鬼滅の忍   作:黒い野良猫

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第十三話 お館様

 十二歳になり、階級も戊になったある日の事。俺は鴉によってある場所に来ていた。

 

「君が佐助だね?」

「はい」

「私は産屋敷耀哉。皆からはお館様と呼ばれているよ」

 

 そう。お館様の屋敷に来ているのだ。

 

「それでお館様。私に何の様でしょうか?」

「堅苦しい話は無しにしよう。普段通りの喋り方で良いよ。ここには君と私しかいない」

「じゃあお言葉に甘えて。それで、お館様は俺に何の様で? まぁ、あらかた予想は付いていますけど」

「その予想と言うのは?」

「異例の若さで鬼殺隊に入った俺を、実際に見て見極める。といった所かな」

「何故、そう思うんだい?」

「俺に鴉ずっと付けさせてただろ。俺の鴉じゃなく、アンタの」

「驚いた。観察眼も良いんだね」

 

 お館様は素直に驚いていた。

 

「君の言っている事は正しいよ。十歳という若さで鬼殺隊に入り、呼吸を使わず奇妙な術を使う。そして窮め付けは君の眼だ。普段は黒い眼なのに、何故か戦闘になると赤くなる。だから私はこの二年、君を監視していた。だが君は怪しい行動を見せず、鬼を狩り、暇なときは弟子達の稽古をつけていた。それにあの鱗滝に育てて貰ったとは。それを見ては、君を認めざるを得ない。ここ二年のご無礼を、許して欲しい」

 

 そう言ってお館様は頭を下げた。

 

「頭を上げてくれ。別に怒ってない。大体、俺はこうなる事を予想していた。それに、いつかは話したいと思っていたからな」

「そうか。そう言ってくれると助かるよ。それで、話したいこととは?」

 

 俺は深呼吸して、全てを話すことにした。

 

「まず、俺はこの時代の人間じゃない。俺はこの時代より百年以上の未来から来た」

「未来人、という事かな?」

「そう言う認識で構わない」

「どうして未来から?」

「俺の時代に、鬼が現れた。俺は鬼に喰われ、その時代で死んだ」

「鬼がその未来にもいるのか」

「いや、本来なら鬼は存在しない。鬼殺隊が、鬼舞辻無惨を倒したからだ」

「では何故鬼が……」

「何者かが歴史を変えたんだ。鬼舞辻無惨を倒したという歴史が、鬼殺隊が滅んだという歴史にな」

「なるほど。それで未来にも鬼が……」

「俺はその歴史を元に戻すべく、この時代に来た。俺には特別な力があるからな」

「それが、あの奇妙な術かい?」

「あれは忍術。忍が使う術で、血鬼術とは違う」

「呼吸を使わない理由は、君には忍術を使う力があるから、という認識で間違いないかい?」

「使わないと言うより、使えないんだ。呼吸が」

「そうだったのか……それでは、あの赤い眼も忍術かなんかかい?」

 

 そう言われ、俺は写輪眼を発動して実際に見せた。この二年、俺の写輪眼は勾玉模様が三つ巴となった。

 

「この眼は写輪眼。攻撃を見切ったり、幻術をかける事が出来る」

 

 説明し、俺は写輪眼を解く。

 

「なるほど。君が鬼殺隊に入ってくれて、とても心強いよ」

「俺はまだ餓鬼だけどな」

「それでもだ。そんな君に、一つ指令を出したい」

 

 そう言うと、外からかなりデカい男が入って来た。何故か数珠を持っている。

 

「お呼びでしょうか、お館様」

「彼は悲鳴嶼行冥。柱の一人だよ」

 

 柱。じいちゃんから聞いた事がある。鬼殺隊の中でも強さを誇る存在。それが柱。まさかそんな人に会えるなんて。

 

「行冥。彼は佐助。今回の指令に付き添ってもらいたい」

「お館様。いくらお館様の申し出であっても、理解できませぬ。何故この様な子供に」

「行冥、彼は十歳で鬼殺隊に入っていて実力もある。君の力になってくれるはずだよ」

「なんと十歳で……! 承知しました。佐助とやら、宜しく頼む」

 

 こうして俺は岩柱・悲鳴嶼行冥の付き添いが決まった。




明治こそこそ噂話!

佐助と行冥、階級は行冥が上だけど、鬼殺歴は佐助の方が一年上らしいよ!
そして行冥は十八で鬼殺隊に入り、一年で柱に入ったんだって! 凄いね!
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