前話及び前々話をお見逃し無いようご注意ください。
(此度は相手が人ではなかったが、数に含めても良いのか?)
マヨイガに招いた梟の妖怪を送り出した後、天狐が聞いてきた。
そうだね、これが二度目と思ってもらっていい。
(ふむ。ではその時は近いと思っておいた方がよさそうじゃな)
外の雪が解ける頃には三度目をと考えている。
もしそれもタケル君が問題なくこなす事が出来たなら、資格は十分と判断するよ。
(そんな建前を用意せんでも、とっくに認めておるじゃろうに)
うるさいな、もう。
そう簡単に認める訳にはいかないさ。
(ま、儂としてはどちらでもよいがのぅ。そういう事であれば儂もそろそろあれをやっておいたほうが良さそうじゃな)
ん? 何かあるのかい?
(事が成れば今後異世界と関わる事も増えるじゃろ。故に儂も神格を取り戻しておこうかと思ってのう)
ああ、神格を…………え?
(昔、マヨイガに
まぁ確かに。
いくら稲荷神社があるとは言え、神が常駐するとなれば拒否していただろう。
これは
(それに、
え、そうだったのかい?
(
もしかして前に
(あれはタケルとの約束を守る為じゃよ。じゃが、それに
この事をタケル君は?
(んー。話した事は無い故、多分知らんじゃろうな。
四六時中側にいる訳でも無いからのとのたまう天狐。
しかし意外だね。
神格があっても無くても
だったら、タケル君に憑いた後にでも神格を取り戻そうとしなかったのかい?
タケル君に憑いた後なら、
(別に、わざわざそうする理由も無かっただけじゃよ)
この天狐にとって、神であったというのは過去の話という事か。
わざわざ宿主に語るほどでもない程度の。
ただ必要無くなったから還し、また必要になったから再び至ろうというだけで。
(じゃが、状況は変わった。タケルは
もしかして、あくまで神格が必要なのであって神としての力が必要な訳ではないって事かい?
過去の栄光もタケル君の為になら利用すると。
(そうじゃよ。せっかく資格はあるんじゃから使わんともったいないじゃろ)
神格を勿体ないから使うなんて言う神使、初めて聞いたよ。
(そうかの)
そうだよ。
(ま、お
まぁ、ね。
少なくとも、タケル君の立場が今以上に高くなるのは、
(ふむ……では次が決まったら早めに連絡を頼むぞ)
ああ、次も頼むよ。
『別に心配する必要はないと思うんじゃがな。そのくらい、タケルは無下にはせぬよ』