Fate/指輪の守護者   作:太一

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プロローグ

 

 

テオドール・ジョンソン

 

それが俺の名前

だけど、何かが物足りない

何か足りなくて寂しい虚無感が否めない

 

「テオ君、何点だった?」

 

隣の席はイリヤスフィール・フォン・アインツベルン

どういう訳か点数を聞いてくる

カンニングでもしたと思っているんだな

当時、9歳の俺は対した興味は無いが答えるだけ答えた

 

「当然、100点満点だ。今回で皆んなもわかっただろうが俺は常にカンニングなどしていない」

 

テスト用紙をみんなに見せびらかす

生徒の何名かは俺の事を睨んでくるが気にしない

 

別室で先生に監視されながら行ったテスト

前のテストからずっとだ

算数に関しては皆んなと受けていた

だが、国語などの教科になると別室に移動しなければならない

 

学生は1日の半分を学校で過ごす

その半分の時間を疑われて過ごすのは嫌だ

こういう考えをするのはおかしなことでは無い

ハッキリ言って不快なのだ

 

「先生、馬鹿じゃ無いの?意味ない事をして楽しい?」

 

顔を一瞬で青くする生徒

先生はその逆で顔を赤くして怒りだす

 

人間は怒りによって判断力を鈍らせるんだ

 

「なっ・・・!教師に向かってなんて事を「じゃあ俺と勝負しよう」

 

思い掛けない申し出

その申し出を聞いて、先生は黙りこくる

ルールは俺に決めさせてくれるようだ

 

「絶対に俺が解けない問題を持ってきてよ。俺が解けなかったら転校でもなんでもする」

 

席を立ち、先生の元へ歩いていく

片手には定規を握って迫っていく様に泣き出す子

 

「そのかわり、俺が解けたら先生は学(・)校(・)や(・)め(・)て(・)よ(・)」

 

先生の首筋に当てた定規

 

その定規は最早、ナイフとも言えよう

 

退職

衣・食・住

これらを形成するために仕事をしなければならない

その仕事を捨てる宣言

俺をここから消すには宣言をするしかない

 

「良いだろう」

 

教師はその一言だけ残して教室から出た

その様子からは本気だというのが受け取れる

 

この無謀と言えるような挑戦

どんな問題でも解ける自信が俺にはあるのだ

 


 

簡単だ

πやβなど見慣れない物が多いが、難なく解いていく

俺からしてみれば頭で、理解する必要はないと思う

 

チョークを片手にスラスラとチョークを動かす

 

「終わった。採点をお願いします、校長先生」

 

全ての問題を解き終え、チョークを置いた

 

妙な冷や汗をダラダラと流し、眼鏡を何度も付けては外し

それを繰り返した校長先生

教師の解雇を生徒が勝手にする訳にはいかない

だから呼んだ先生

 

「ぜ、全問・・・・正解、だよ・・・テオドール君」

 

担任の先生は、死刑宣告を受けた罪人

 

そう呼ぶのに相応しかった

必死に今をフル回転させる様子だ

だが、どんな手を使っても俺はそれを封じていく

 

「テオドール君、君が優秀なのはわかった。だ、だから・・・」

 

膝をついて、正座をしてから頭を地面に擦り付けた先生

所謂、土下座をしたのだ

クラスの生徒の前で

 

屈辱だろうか

 

苦虫を噛み潰したような表情で俺の許しを待っている

ここまですれば許されると思っているようだ

 

「か、退職だけは・・・許してくれ」

 

対する俺は全くの無表情

感情を感じさせる事が無い

 

「先生はこの条件で勝負を受けた。だから・・・ルールを守ってさっさと退職しなよ」

 

結局、先生は退職しなかった

俺の両親が来て、退職するのを辞めさせるように言ったからだ

両親は俺の頭が良い事をしって大喜びだったが

 

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