね〜。ナツってばこの前なんかミラに持ってくるように頼まれたものを30分もしない内に忘れてたしね〜』
『それに、イメージって発想力に乏しいナツが出来るなんてとてもとても‥‥』
『うっせーぞお前ら!見てろよ、絶対習得してやる!』
「あの時の魔法、今が使い時だな!」
「おお!ナツ、アレを使うんだね!」
「うおおおおぉ!」
「アレだと?何をする気か知らねぇが、お前の炎じゃ俺の風には勝てねぇよ」
ナツの右手にドンドン炎が溜め込まれていき、一つの形に変化した。
「
「さっき言っただろう。お前の炎では俺の風に‥‥なに!」
「風に、何だって?吹っ飛べ!」
「ぐはぁ!」
ナツの右手は暴風衣を貫き、エリゴールの腹に突き刺さった。
「ば、かな。
「これでトドメだ。火竜の剣角!」
ナツの攻撃でエリゴールは高く吹っ飛んで頭から落ち、立ち上がることはもうなかった
「ナイスだよ、ナツ!やっぱりルクスとやってて良かったね」
「おう!けどあの技、威力が全然足りなかったな〜」
ナツの豪炎爪はエリゴールの風で弱くなっており、貫くき吹き飛ばすことは出来てたがダメージを与えることが出来ていなかった。
「一先ず終わったから、エルザたちを待とう。ナツ」
「おう!けど、ハッピー。コイツはどうする?」
「あい。放置でいいんじゃない?気絶してるし」
「それもそっか」
ナツとハッピーはエリゴールを放置してエルザたちを待つことにした。
〇☆〇☆〇☆
魔導四輪が止まった事で外へと降りると、そこには仰向けに倒れたエリゴールとハッピーとグレイ、ナツが言い合いをしていた。
(エリゴールさんが、負けただと)
「エルザ、大丈夫?」
「済まない」
「無茶し過ぎだろ。まぁ、それを止めなかった俺たちも俺たちなんだが」
「そんな事ないさ。これは自己管理が出来ていない私自身の責任だ」
「そんな事ないと思うけどな〜」
俺たちは今回の事件はこれで終わったと、油断していた。だからこそ、カゲの行動に気が付かなかった。
「へっ!油断したなハエども!」
「カゲ!」
「危ねぇだろ!」
「ララバイは貰った!これでおサラバさせてもらうぜ!アッハハハハハハハハ」
カゲが笑いながら魔道四輪車でクローバー方面へと去っていった
「あいつ」
「何よ、せっかく助けてあげたのに!」
「急いでやつを追うぞ!」
俺たちは線路の上を走ってカゲを追いかけた。縄とかを持っていた訳ではなかったため、引き渡す為に忘れずにエリゴールも連れていった。
〇☆〇☆〇☆
時が経ち夜になった頃、カゲは定例会の会場近くの崖から会場を見下ろしていた。
(よし。この距離なら十分ララバイの音色が届く。ついに、ついにこの時が)
カゲがいざララバイを吹こうとした時、背後からの笑い声にビックリして少し飛び上がった。
「この子もあの子も中々にめんこいのぉ。最近の魔導士は見た目も中身もレベルが高いのぉ」
そこには女性魔導士だけを取り上げた週間ソーサラーを読んでいるマカロフが居た。因みにではあるが男性版ももちろんあり、どちらもかなりの人気を誇っている。
「はっ!いかんいかんこんなことをしておる場合では無かった。早くあやつらの行き先をってドキーン」
マカロフは少々わざとらしい感じであったが必死な言い訳などを即座にしていたため、カゲには悟られることは無かった。
(ってかこのジジイ。
「ん?なんじゃお前さん、病人じゃったか。こんな所で何をしておるんじゃ?」
「い、いやぁ〜、実はちょっと笛を演奏したくて病院を抜け出したんですよ。病院内じゃ演奏出来なくて」
「そのきんもちわるい笛で演奏を?」
「見た目はともかくいい音色なんですよ。なんでしたら一曲聞いて言って貰えませんか?」
「ふむ。急いどるんじゃが、一曲だけなら構わんぞい」
「ありがとうございます」
カゲは勝ったと確信した。ララバイを演奏するまでもなく、笛の音を聞かせればそれでいいからだ。だがカゲはいざ笛を吹こうとした時、これまで聞いてきたギルドメンバーやエリゴール、ルーシィやグレイたちフェアリーテイルの言葉を思い出し、本当に吹くべきか迷ってしまっていた。
そこから少し離れた場所にナツたちがやって来て、カゲとマスターを見つけた。
「見つけた!」
「しぃ〜」
声を掛けようとしていたナツたちに、ボブが待ったを掛けた。
「今いい所なんだから見てなさい。ってかアンタたち可愛いわね、超タイプ」
「「ひいいい」」
「何この人」
「マスターボブ」
「ボブさん、お久しぶりです」
「あら、エルザちゃんにルクスちゃん。エルザちゃんは大きくなったわねぇ。ルクスちゃんも、この間はありがとね〜」
「この人があの青い天馬のマスター!?」
ルーシィはボブの姿に驚愕を覚えていた。
そして、眼下ではマカロフが吹かないのかと言葉をかけ、カゲが吹こうとするものの、やっぱり最後の1歩を踏み出せていなかった
(くそ!吹けば、ただ吹けばそれでいい。それで全てが変わる。そのはずなのに!)
「何も変わらんよ。弱い人間はいつまで経っても弱いまま。しかし、弱さ全てが悪では無い。元々人間は弱い生き物じゃ。1人じゃ不安だからギルドがある。仲間がおる。強く生きるために、共に歩いていく。明日を生きようと信じて一歩を踏み出せば自ずと力は湧いてくる。強く生きようと頑張れる。そんなモノに頼らずともな」
マカロフのその言葉に心を動かされたカゲはその場で膝を着いた。そこに、待機していたエルザたちが駆け寄った。今度こそ決着が着いたかに思われたが、まだ終わりではなかった
〇☆〇☆〇☆
《どいつもこいつも根性ねぇ魔道士共が!》
「笛から声が?」
「な、なんか出た!」
《こうなったら、ワシ自ら食らってやろう!》
空に魔法陣が現れたと思ったら、笛が浮かび上がりその姿を変えていく。
《貴様らの魂をな!》
「なっ!こんなの俺は知らないぞ!」
「コイツは、ゼレフ書の悪魔」
「まさか、本当に懸念通り現れるとはな」
「なんで笛から?」
「ゼレフの魔法は生きた魔法。あれはララバイそのものなのさ」
「黒魔導士ゼレフ。歴史上最も凶悪だった魔導士。何百年も前の負の遺産が今になって姿を現すなんて」
少し遠いが人の声がする?
《引っ込め!雑魚ども!》
ララバイが放った魔法は山一つ消し飛ばした。おいおいマジかよ。
「なんつー威力だありゃ」
「流石、ゼレフ書の悪魔と言われるだけはあるな」
《決めたぞ。貴様ら魔導士全員の魂を頂く》
「おもしれぇ!やれるもんならやってみろ!」
俺たちはララバイと対峙する。
「たった4人で何するつもり?」
「あれ、ルーシィは?」
「今日はもう使える精霊居ないし、足引っ張るかもしれないし」
「言い訳だ」
「使えない子〜」
「うるさいわね、猫二匹!」
《うおおおおぉぉぉぉ!》
ララバイが魔法を発動させる気なのか、雄叫びを上げ始める。不快な声だな。
「ナツ、グレイ、ルクス。行くぞ!」
「「「おう!」」」
「換装!
「穴だらけになっちまいな!アイスメイク
「これでも喰らえ!火竜の鉄拳!」
「粉砕してやる!時竜の翼撃!」
それぞれに攻撃を与えていく。そこでグレイから一つ提案された。
「なぁ、そういえばアレって元は笛なんだし食えねぇのか?ルクス」
「あー、試してみるか」
《なにをごちゃごちゃと!》
ララバイの攻撃を躱しながら取り付くと、その腕を一齧りする。
「‥‥クソ不味いじゃねぇか!
魔力を回復どころかより多くの魔力を得はしたが、あまりの不味さに軽くキレてしまい手刀から魔力を一定の長さのブレードとして出す聖剣抜刀を繰り出して片腕を細切れにした。
《んなあ!なんて事をしてくた!これでは私の音色が出せないではないか!》
「よし!全員でたたみかけるぞ!」
全員で一気に攻撃を仕掛けて最後にナツがトドメを刺すと、大爆発を起こした。
「アッハッハッ、意外とたいしたこと無かったな」
「ちょろいもんだ」
「あれか、さっきのは良薬口に苦し的な考えでいればいいのか?」
「多分違うと思うよ〜。そもそも禍々しい魔法を使う笛だったからもう食べない方がいいと思う〜」
「あい!アレでルクスがお腹壊すかもね」
「不吉なこと言うのやめろ」
本当にやっと終わり、ワイワイ皆と話す。
「ま、経緯は分からんがフェアリーテイルに借りができちまったな」
「しかしこれは‥‥」
周りのマスターたちが見ている方を見ると、先程の大爆発で定例会会場が吹き飛んで、辺りに残骸が散らばっていた。
「‥‥はぁ。やるかさっきの回復のお陰で魔力だけはあるし」
吹き飛んだ山はどうしようも無いが、定例会会場に関しては恐らくギリギリだろうが元に戻せるだろう。
「すまんのぅ。またお主に負担をかけるようなことを」
「なに、今回は俺も一端を担ってるしそう気にするなよマスター」
「ルクス〜。どのくらい掛る〜?」
「そうだな。吹き飛んだ分を時間を逆行させて元に戻すわけだから、一、二日位かかるかもな。皆は先に帰っててもいいぞ?」
「いや、流石にそれは気が引ける。待たせてもらうつもりだ」
それから本当にギリギリまで魔力を消費しては回復、消費しては回復を続け、予定より遅い3日後に修復は完了し、疲れ果てた俺に考慮して馬車で帰ることになった。本当なら列車が良かったがまだ復旧し切れていないらしい。
何故馬車かというと、早さ優先だかららしい。魔道四輪車は流石に一台しか無いため人数が入らないことで却下となった。
今回はグレイがアカメが斬るのエスデスの技、ルクスは聖闘士星矢のシュラの技を使いました。
ルクスに関しては特に理由はありません。何となく思いついたので入れました。
クロスオーバーとしてますが、他作品のキャラとかって出した方がいいですか?作者自身迷ってるんですけど、どちらの場合でも書けるので気軽に答えてもらって構いません。期限は鉄の森編が終わるまでです
-
はい
-
いいえ