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藤襲山に入って七日目。遂にこの時が来た。
「うおぉぉら!」
俺は鬼の頸を斬り、消滅させる。
「終わったか……」
俺は日輪刀を鞘に収め、藤襲山を下って行く。
藤襲山の入り口に着くと、そこには童子を除いて二人しかいなかった。始まりは二十人程いたのに、今となっては俺含め三人しか残らなかった。
「あ、君も生き残ったんだね。あの時はありがとう!」
そう言って声を掛けてきたのは、初日に俺に助けられた剣士だった。どうやら、生き残ったらしい。
「あなたも生き残ったようで、良かったです」
「幼い君が頑張ってるんだ。負けてられないよ」
その表情に、恐怖は無かった。
「俺は矢場。宜しく」
「早島佐助です。宜しくお願いします」
「敬語はよしてくれ。同期なんだ。一緒に頑張ろう」
矢場の言葉に甘えて、俺は敬語をやめた。すると、童子が話し始めた。
「おめでとうございます。あなた方三名は無事、最終選別に合格しました。これより、隊服を支給させていただきます。身体の寸法を測り、その後は階級を刻ませていただきます」
「階級は十段階御座います。甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸となり、皆様は一番下の癸となります」
「そして皆様には鎹鴉を付けさせていただきます。この鎹鴉は主に、連絡用としてお使いください」
──未来で言うスマホみたいなものか。
そう言って俺達の肩に鴉が乗る。
「よろしくな」
「カァー!」
俺は鴉の顎らへんを撫でる。鴉は気持ちよさそうに鳴いた。
「これから皆様に、刀を作る玉鋼を選んでいただきます。鬼を滅殺し、己の身を護る刀の鋼は御自身で選ぶのです」
そう言われ、俺は玉鋼を取った。すると急に玉鋼が光り出す。
「な、何だぁ!?」
あまりにも眩しかったため、俺達は目を瞑る。光が治まり、俺達はゆっくり目を開ける。すると持っていた筈の玉鋼が既に刀に変わっていた。
「あ、あれ……?」
しかもその日輪刀はじいちゃんから借りた奴とは違い、
「佐助、お前一体どうなってんだよ!」
「いや、俺も分かんない……」
矢場はもの凄く驚き、俺も驚きを隠せなかった。
そんなこんなで、俺の最終選別は幕を閉じた。俺と矢場は別れ、俺は狭霧山へと向かう。
その道中、俺はサスケさんに会った。
「最終選別、合格したようだな。所で、その剣はどうした」
サスケさんは俺の大刀を見る。俺は事情を説明した。するとサスケさんは言った。
「それは草薙剣。俺が十代の時に使っていた刀だ。この剣は【千鳥】を通電させることが出来る。そうすることによって、技の幅も広がるだろう」
「サスケさんが使ってた剣か。でも何で急に……」
「……さぁな。足止めして悪かった。早く帰ってやれ」
「ありがとうサスケさん」
そう言って俺はサスケさんの横を通って、じいちゃんの小屋に急ぐのだった。
☆☆★☆☆
佐助が去った後。サスケは一人考えていた。
──写輪眼を開眼した時、俺はうちはの血を引き継いでいると言ったが、うちはの血ではなく、俺の血を受け継いでいる可能性が高い。そうなれば万華鏡写輪眼も、俺と同じかもしくは……いや、アイツが闇に染まる事はほぼないとは思うが……まさか日輪刀が草薙剣になるなんてな。それに服もボロボロになってる。鬼殺隊入隊祝いに、アイツの隊服を蛇時代に来ていた服にさせるか。
そう考えるとサスケはその場を後にした。
☆☆★☆☆
「そうか、今回は三人か……」
ある屋敷で一人、呟く人物が一人。
「呼吸ではなく不思議な術を? それに目が赤くなった……鬼の可能性は無きにしもあらずだね……」
すると、近くにいた鴉が羽ばたいてどこかへ飛んでく。
「それに玉鋼がいきなり刀に……早島佐助、十歳。異例の若さで鬼殺隊入りか。嬉しい話だけど、少し君の事は監視させて貰うよ」
☆☆★☆☆
狭霧山の麓に近付いて来た時、声が聞こえた。どうやら錆兎と義勇が稽古をしていたのだろう。その近くで、真菰が座っていた。
「お兄ちゃん、早く帰ってこないかなぁ……」
「真菰、そればっかりだな」
「兄さんは強い。簡単に鬼に負ける訳がないだろう」
「そうだけどさぁ」
なんか真菰が可愛いんだが。いや、元から可愛いのは知っていたけど、この七日で更に可愛さが増したか?
すると真菰がこっちを見る。俺に気が付いたのか、目を見開いて嬉しそうな表情でこちらに走って来た。
「おにいちゃーん!」
そう言って飛び込んできた所を、俺は受け止める。
「お帰り! お兄ちゃん!」
「ただいま真菰。ちゃんと稽古してたか?」
「もちろん!」
「お帰り、兄さん」
「お帰り」
「ただいま、錆兎、義勇。じいちゃんは?」
「ここにおる」
背後からじいちゃんの声が聞こえた。そして振り向く前に、抱き締められた。
「よく、帰って来た……」
「あぁ……ただいま」
こうして俺は、鬼殺隊に無事、入隊できた。
これから先、どのような出来事が待ってるのか。俺はまだ知らない。
──守ってやる。じいちゃん、真菰、錆兎、義勇。俺の大事な家族だ。絶対に死なせるもんか。待ってろ。鬼舞辻無惨……!
新たな物語~完~
大正こそこそ噂話……
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やってほしい
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やらなくてもよい