鬼滅の忍   作:黒い野良猫

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評価ありがとうございます!


第十話 ただいま

 藤襲山に入って七日目。遂にこの時が来た。

 

「うおぉぉら!」

 

 俺は鬼の頸を斬り、消滅させる。

 

「終わったか……」

 

 俺は日輪刀を鞘に収め、藤襲山を下って行く。

 藤襲山の入り口に着くと、そこには童子を除いて二人しかいなかった。始まりは二十人程いたのに、今となっては俺含め三人しか残らなかった。

 

「あ、君も生き残ったんだね。あの時はありがとう!」

 

 そう言って声を掛けてきたのは、初日に俺に助けられた剣士だった。どうやら、生き残ったらしい。

 

「あなたも生き残ったようで、良かったです」

「幼い君が頑張ってるんだ。負けてられないよ」

 

 その表情に、恐怖は無かった。

 

「俺は矢場。宜しく」

「早島佐助です。宜しくお願いします」

「敬語はよしてくれ。同期なんだ。一緒に頑張ろう」

 

 矢場の言葉に甘えて、俺は敬語をやめた。すると、童子が話し始めた。

 

「おめでとうございます。あなた方三名は無事、最終選別に合格しました。これより、隊服を支給させていただきます。身体の寸法を測り、その後は階級を刻ませていただきます」

「階級は十段階御座います。甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸となり、皆様は一番下の癸となります」

「そして皆様には鎹鴉を付けさせていただきます。この鎹鴉は主に、連絡用としてお使いください」

 

 ──未来で言うスマホみたいなものか。

 

 そう言って俺達の肩に鴉が乗る。

 

「よろしくな」

「カァー!」

 

 俺は鴉の顎らへんを撫でる。鴉は気持ちよさそうに鳴いた。

 

「これから皆様に、刀を作る玉鋼を選んでいただきます。鬼を滅殺し、己の身を護る刀の鋼は御自身で選ぶのです」

 

 そう言われ、俺は玉鋼を取った。すると急に玉鋼が光り出す。

 

「な、何だぁ!?」

 

 あまりにも眩しかったため、俺達は目を瞑る。光が治まり、俺達はゆっくり目を開ける。すると持っていた筈の玉鋼が既に刀に変わっていた。

 

「あ、あれ……?」

 

 しかもその日輪刀はじいちゃんから借りた奴とは違い、(つば)のない大刀の形をしていた。

 

「佐助、お前一体どうなってんだよ!」

「いや、俺も分かんない……」

 

 矢場はもの凄く驚き、俺も驚きを隠せなかった。

 そんなこんなで、俺の最終選別は幕を閉じた。俺と矢場は別れ、俺は狭霧山へと向かう。

 その道中、俺はサスケさんに会った。

 

「最終選別、合格したようだな。所で、その剣はどうした」

 

 サスケさんは俺の大刀を見る。俺は事情を説明した。するとサスケさんは言った。

 

「それは草薙剣。俺が十代の時に使っていた刀だ。この剣は【千鳥】を通電させることが出来る。そうすることによって、技の幅も広がるだろう」

「サスケさんが使ってた剣か。でも何で急に……」

「……さぁな。足止めして悪かった。早く帰ってやれ」

「ありがとうサスケさん」

 

 そう言って俺はサスケさんの横を通って、じいちゃんの小屋に急ぐのだった。

 

 ☆☆★☆☆

 

 佐助が去った後。サスケは一人考えていた。

 

 ──写輪眼を開眼した時、俺はうちはの血を引き継いでいると言ったが、うちはの血ではなく、俺の血を受け継いでいる可能性が高い。そうなれば万華鏡写輪眼も、俺と同じかもしくは……いや、アイツが闇に染まる事はほぼないとは思うが……まさか日輪刀が草薙剣になるなんてな。それに服もボロボロになってる。鬼殺隊入隊祝いに、アイツの隊服を蛇時代に来ていた服にさせるか。

 

 そう考えるとサスケはその場を後にした。

 

 ☆☆★☆☆

 

「そうか、今回は三人か……」

 

 ある屋敷で一人、呟く人物が一人。

 

「呼吸ではなく不思議な術を? それに目が赤くなった……鬼の可能性は無きにしもあらずだね……」

 

 すると、近くにいた鴉が羽ばたいてどこかへ飛んでく。

 

「それに玉鋼がいきなり刀に……早島佐助、十歳。異例の若さで鬼殺隊入りか。嬉しい話だけど、少し君の事は監視させて貰うよ」

 

 ☆☆★☆☆

 

 狭霧山の麓に近付いて来た時、声が聞こえた。どうやら錆兎と義勇が稽古をしていたのだろう。その近くで、真菰が座っていた。

 

「お兄ちゃん、早く帰ってこないかなぁ……」

「真菰、そればっかりだな」

「兄さんは強い。簡単に鬼に負ける訳がないだろう」

「そうだけどさぁ」

 

 なんか真菰が可愛いんだが。いや、元から可愛いのは知っていたけど、この七日で更に可愛さが増したか? 

 すると真菰がこっちを見る。俺に気が付いたのか、目を見開いて嬉しそうな表情でこちらに走って来た。

 

「おにいちゃーん!」

 

 そう言って飛び込んできた所を、俺は受け止める。

 

「お帰り! お兄ちゃん!」

「ただいま真菰。ちゃんと稽古してたか?」

「もちろん!」

「お帰り、兄さん」

「お帰り」

「ただいま、錆兎、義勇。じいちゃんは?」

「ここにおる」

 

 背後からじいちゃんの声が聞こえた。そして振り向く前に、抱き締められた。

 

「よく、帰って来た……」

「あぁ……ただいま」

 

 こうして俺は、鬼殺隊に無事、入隊できた。

 これから先、どのような出来事が待ってるのか。俺はまだ知らない。

 

 ──守ってやる。じいちゃん、真菰、錆兎、義勇。俺の大事な家族だ。絶対に死なせるもんか。待ってろ。鬼舞辻無惨……! 

 

 新たな物語~完~

大正こそこそ噂話……

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